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我ら救世傭兵団!  作者: zionPoP
43/225

港街ライオット8

「――SIKシリーズは質が良くないからいらないよ。それよりもこっちからこっちまで全部貰っとこうか」


「わかりました。おい、こっちからこっちだ。この辺のは置いとけ」


「ん~、んっ? ん~~」


 パームカンパニーの倉庫には、予想通りほとんど武器しかなかった。

 忙しなく売れそうな武器を選び、指示を出すウィンをよそに、俺は腕を組みずっと唸っている。


「おい、いい加減仕事してくれないか? そこにずっといられても邪魔なんだが?」


「……てめえは本当に愚かだな」


「ッ!? お、愚か……僕は今お前に愚か、と……」


 なぜか俺の発言に、足を止めて反応するウィン。


「ああ、愚かだ。コイツの価値を測るのを怠るなんて商売人失格、だな」


「――お前はこれが売れるとでも思ってるのか?」


 そう言われて、改めて目の前のケースを見定めてみる。

 筒状のガラスケースに液体が入っている。

 何度か揺さぶってみたのだが、粘性がないことから水に近い液体っぽい。

 そして……そして、だ。


「これだけの美女だぜ。東洋人だぜ。間違いなく裏のオークションなんかでかなり高値で売れるはずだ」


「…………」


「問題はそういうルートをルマンたちが持っているか、だな」


「いや……落ち着いて聞けよ、バイス。お前はルマンがコレを売るのに協力すると思ってるのか?」


 ……確かに。

 なるほど、やはりこいつは愚かではないのかもしれない。

 あれだけミュウに肩入れしている女が、人身売買に加担するとは考えにくい。


「となると、売り手が見つかるまでは保有資産として扱う、か」


「さっきから、語尾をそれっぽくしているのが気になるが……まあ、それはいいとして。こんな物には関わらない方が良いというのが僕の意見だ」


 まったく、こいつは経営者の苦労を全然わかっちゃいねー。

 金になるなら、あらゆる可能性を想定するのが商売人だろーが。


「……決めたっ! コレは持ってくぞ。ウールに行けば買い手が見つかる、そんな気がする」


「気がするって、そんな理由で……ああっ、もういい! すまない君たち! これも積み込んで上から布か何か被せてくれ」


 俺の判断に面倒臭そうに従うウィンの肩を叩いてやる。


「……久しぶりにイラっとしたが、どういうつもりだ?」


「いやー、良いパートナーを持って俺は幸せだと思ってな」


「……ふっ」


 ちょろいパートナーで、本当に幸せだ。


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