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「何よ、改まって…」
訝しげに里子が言った。雄静も手にしたスプーンの動きを止めた。
[私は私ではないのだ]
「なに、それ?」
里子は城水の言葉が、まったく理解できなかった。当然、雄静も同じだった。
[私は遠い星から来た異星人なのだよ]
真顔で城水は告白した。里子と雄静はワン・テンポ遅れて大笑いした。城水は静かに二人が笑い終えるのを待った。だが、静かになった二人は、相変わらずニヤけていた。
「そうそう、ゆうちゃん、そういうの好きよね」
「うん!」
二人は、まったく意に介していなかった。信用度0%…と即答した脳内数値の計算結果を得て、城水は黙って立ち上がると書斎へ向かった。そしてふたたび戻ると、キッチン椅子に座り直し、静かに瞼を閉ざした。城水の手の平の上には地球外物質が乗せられていた。目を瞑った城水は地球外物質にテレパシーを送り始めた。僅か20秒ほどすると、地球外物質は少しずつ緑色の光を発し、輝き始めた。その点滅する物質を、まるでマジックを見るかのように里子と雄静は集中して凝視した。二人にとって、輝く緑光の点滅は信じられない光景だった。いや、これは地球の誰が見ても、俄かには信じられなかっただろう。




