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城水はまだ食べていたが、そうゆっくりも出来ない気分だった。到真にもう少し詳しく昨日、UFOを見た状況を聞きたいと思えたのだ。そんなことで、城水はいつもより少し早く家を出ることにした。といっても、10分内外だったのだが・・。
その日の坂の下は、いつものように多少のゴミが車窓から見えた。城水は、これでいいんだ…と思った。日常が戻った安らぎが、心の奥底に湧いたのである。
城水が大聖小学校の門を潜ったとき、昨日の到真の姿は見えなかった。いつもは遅刻寸前に教室へ駆け込む到真だったから、これも日常か…と、城水はUFO話をすっかり忘れ、テンションが少し上がった。だがそれは城水の思い違いだった。廊下を歩いていると、到真がヒョイ! と、トイレから現れた。城水より早く登校していたのだ。
「あれっ? 先生だ。今、トイレにいましたよね?」
「ははは…なにを寝ぼけてる、到真。先生は今、来たところだ」
「ええっ!」
到真の顔が驚きで急にこわばり、蒼白く変化した。
「でも今、トイレで先生と話してたでしょ?」
到真は不思議そうな顔つきで城水を見ると、トイレの方へ視線をやった。城水は少し気味悪くなった。今、来たばかりの自分がトイレにいるはずがないのだ。
「せ、先生は?」
「まだ、トイレの中だったと思うけど…」
「…」
城水は言葉が出ないままトイレのドアを開けていた。




