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チャッピーと共に  作者: 伝説の男前
第五章 最終迷宮と一万年醤油編
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第五章 第十話 牛丼

おっさんは転んでいた。


ゴロゴロゴロゴロ!!



恐竜ボディ。



時速二百キロ。



制御不能。


「止まれぇぇぇぇ!」



止まらない。



壁を破壊。


ドガン!



柱を破壊。


バキン!



古代遺跡を破壊。


メキメキメキ!



管理人絶叫。


「文化財ぁぁぁぁ!!」



おっさん。


「知らん!!」



それどころではなかった。


最終封印装置


目の前。



巨大な装置。



古代文明最高傑作。



一万年間守られてきた秘宝。



そこへ。


恐竜おっさん。


ドガァァァァァン!!



激突。



全員停止。



装置停止。



そして。


《緊急起動》



起動した。


「何で!?」



チャッピー。


『知らん』



管理人。


「知らん」



影。


「知りません」



ミリア。


「分かりません」



誰も知らなかった。


魔王の焦り


魔王の顔色が変わる。


「まずい」



初めて焦る。


「それはまずい」



さらに焦る。


「本当にまずい」



かなりまずいらしい。



装置が光る。


《アレクシス最終計画》


《起動》



迷宮全体が震える。



天井が開く。



古代兵器が起動。



封印陣が起動。



何か色々起動。



おっさん。


「何が起きてる」



チャッピー。


『多分ワシにも分からん』



アップデート後でも分からなかった。


不幸な事故


天井崩落。


ドォォォン!!



巨大な岩。



魔王直撃。


「ぐはっ!」



魔王回避。



今度は古代兵器。


ドゴォォォン!!



魔王直撃。


「ぐあっ!」



魔王回避。



今度は醤油樽。


ゴン!!



魔王直撃。


「なぜだ!」



誰も知らない。



さらに。


巨大な看板。


《牛丼自販機はこちら》



魔王直撃。


「だからなぜだ!」



本当に不運だった。


最後の一撃


魔王フラフラ。



満身創痍。



そこへ。


おっさん。



転がる。


ゴロゴロゴロ。



転がる。



転がる。



転がる。


「止まれぇぇぇ!」



止まらない。



そして。


コツン。



軽くぶつかった。



本当に軽くだった。



魔王停止。


「え?」



静寂。



封印陣。



古代兵器。



最終装置。



オーバーヒールの暴走。



全部が重なる。



魔王が光に包まれる。


「そんな馬鹿なぁぁぁぁ!!」



断末魔。



消滅。



世界最終決戦終了。


勝因。


運。



おっさん。


「勝った?」



チャッピー。


『勝った』



世界を救った。



本人が一番驚いていた。


魔石


魔王のいた場所。



巨大な魔石。



管理人が拾う。


「お」



目を輝かせる。


「使えるな」



おっさん。


「武器か?」



管理人。


「自販機や」



即答だった。


一万年の悲願


迷宮最深部。



壁の奥。



誰も知らない部屋。



そこにあった。


《牛丼自販機》



神々しい。



管理人が魔石を投入。


チャリン。



光る。


《決済完了》



全員固唾を飲む。


ガコン。



出てくる。



湯気。



香り。



肉。



米。



そして。


一万年醤油。



完成。



本物。



本物の牛丼だった。


牛丼


おっさん震える。


「長かった」



本当に長かった。



異世界召喚。



魔王。



聖女。



迷宮。



一万年醤油。



全部このためだった。



箸を持つ。



一口。



静寂。



二口。



涙。



三口。



号泣。


「うめぇぇぇぇぇ!!」



叫びが迷宮に響く。



ミリアも笑う。



影も笑う。



管理人も笑う。



チャッピーも言う。


『せやろな』



全員で食べる。



幸せだった。


その後


食べる。



食べる。



食べる。



食べる。



食べる。



そして。



記憶が飛んだ。


「……」



気が付く。


朝だった。



迷宮の外。



鳥の声。



青空。



元のおっさん。


「生きてる」



隣にはミリア。



影。



管理人。



チャッピー。



そして。


空になった牛丼の容器。



夢ではない。



確かに食べた。



おっさんは空を見上げる。


ミリア。


「次はどうしますか?」



チャッピー。


『どこ行くんや』



管理人。


「酒あるとこがええ」



影。


「どこまでもお供します」



おっさんは少し考える。



そして。


真剣な顔で言った。


「ラーメンが食いたい」



静寂。



チャッピー。


『また始まるんか』



ミリアため息。



管理人酒を飲む。



影は手帳に書き込む。


《次の目的:ラーメン》



こうして。


牛丼を求めた旅は終わった。



そして。


新たな地獄が始まる。


第五章 完

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