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転生勇者が世界を救った300年後、荒廃した世界で傭兵少女は強化人間少女と出会う  作者: B・T
第一章 子供嫌いの巨人

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古の武器

 フィリアとサーバルが戦う傍らで、アーシャはバルカン砲を斉射していた。


「何もかも、全部、一人残さず殺す!」


 斉射と共にアーシャの視界の隅のカウンターが減り、敵の数も減っていく。

 砲身の赤熱と共に回転を止めると、アーシャは手斧を握る。


「退け!貴様らに、用は無い!!」


 弾幕をかいくぐって来た強化人間兵に、アーシャは手斧を振り下ろした。

 ガントレットに補助された力で、強化人間をアーマーごと粉砕。

 新しいシールドで身を守り、先行を続ける。


「来い!全員殺してやる!!」


 一人で次々と敵部隊を撃破して行くと、目の前に巨大な鉈が振り下ろされた。


「ッ!?」


 大きく下がり、砂を大量に被った。

 砂の煙幕よりアーマードナイトの足が現れるも、アーシャは足に掴まり上空へ移動。

 各部のスラスターで姿勢を制御し、ガトリング砲の照準を合わせる。


「死ね!」


 瞬時に放たれた弾丸は、コックピットを破壊。

 内部の人間さえも壊し、着地する。


「はぁ、はぁ……まだ、まだやれる!」


 息を整えたアーシャは、向かってくる敵部隊へと弾をばらまく。


「アアアアア!!」


 雄叫びと共に繰り出される砲弾は、近くの部隊を撃ち抜く。

 足元に大量の空薬きょうが零れ落ち、視界の隅の表示が赤く染まる。


「チッ!」


 アラートと共にカウンターがゼロを示し、ガトリング砲は虚しく回転。

 本体と弾倉となるボックスを切り離し、手斧に装備を持ち換えた。


「来いよ、全員八つ裂きにしてやる!」


 アーシャの言葉と共に、地響きと共に2体のサイクロプスが向かってきた。

 地面をえぐりながら振り上げられるメイスを前に、アーシャは前進する。

 攻撃を避けると、ガントレットを輝かせた。


「ヌアッ!!」


 全力で握り締めた手斧をサイクロプス足へ繰り出すも、外部のアーマーが傷つくのみ。

 即座にその場から退避し、左手に魔力を収束。


「これなら!!」


 顔面に魔力の塊を投げつけるも、装甲を貫くには至らない。

 この結果に、アーシャは歯を食いしばる。


「クソ!」

『ギュオオオ!!』


 二体のサイクロプスの口内より、ビーム砲が照射。

 砂上を高速でホバー移動して攻撃を避けるも、盛り上がった砂に足を取られた。


「グア!!」


 背中から倒れ込み、瞬時にメイスが襲い掛かる。


「クッ!」


 防ぎ止めようと、盾と斧を突き出す。

 重量がのしかかられる直前で、爆発音が響き渡った。


「何だ?」


 盾から顔を出すと、サイクロプス身体の各所が爆発を起こしていた。


『ギュアアアア!!』


 ノイズのかかった叫びをあげるサイクロプスは、徐々に後退していく。

 射線から割り出したポイントへ、アーシャは目を向ける。


「ケフ……スコール3!」

「もう!何で毎回誰か先行しすぎる訳!?」


 そんな怒鳴り声と共に、ケフュレスはマキナから貰った二門のキャノン砲を連射。

 大口径の徹甲弾が電磁誘導によって連続発射され、その全てがサイクロプスの巨体に激突する。


「……す、すまん」

「謝ってる暇有ったら、さっさと後退して!」

「……」


 いつになく怒る彼女に従い、アーシャは黙って下がった。

 放棄したガトリング砲も回収し、ケフュレスの隣に立つ。


「効いてるようには見えないが」

「対戦車用のオモチャだからね」


 そう言いながら、ケフュレスは赤くなる砲身を上へ向けた。

 弾倉をパージして新しい物に取り換えると、アーシャの方を向いて来る。


「もう、オセロット君に怒られたばっかでしょ?」

「……わ、悪かったって」

「うそ、悪かったって感じじゃない」


 呆れたような口調で、ケフュレスに砲身で小突かれた。

 その合間に、サイクロプス達は復帰。

 ボロボロになったアーマーを引きずりながら、メイスを構えて接近してくる。


「それより、貴女は下がって補給!ここは私が食い止めるから!」

「分かった」


 ケフュレスの言葉に渋々従おうとした時、雷鳴の様な砲撃音が響き渡った。

 突然サイクロプスの頭部に巨大な杭が撃ち込まれ、轟音が遅れて耳を殴る。

 一拍遅れて、サイクロプス頭部が爆散する。


「な、何だッ!?」

「あ……間に合ったみたい」


 ケフュレスが後ろを向くと、そこにはラケルタの機体が接近していた。

 ソウリュウの格納庫より、補給部隊と共に出撃していた。

 左腕のユニットは、予定通りまるごと新兵器に置き換わっている。


『スコール!無事か!?』

「あ、ああ、な、何とかな……」


 繋げられて来たラケルタからの無線の中に、妙な警告音が響いていた。


『不明なユニットが接続されました、直ちに操作を停止してください』

「おい、なんか聞いた事無いアナウンスが聞こえるんだけど!?」

『気にしなければ問題はない、それより下がっていろ!もう一体も片づける!』

「ッ!!」


 ラケルタの警告通り、彼の機体の左腕のユニットが帯電。

 しっかりとした射撃体勢をとり、メイスを掲げながら突撃してくるサイクロプスへ狙いを付けた。


『次だ!』


 二発目の杭が撃ち出され、まばたきをする間にサイクロプスに命中。

 先ほどと同様に爆散し、二体目を撃破した。


「……これが、タイタン用の兵器」

「そ、タイタンバスターができる前は、こうして倒してたみたい」

「そんな昔の武器なのかよ」


 同胞の先祖を葬って来た武器。

 その事実に、アーシャは胸の奥を抉られたような痛みが襲う。

 だがそんな事をしている間に、後方から部隊が到着する。


「スコールチーム!弾薬の補給だ!!」

「ほら、呆気に取られてないで、早く補給、補給!」

「……分かった」


 ケフュレスと共に、アーシャは補給部隊から弾薬を受け取った。

 マキナのガトリング砲に給弾させ、改めて構える。


「よし!私達で雑兵を蹴散す!ライトニング3を援護だ!」

『押忍!』


 他の部隊と共に、アーシャはガトリング砲を掲げた。

 仲間も彼女に続き、再び戦場へと身を投じる。


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