38話:覚悟
「ぐっ……」
「梨花、起きたか」
「あ…ウィズさん……」
「流石に心配したぞ。5日間寝ていたからな」
「すみません……にゃも助は?」
「にゃも助なら、2日前に先に起きた。今は1人で魔法の稽古をしている」
「そうですか……」
「にゃも助から事情は聞いているが、何があったのかもう一度聞きたい。聞いてもいいか?」
「はい」
私は、5日前のことを全て話した。
「なるほど……。幹部の1人のメリーナという奴が、サイモスに半殺しにされ、それでサイモスに立ち向かったが、返り討ちにされたと……」
「はい……。サイモスは、今まで戦ってきた奴らとは次元が違います。いつのまにか、私の背後にいて一瞬のうちに私達に何発も攻撃を入れた……。正直言って、今のままじゃ勝てない相手でした」
「そうか……」
「あの、ウィズさん!私、もっと稽古したいです!」
「いや、今は休んだ方がいい」
「お願いします!じゃないと私…誰かを守れずに終わる気がして……」
私は泣きそうだった。
っ……!!!
え……?
「んっ……。今は休め。いいな…」
ウィズさんが私に口付けしてきた。
「はい……」
翌日……
「梨花。今日は特訓最終日の予定だが……。あと2日間は付き合う」
「ありがとうございます!」
「では……まずは。私と勝負しろ」
「え?」
「武器、装備、魔法…全てを使わず、純粋な拳だけの勝負。いいな?」
「はい!」
私は拳を構えた。
いけるかな……?
相手は戦闘のプロだし……
「では、勝負!!!」
「うぉりゃあああ!!」
私はウィズさん目掛けて拳を放った!
「甘いな。」
「え……?」
その瞬間……地面が逆さに見えた。
ドサッ……
私は倒れてた。
「梨花……お前の動きには迷いがある。力だけで戦闘が行えるわけではないぞ。」
「動き……」
どうやったら迷わずに動けるようになるんだろう……?
「いいか。攻撃をする時は何も考えるな。ただ、その敵に攻撃を当てる。それだけを意識しろ。」
「はい!」
「もう一度、殴ってこい。」
何も考えずに……
攻撃を当てることだけに意識して……
「おりゃぁぁぁ!!!」
「まだだ……!」
ドサッ……
「何も考えないというところに意識をしすぎだ。常にボーっとする感覚で攻撃してこい」
「はい!」
…………
すぅぅぅ……
「せい!!!」
「っ!!!」
ドン……
ウィズさんに攻撃が当たった!
「やるな…梨花…。飲み込みが早い」
「ありがとうございます!」
「よし!このまま続けるぞ!!」
「はい!!!」
私たちは、稽古を続けた。
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「おい。バレクリア」
「はい。なんでございましょう……サイモス様」
「あれは順調か?」
「はい……。メリーナを使ったおかげで、予定より3ヶ月早くできそうです」
「つまり、あと4ヶ月後には使えるということだな?」
「左様でございます……」
「そうか……」
「ただ、サイモス様。幹部が残り3人しかいませんが、作戦を変えなくてもよろしいのですか?」
「ああ……。まだ急ぐ時ではない」
「と、言いますと?」
「メリーナが、適合し自我を持っていれば、我々は今の状況を、ひっくり返すことができる」
「ただ……自我が残るとは限りませんよ?」
「メリーナはやってくれるはずだ。あいつの魔力は凄まじいからな」
「そうですね……。信じてみましょうか」
「ああ」
近い将来
ウェンター王国……
いや、この世界を俺のものにしてやる……
そして……
世界を書き換える!!!




