2章 九十八話 疑心暗鬼
もう少し進めていきます。
お付き合いの程よろしくお願いします。
妹サイド
クラウドさん達がきてくれて、私はエアリスさんに抱きついて泣いてしまいました。
エアリスさんは黙ったまま頭を撫でてくれました。
お兄様とは違う撫で方です。
安心する、ホッとするような温かい感じです。
私はそのまま眠りについてしましました。
目が覚めるとベットの上でした。窓の外ももう暗くなり始めてます。
私はベットから降りてお兄様の寝ている部屋にいきます。
お兄様はもう起きてくれてるでしょうか?
私と違ってお寝坊さんではありません。
部屋に入るとクラウドさん達が居て、何やらお兄様のそばで作業をしています。
「本当に大丈夫なのかよ、不安だな」
「あなたの友人でしょ、信じましょう」
「パパ、お兄ちゃん痛く無いの?」
私はそっとそばによりますが、お兄様の腕に何か管?みたいな物が付いてます。
「ティファちゃん起きたの?大丈夫?何だか寝不足みたいだってお医者様は言ってたけど」
エアリスさんの言葉で、そういえば昨日寝てい無いことを思い出しました。
ティファちゃんも心配してくれます。
「ラファちゃん、今のところディーは大丈夫だと思う、ただ、いつ目が覚めるかわからない」
お医者様と同じお話です。
「目が覚めるまで、この宿に滞在しようと思う。明日は、俺たち家族だけで行くから、ラファちゃん、ディーの事見ててくれるかな?」
そうでした、それも忘れていました。
ダメですね。
「式が終わり次第戻ってくるから、安心して」
エアリスさんも言ってくれます。
「私お兄ちゃんのそばにいる」
お兄様を心配してくれてそばに居てくれると言うティファちゃん。
私が明日はお兄様のお世話をします。
何をすればいいか教えてください。
式典が終わってもう一週間です。
まだお兄様もキャトラも起きません。
私はずっとお兄様のそばにいます。
顔色は良くなりましたが、起きる気配がありません。
お兄様、私以上にお寝坊さんだとは知りませんでしたよ。
エアリスさんが水を飲ませたり、お兄様の体を拭いてくれます。
私もティファちゃんも一緒に体を拭きます。
以前の私だったら、お兄様の体を見て、嬉しくなったりしたと思いますが、今の私はそんな事を思えません。
痛々しくて見られません。痩せ細った体は、以前のお兄様には思えないです。
「ラファちゃん、少し散歩でも行こうか?」
エアリスさんがいつものように散歩に誘ってくれます。でも、いつも断ってしまいます。
お兄様が起きるまでは、そばに居たいです。
クラウドさんは、貴族になり王都にいる間に色々と他の貴族の方に会ったり相談したりしているようで、お出かけしてる事が多いです。
いつもお土産を持ってきてくれます。
果物が多いです。私が食べられるようにと買ってきてくれています。
ふと鏡を見るとお兄様みたいに頬が少し痩せている気がします。お兄様とお揃いですね。
エアリスさんは、少し買い物に行ってくる、と言って部屋を出ていきます。ティファちゃんも一緒です。
「お兄様、まだ起きてくれませんか?私のせいですよね。お兄様に無理な事ばかり言って、困らせて、お兄様の事なんてよく考えもしないで。
こんなになるまで無理させて、起きたく無いんですよね。私の事、“迷惑な妹だ”と。会いたくないから、起きないんですよね」
私はまた涙を流しています。泣いてばかりのダメな妹です。
「お兄様、私もっといい子になります、お勉強もします。お手伝いもいっぱいします。
ご褒美なんていらないです。無理な事も、お願い事もしません。だから早く起きてくださいよぉ」
寝ているお兄様のお胸で泣きじゃくります。
また泣き疲れて寝てしまうまで泣いてしまうのでしょう。
お兄様。
やっぱりベットの上です。エアリスさん達は居ません。また運んでもらってしまいました。
迷惑な私です。
最近着替えていなかったので、汚れてしまった服を取り替えましょう。私はベットから降りてお洋服が入った鞄を開きます。
「どれでもいいですね」
私は上にあった服を取り出すと、一冊の本が鞄から落ちました。
「お気に入りの御本です」
いつでも読めるように鞄に入れていました。
私はそっと御本を開きました。
王子様とお姫様のお話です。
呪いによって眠ってしまったお姫様を王子様がチューで呪いを解き、お姫様を救い出します。
私の王子様はお兄様です。お姫様は私になれるのでしょうか?なれませんね。こんなおバカなお姫様は居ませんから。
そっと御本をしまって、汚れていない服に着替えます。
お兄様は、私の事、本当はどう思ってるんですか?
迷惑な妹ですか?それともお姫様のように大事にされる妹ですか?ねえ、お兄様。
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