2章 九十九話 最高のお友達、そして、初めての
やっとここまで来ました。
2章で最も書きたいと思ったシーンです。
99話もかかるとは思わなかったです。
この次は久々のディー視点です。
今後もよろしくお願いします。
お兄様の部屋に行くと、クラウドさんが居ました。
ただ、お兄様の隣のベットに腰をかけて座ってるだけです。
「ラファちゃん、少しはご飯食べた方がいいよ、ディーが起きたら心配するよ」
そうでしょうか?心配してくれるでしょうか?
迷惑な妹を見て、心配してくれるでしょうか?
「ねえ、ラファちゃん、ディーは間違いなく心配する。起きてそんなラファちゃんを見たらまた無理をする。ディーにとってラファちゃんはとっても大事な妹だ。起きた時、元気な顔で迎えてあげてくれないか?」
そう言われるとまた、悩んでしまいます。
元気な顔ってどんな顔でしょうか?ご飯を食べれば元気になるのでしょうか?お兄様は何も食べていないのに、私だけ食べていいのでしょうか?
そもそも私は生きていてもいい存在なの?
あのお城では死んでいる存在だと思っていました。だから、静かに生きてました。
お兄様はいつも優しく守ってくれていました。
そうです、ご飯もそうです。当たり前に食べていました。たまに、五日くらいなかった事もありましたが、でもお兄様が用意してくれました。
そういえばその時もわがまま言ってましたね。
ダメです。私の存在自体居てはいけない存在では無いでしょうか?
「ラファちゃん、一緒にご飯食べよ」
ティファちゃんです。
お兄様の事を本当に心配してくれる優しい女の子。
私は何も答えず俯いたままですが、
「ラファちゃん、ごめんね」
ティファちゃんが急に謝りました。
“パッチン”
左の頬を叩かれました。
“パッチン”
今度は右の頬です。
「ラファちゃん!!落ち込んでたってお兄ちゃんは元気にならないんだよ!お兄ちゃんが起きたらお兄ちゃんをまだ心配させて困らせたいの!」
ティファちゃんが涙を流しながら叱ってくれます。
「お兄ちゃんが大事なんでしょ!家族なんでしょ!」
家族。たった一人の家族。
「ラファちゃん、お兄ちゃんを元気な顔で起こそうよ。起きた時お兄ちゃんに笑顔でただいまって言ってもらおうよ、ラファちゃん」
私の心は、なんて弱いのでしょうか?
ティファちゃん、ありがとうございます。
私はティファちゃんに抱きつきました。ティファちゃんも私を抱きしめてくれました。
私は泣きながら「ありがとう」と言い
ティファちゃんか泣きながら
「叩いてごめんね」
と謝ります。
お兄様、お友達って本当に良いものですね。
もう一度、お兄様に紹介します。
私の最高のお友達だと。
私は何日振りにご飯を食べました。
具もない塩だけの麦のお粥でしたが、美味しかったです。
「これね、私も2年間眠りについてた後に食べたお粥なの、ラファちゃん、これ自分で作ってディー君に食べさせてあげたらどうかな?」
エアリスさんが提案してくださいました。
私がお料理なんかと思いましたが、お兄様に食べてもらいたいです。
私はエアリスさんにお願いしました。
「エアリスさん、私にお料理を教えてください」
「良いわよ、ティファもやってみる?」
「私もラファちゃんと一緒に作る」
ティファちゃんも一緒にお料理です。
「じゃあなたは味見をよろしくね」
「娘の手料理ならどんとこい、ラファちゃんのは、なんかディーに申し訳ないな」
そんな事言うクラウドさん。
なんか暖かい感じです。心がほっこりします。
お兄様の為にも頑張って作ります。
“ボン”
キッチンに黒い煙が上がります。
何故でしょうか?お水と麦しか入れていないのに、大きな音と共に煙が上がります。
エアリスさんもティファちゃんも驚いています。
もちろん私も。
煙が消え去るとお鍋の中にはお粥があります。
黒く焦げて無いです。
何がどうしてこうなるのでしょうか?
エアリスさんは少しお皿によそって、クラウドさんに持っていきました。
エアリスさんは味見しないようです。私もですが
私はティファちゃんと首を傾げながら、お鍋の中を見ています。
エアリスさんが空のお皿を持ってきて
「美味しいらしいわよ?」
少し疑問を感じながらクラウドさんの感想を聞かせてくれました。
では、私も作った本人です。実食です。
「あ、美味しい」
普通に美味しいです。
エアリスさんもティファちゃんも食べてくれましたが、普通に美味しいと言ってくれました。
謎に満ちたお料理でした。
ティファちゃんは少し焦がしてしまいましたが、クラウドさんが全部食べてました。
私は自分で作ったお粥を持ってお兄様の寝ている部屋に向かいます。
まだ眠ったままのお兄様。
そっとテーブルの上にお粥を置いてお兄様の様子を伺います。
“点滴”と言う物が良いのか、顔色は元に戻ってる感じがします。
私はそっとお兄様の髪を撫でてみます。
洗っていないのでゴワゴワしてます。
その手をそのまま頬に当ててみます。
温かいです。お兄様の頬。
指先が唇に当たりました。
カサカサだった唇も、今は普通に潤いがあります。
そっと指先で唇をなぞります。優しい言葉をかけてくれるお口です。
私はそっと指を離して、お兄様の顔に私の顔を近づけます。
「お姫様から王子様のチューでも、良いですよね。
私はお姫様じゃないかもしれませんが、
私にとってお兄様は王子様です」
私はそっとお兄様の唇にチューをしました。
触れた瞬間、体が熱くなりました。
直ぐに唇から離れますが、目はお兄様から離れません。体はもう一度と、お兄様の唇を求めます。
私は、お兄様にチューではなく、キスをしました。
少し長めのキスです。
“ディー様、どうか私に笑顔を見せてください“
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