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37話:葛藤

「梨花を殺せ」

「え……?」

「バグとラブ……つまり、エラーがやられた。梨花を捉えて、魔族にするつもりだったが……状況的にそうとはいかなくなった」

「そんな……」

「だから、梨花を殺して欲しい。頼めるか?」

「…………」

「まあ、やらないなんて選択肢はないがな」

「やらなかったら……どうなりますか?」

「処刑だ」

「……。わかりました……」

「頼んだぞ」

「はい」


私は……梨花ちゃんを殺したくなかった。

梨花ちゃんが好きだ。

なんで好きになったのかはわからない。

梨花ちゃんを見ていると、どこか自分と似ているところもあった。

それに……羨ましい気持ちもあった。


なのに……

私は今、梨花ちゃん達と戦っている。


「にゃも助!」

「はいニャ!フレイガ!!!!ニャ!!」

「エクリプス・ブレード!!!」

「バリア!!!」


ガッキン!!!


ギリギリで攻撃を守れた。


「梨花ちゃん……魔族になって」

「嫌だ!誰があんたの言うことを!」


ああ……

嫌だ……

殺したくない……


「じゃあ……しょうがないね」


私は槍に魔力をためた


「バイオレット・ランス」


ブゥゥゥゥゥゥゥン……


私の槍が紫色に変化した。


「じゃあ、こっちも!紅玉…第五奏!唐紅の刃(ルビー・エッジ)!!!」


「うぉぉぉぉりゃあ!!!」

私は梨花ちゃん目掛けて攻撃した。


ガギッ……!


紫と赤がぶつかり合った。


「にゃも助!!!」

「はいニャ!ヘイラガ!!!ニャ!!!」


ガガガガガガッ!!!


「っっっ……!!!」

私の体に無数の雹が当たった。


「メリーナ……。あんた、本気でやってないでしょ」

「え……?」

「あんたなら、今の私を余裕で倒せてるはず…。なのに、なんで、本気でやらないの?」

「それは……」

「私が好きだから?」


…………

そうだよ……

私は梨花ちゃんが好き……


「ねえ、梨花ちゃん……。魔族になって……。そうすれば、私は梨花ちゃんを殺さないで済む」

「魔族にはなれない……」

「お願い……。私、梨花ちゃんを殺したくない……」

「でも、私は、この世界を守らなきゃいけない。だから、ごめん……」


謝らないで…………


だって、私たちがやっていることの方が……


「そっか……。私…今日は帰るね」

「え……?」

「やっぱり……私には、梨花ちゃんを殺せない」

「そう……」

「じゃあね…梨花ちゃん。」

私は空に羽ばたこうとした。


グサッ……


―――――――――――――――――――――――


「やっぱり、私には、梨花ちゃんを殺せない」


メリーナがそう言った。

なぜメリーナが、私をそんなに好いているのか、わからない。

でも、だんだんメリーナは、悪いやつじゃない気がしてきた。


「そう……」

「じゃあね……梨花ちゃん」

メリーナは空に羽ばたいて、帰ろうとした。


これでよかったのか……?

結局、今度も戦わなければいけないし……

メリーナを説得できないかな……?


「ねえ、メリーn……」


グサッ……


え……?


メリーナが空から落ちてきた。


「はあ……。メリーナ……。残念だが、お前は、俺たちを裏切ろうとした。それは死に値する」


誰……?

こいつ……


「あんた、誰?メリーナを、なんで殺したの!!!」

「よお、木下梨花」


こいつ…私の名前を……!


まさか!!!!


「俺は、フェブラスのリーダー。堕天使サイモスだ」

「なんで、なんで仲間を!!!殺す必要はなかったじゃない!!!」

「こいつは裏切り者だ。だから殺した」

「り……か……ちゃん……」


メリーナ!!!

まだ生きてる!!!


「メリーナ……。そうだな……。お前を殺すのはやはり惜しい。あれの生贄になってもらうぞ」

「お前の……お前なんかの好きにはさせない!!!にゃも助!!!!」

「ニャ!!!!梨花!!!!」


私たちはサイモスの突撃した!


「エクリプス・ブレード!!!!!!」

「フレイグレス!!!!!!ニャ!!!!」


ドゴォォォォォォォォン!!!!!


「はぁ……はぁ……」

「ニャ……」


「その程度か……」


え……?


サイモスは、私の真後ろにいた。


「今はお前らに構っている暇はない。死ね」


ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォ……


全身にとてつもない痛みが流れた。


は……?

何が起きたの……?

私と、にゃも助はその場に倒れた。

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