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城水はドアを開けたあと、記憶が途絶えた。驚きのあまり気を失ったのである。城水が見たもの、それはもう一人の自分、クローン[1]だった。クローン[1]は城水に姿を見られた瞬間、トイレから姿を消した。クローン[1]が消えたあとから入った到真は気絶して倒れた城水を抱き起こした。
「せ、先生!!」
「…」
城水は、すぐ正気に戻った。
「お前も見ただろ? もう一人の俺を!」
「いえ、僕は見てません…」
事実、到真は見ていなかった。
「そ、そんな訳がない。先生は、自分を見たぞ!」
城水は立ちながら、自分でも妙だと思える、科学の常識を否定した言葉を口走っていた。
「ははは…先生、嫌だなぁ~。冗談でしょ?」
「お前だって、UFOを見たって言ってたじゃないか」
到真の笑顔が、たちまち消えた。
「はい、確かにそう言いました。僕が見たのは本当です!」
「お前が見たのは本当で、先生が見たのは違うってか?」
「いえ、そんなこともないんですが…」
到真は瞬間、先生の話もありか…と思え、暈した。




