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村外れの小さな家のなんでもない日々  作者: 翠蓮


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4/11

ブルーベリーマフィンとブラウニー

先日のタルトのお礼にと、メリンダさんからリラさんづてに、たくさんのタマネギをもらった。

すぐに料理に使わない分は縛って、軒下の雨が当たらない風通しのよいところに吊るしておいた。

「しばらくは買わなくていいわね」

吊るされたタマネギたちを眺めながらつぶやいて、私は次の作業に取り掛かることにした。


今日はブルーベリーマフィンを焼く。

マフィンの型を用意してから、粉類をボウルに入れて混ぜておく。

卵、ミルク、溶かしバターの液体を別のボウルに入れ、しっかり混ぜ合わせてから、粉類のボウルに注いでここからが肝心なところ。

木ベラでさっくりと切るように、練らないように。

混ぜすぎると硬い生地になってしまう。

ここで生のブルーベリーをたっぷりと混ぜ込んで、型に流し込んだらあとはオーブンで焼き上げるだけ。


バウはおすそ分けした少量のミルクをあっという間に飲み干して、おかわりを欲しげに舌でペロペロとお皿を舐めている。

「ミルクは次のが届くまで、もうないのよ」

私がそう言うと、バウは諦めきれないように、お皿をもう一度クンクンと嗅いだ。



新鮮なベリーがたくさん手にはいるこの季節は、自然とお菓子を作る回数も増える。

焼き立てを1個いただいたら、残りは3〜4日かけて食べよう。

ああそうだ、ブラウニーにもおすそ分けしようかしら。



その日の夜、いつもの小さなカップにミルクを注ぎ、マフィンを1個添える。

「ブラウニー、マフィンを焼いたの。あなたも食べてくれるとうれしいわ」


ブラウニーは家に住み着く妖精で、家事を手伝ってくれるという。

片付けのあまり得意でない私が、気持ちよく暮らせているのは、ブラウニーのおかげだと思ってる。

だからお礼にこうやって、時々ミルクを置いておく。

キッチンのテーブルの上に置いたカップが、朝になると空になっているから、きっと、そういうことなんだろう。



翌朝、庭に出るとベリーの周りが手入れされていた。

落ちた実はそのままにしておくと、腐って病気のもとになったりする。

今朝はそれが綺麗に取り除かれ、庭の隅にまとめられていた。

私はそれを見て笑ってしまった。

「マフィン、喜んでくれたみたいでよかったわ」


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