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 城水が暮らす街はいつもと、なんら変わりがなく、UFOの大編隊が舞い降りたとは街の誰もが気づかなかった。当然ながら、高度な知的生命体を乗せた編隊群は人間が作り上げた低文明の管制レーダーに映る訳がなかった。そして、夜は静かに更けていった。その頃、城水は高鼾たかいびきを掻き、雄静ゆうせいはベッドから体半分、落ちた姿で眠り、里子は寝言をムニャムニャ…と言いながら熟睡していたのである。

 山裾やますそへ無音で降り立ったUFO編隊は、しばらくするとそのハッチ[出入口]を開けた。中から現れたのは、城水だった。いや、城水に似たクローンと言った方がいいだろう。その数、ざっと20人・・と思える各クローンは、すべてが同じ衣服に身を包んでいた。とはいえ、その服は取り立てて何の変哲もない、誰もが来ている背広だった。ただ一つ違うのは服ではなく、クローンの右手の甲に番号と思える模様字があることだった。もちろんその模様字は、地球上に生存する人間が使用するどの文字でもなかった。それらのクローンは、すでに目的地が定まっているかのように、それぞれ違う方向に散っていった。そして、朝が明けた。

「パパ、おはよう!」

 歯を磨く城水に雄静が元気よく声をかけた。

「…おお、おはよう!」

 にぎやかに口をすすぎながら城水が返した。

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