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落ちこぼれ魔皇子  作者: 黒田明人
少年期
11/17

少年期 2

 


【転移】して対象を【解体】して殺し、わだかまる魔力の塊を【解析】【分解】【融合】……

はふうっ……一気に満腹になった感じだ。

おっと、誰かの気配が近付く。

【代理】でフレッシュゴーレム……魔力【注入】で生ける死体……【隠蔽】


(アキュラ様……おかしい、依代からお出になられたのか……一体何処へ)


アキュラって何だ。


まあいい、調査させてもらうぞ……【催眠】【暗示】【質疑】……

やれやれ、邪神アキュラって何だよ。

もう分解して吸収しちまったぞ。

んで、目的が……この国を? ……うえっ、人族の国に蹂躙させるのが目的って何だそりゃ。

魔界? ……それ何処だ……ほお、そんな所から行けるのか。ふむ、ほおほお、よしよし。

魔人ね……ああ、怨恨か。

追放ね……何となく自業自得みたいだけどさ、まあいいか。


どうにも、何と言うか。


つまりさ、邪神アキュラってのは、魔界で一番強い魔人だったらしい。

んで、その魔人と言うのはかつて魔族から追放になった一族らしいな。

どうして追放になったかと言うと、国を恐怖で統治していたらしいな。

つまり、3代前の王と共に追放になり、この国の奥地の洞窟の奥に追いやられていたと。

でかい大岩が入り口を塞いでいたんだけど、横穴を掘って何とか出られるようになったとか。

それでも正面攻撃では勝ち目が無いから、産まれた弟に暗示を使い、尖兵にして侵攻計画をやらせたと。

んで、一度国を滅ぼして恨みを晴らし、後は静かに一族が占領する計画だったらしい。

どうにも暗示が得意な奴が居るらしく、今回の計画もそいつが弟を篭絡したらしいな。


となると、アレで対抗するしかないか。


【魔反】魔法反射……これの開発にも苦労したけど、実際、使い道に困ってたんだよな。

なんせ魔物相手にこんなの使うより、魔法を分解してマナ吸収したほうがお得だし。

さて、んじゃその魔界とやらに行ってみるか、クククッ。


てかさ、魔界って洞窟の中の事なんだね。

広い空間があるのかと思ったら、そんな狭い空間を魔界って称して……


     ☆


あのアキュラの手の者は、たっぷりと遊んで最後には食った。

マナを【吸収】してじわりじわりと【注入】して、また【吸収】してゆっくり【注入】。

快感をひたすら与えるから、厳密には拷問じゃないと思うけど。

横穴を潜って裏側に着き、岩をずらして出られないようにしておいた。

この岩が動かせないのに邪神とか、大きな口を叩いてたんだな。

まさに井の中のかわず状態だな。


総勢124の内、邪な感情の持ち主だけ【吸収】する。

【隠蔽】で存在感を消し、気配も殺して【魔反カウンター】を実行する。

そうして邪な気配の持ち主に近付き、後ろから【吸収】してやった。

35年の眠りはどうにもマナ容量を増やしたようで、いくら吸っても足りない状態だ。

あの邪神とやらのマナも全て吸い取ったと言うのに、まだまだ食えるぞ。

なんかさ、対象を吸収したら、そいつの持つ知識も得られるようなんだ。

だから食えば食う程に事情に詳しくなるようで、ますますこっそりと食っていく。

暗示名人が最後に後ろから『動くな』……【魔反】が発動した。


「動けない」


よし、動けないな。


『口も動かせない』


よし、暗示も効いた。

当然、口も動かせないから呪文も無理だぞ。

ああ、まるで赤い液体を飲むかのように、ゴクリゴクリと……ああそうか、やはりそうなのか。

あの赤い液体は魔石の粉ジュースじゃなく、魔人の血液だったのか。

そうか、こいつらは魔族達の……厳密には王族の子に血を貢ぐ存在だったのか。

あの横穴は必要で開けてあり、弟の為に血を取りに行き、暗示食らって逆襲になったのか。

つまり、あのアキュラの手の者は、追放になったと思い込まされていたけど、真実はそんな存在か。

ここに幽閉されて? なら、どうしてオレはあっちに幽閉された。

ここに投入すれば、新しい血って事で血を薄める効果があったろうに。

たった124の人数とか、近親相姦の連続でまともな存在が産まれまいに。

だからこんなとんがった存在が産まれたんだな。

暗示に特化した存在なんてのが……ふう、美味いな。


もっとくれ、もっとだ……


結局、全て飲み切ってマナも全吸収。

他の殺した奴らの血も飲み尽くし、ふらふらになって寝ていた場所に転移。

そのまま寝床に潜り込み……少し……寝……る……



私も眠りたい……

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