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ソラミミ  作者: k_i
Epilogue
45/46

Epilogue-1.帰還

「戻ったか。想馬。他の者は……」

 組長が、わたしたちを迎えてくれた。

 

 わたし、奇乃、茄場、総之上、久保田は、組織へ生還した。

 蛭賀、馬場、そして草里は、組織へ戻ることはなかった。

 

「うむ。各々の名誉の戦死を称えよう。蛭賀は、我々組織における最も優秀なリーダーであった。馬場は、最も勇敢な戦士であった。草里は、最も将来を期待された新人であった。それから、空丘……」

 

 組長も、当然わかっている。

 ソラミミ……空丘耳穂も、戻ることはない。

「空丘耳穂……うむ。ソラミミは、最も優秀なバイトであった。彼ら、彼女らの冥福を祈ろう」

 組長は静かに、眼を閉じた。

 

 その場にいる皆も、眼を閉じる。ま、こんなの。形式的なものだけれど。わたしたちの組織で人が死ぬことなんて、日常茶飯事なんだ。わたしも、目を閉じる。

 

「それで、今回の任務は」

 すぐに組長が口を開いたので、わたしもほんの短い黙祷を終えた。

「成功のようだな。天使の群れは、きれいさっぱり、消えたよ。これで、多くの声なきものたちが救われたことだろう。ひいては、地上の人々の精神も今しばらくは気高くいられるはずだ。天使が、頭のなかに戻っていっただろうからな」

 

「もし、天使の群れがあのまま放置されていたなら……」

 ふと、久保田がそう口にした。

 

「さあな。そんなことは誰にもわからん」

 組長は、どさっと椅子に腰かける。

 

「シントーハのメリーゴーランドなぞ、誰の頭のなかにもあるのだ。夢の領域の果ての果てに……。

 天使の群れがまた、大挙して押し寄せたなら、そうだな、そのときのために、バイトをもっと増やしておこうか。ソラミミのような優秀なやつがいるかもしれん。

 今回、蛭賀を失ってしまったのは痛いが……茄場や総之上もいる。奇乃も想馬も、それに久保田も残ってくれたしな。あまり、ベテランを死なすわけにはいかない。よし、想馬。引き続き学園に行って、密かにバイトをスカウトしてきてくれ」

「……しばらく、休んでからにさせてくださいね。今回は少し、疲れました」

 

 同感だ、と奇乃がぼやいた。

 

 二日三日は寝て過ごすぜ、と言い、残った戦闘班の皆は、それぞれの寝床へ戻っていくのだった。

 

 

 ***

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