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そんな馬鹿な話はない! それが異星人達にどのような諸事情があるとしても、だ! と、益々、城水の怒りは増した。脳内数値は興奮度を危険と判断し、WARNINGの赤色文字を城水の脳内で輝かせ始めていた。
「馬鹿にしてるわねっ! 私達をいったいなんだと思っているのっ!」
怒っているのは城水だけではなかった。里子は城水以上に憤慨していた。
「そうだよ! 僕ん家を馬鹿にしてるっ!」
雄静も里子の手下になって怒った。城水に二人を宥める術はなかった。そのとき、城水は俄かに耳鳴りに襲われた。そして、耳鳴りが治まったとき、指令からのテレパシーが聞こえた。
[城水よ、まず、家族と手をつなげ。そうすることにより、私の声が家族達にも届くだろう…]
城水は指示されるまま、真中に立ち、両手で二人の手を握った。
[お前達を馬鹿にしている訳ではない。これは偏に、我々の諸事情によるものだ。納得がいかないだろうから、その諸事情を説明しておこう]
勝手なものだ…と思えたが、城水としては聞く他はなかった。
[世界各地で日々、頻発する我々の地球上での環境不適合問題が、お前達家族の移送を困難にしているのだ。我々は日々、その問題解決に力を費やさねばならず、計画は大幅に遅れている。だが、この計画はすでに始動しているのだ。今、計画を停止すれば、宇宙は崩壊し、無と帰すことになる。それだけは、宇宙全体の代表としての使命を担った我が星団として、何が何でも阻止せねばならない]
その声は里子や雄静にも響いて聞こえた。声は続いた。




