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109/123

-109-

━ それは、お前のポケットに入っている物質にけばよかろう ━

 ふたたび城水の脳裡に指令のテレパシーが過った。城水は無意識で服のポケットをまさぐり、地球外物質を手の平の上へ乗せていた。

[指令が言われたお迎えとは?]

━ 言葉どおりだ。お前達は迎えられるのだ ━

[誰に?]

━ 申すまでもなく、我々の星団によってである ━

 地球外物質は緑の光で点滅しながら、テレバシーを城水へ送り続けた。

[どこへ?]

━ お前達の地球では、それを死と呼んでいる。しかし、その理論は正確ではない。宇宙に消え去るエネルギーなどはない。すべてのエネルギーは別の次元へ移送されるか、あらたなエネルギーとして生まれ変わるのだ ━

[私や家族は、ただ待っていればいいのか?]

━ そうだ。坂の下のマンホール横で待っていればいいのだ ━

 城水はお迎えの意味を少し理解出来た気がした。城水は地球科学が自分達の知り得た範囲でしか通用しないことを知らされた。そのことを裏付けるかのように、城水の脳内数値は、地球科学では計測不能・・として、数値を示さなかった。

 城水が目を開けたとき、手の平の上の地球外物質は、すでに緑色の点滅をやめ、ただのザラついた石にもどっていた。

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