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我ら救世傭兵団!  作者: zionPoP
48/225

港街ライオット13

「ころころころころころころこ……ころころころころころころ……」


 頭を抱えてブツブツ呟くリーがミュウとラダとルマンの部下たちを連れて埠頭に姿を現した――いや正確には、リーが連れてこられた。


「あちゃー、やっぱりだ……」


「今回はどこを怪我したんだろう」


 せっかくの感動の場面が台無しになるのを感じ、嘆息しながら俺とウィンはまずリーに駆け寄り肩を貸した。


「ば、バイスさん……あのー、この人急におかしくなっちゃって……」


「心配すんないつものことだ。ってか、こんなお荷物連れてよく逃げてこられたな。追っ手がいんだろ? ほらささっと乗れ!」


「あ、あ……はいっ!」


 心配そうに報告してくるミュウに早口で乗船を促すが、ラダもハゲも何か言いたげに、俺を見てくる。


「みんな無事で何よりだ。さあ、早く乗船して」


 ウィンが手を叩きながら皆を促すと、今はそんな場合ではないと察したのか、ハゲがミュウとラダの背中を押して階段を上って行く。


「さてと……これどーすんだ?」


「……どうもこうも、こうなったらしばらくは役に立たないよ」


「てめえ、こいつの親友だろうが! 治し方ぐらい知っとけよ!」


「親友だと!? いや、まあ友人ではあるが……言葉がわかるからって親友と決めつけるのはどうかと思うが……」


 未だ、しゃがみ込み頭を抱えながらブツブツ言っているリーを見下ろす。


「あー、ほらここ。太腿のところ」


 ウィンが指をさした箇所には、銃弾がかすったと思われる傷があった。


「……これだけで?」


「ああ、これだけで」


 わかってはいたが、改めてリーのメンタルの弱さに引く俺に、ウィンが頷く。

 確かに、ニーム最強の全方位型特殊作戦部隊ブランズのメンバーは、傷を負う事を極度に嫌う傾向がある。

 我を忘れて怒り狂う奴もいれば、プライドを傷つけられたことで酒に走る奴もいる。

 そんななかでも、リーは群を抜いてメンタルが脆かった。


「きっと市街地を抜けてきたからだろう……死角から発砲されたんだね」


 ゲリラ戦や市街地戦に送り込むと、足手まといになると判断した軍上層部は、リーを普通の戦場から外し特殊任務要員にすることに決めた。

 こいつが暗殺と潜入を生業としていたのには、こういう理由があったのだ。

 

「……ちっ、まあいい。てめえはこいつを船んなかに連れて行け。どうやら客が来たみてーだ」


 一台の戦闘車両がこっちに爆走してくるのを見て、俺は呟いた。


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