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β版白雪姫物語  作者: 鹿島きいろ
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宮仕えロビンの仕事と恋11


裁判の後、領主の叔父の身柄を拘束し、幽閉。

叔父の悪事に加担していた執事のロンバートを筆頭に、数十名の使用人が処刑された。その他関係者になると、人数がさらに多くなり、気がつけば結構な規模になっていた。


メリンダの活躍によりひっ捕らえていた隣国の間諜はというと、そのまま王都に連れて行かれ、どうやら、今後の外交の手札の一つとなるらしい。そこまで行くと、さすがに俺の手を離れるので、あとは、殿下に任せる事となる。

きっと殿下の事だ、とても有効に使うに違いない。



事件がひと段落すると、

俺は、ジェファー家の爵位を継いだ。


ジェファ―家は、当然取り潰しになるかと思っていたが、今回の悪事を暴いた功績と、どこの派閥の者か分からない者が着くよりも、俺が継いだ方が良いだろうと、殿下の采配の元、継いだのだった。


絶対、後者の比重が重いだろうよ。

殿下の元を辞して尚、こき使われるのが目に浮かぶわ...。


クリスはというと、

彼女の母方の家は、既に没落しているので、

いったん、当初の予定通り、俺の祖父母の家で預かることになった。

多分、その内、養女に迎え入れるだろう。


そこにかいがいしく、あの殿下が通っているらしい、というから笑える。

クリスの様子を見ていると、憎からず思っているようだ。

クリスの父親の罪を想うと、二人の前途は多難だが、あの切れ者殿下の事だ。難なく結婚まで持ち込むだろう。それも、クリスが気づかないうちに...。


うん、そうだな国家の安寧の為にも、俺たち部隊の平和のためにも、それが良い。

クリスが腹黒殿下の正体に、気づかない事を祈るばかりだ。


うん、すまん、クリス。

良い夫になると思うから、許して。


あの“裁きの場”の後、カメリアは、ジェファー家の屋敷ではなく、トランバール邸で療養することになった。なんせ、あの屋敷には、使えない使用人ばかりだ。心配で、そんなところに彼女を置いておくわけがない。


事件の後処理で、ジェファー家に詰めていた俺は、つまりは、彼女にはほとんど会えず、結局会えたのは、ある程度体力が戻った彼女が、実家へと帰っていく前日に、彼女が挨拶にジェファー家に訪れた時だった。




爵位を継いだ後、領と家の再興に奔走した。


蓋を開けてみると、あまりの内情の酷さに、頭を抱えてたが、辞していたアダムを呼び戻し、なんとか算段をつけた。収穫祭前の街で会ったカメリアに「案だけでも練ってみたら?」と言われ、考えていた事がここで役立つとは、思いもしなかった。


本当に彼女には、なんとお礼を言ったら良いのか。


そして、屋敷の使用人も入れ替えた。

カメリアに対する扱いが酷かったのも、調書の結果わかってきたので、何を言われようが、侍女たちは、全て入れ替えをした。あまり良い扱いを受けていないとは思っていたが、調べれば調べるほど、酷かった。


心折れずに彼女は、なぜあんな環境に笑顔でいられたのだろう。


調書と言えば、最後まで毒リンゴの入手ルートがわからなかった。

クリス殺害未遂の首謀者と思われるマリーが、あれからどんどん壊れていき、今では会話は全く成り立たず、ブツブツ呟いている内容も、なんの意味を成すのか、誰もわからなかった。




再興の目途が見えてきた頃、俺はカメリアの父親にカメリアとの結婚を申し込んだ。


当然ながら、彼女の父親は難色を示していたが、何度も説得を試み、殿下にもお力添えをいただいた。

「これは、君へのご褒美だから気にしないくて良いよ。」と殿下は笑って言っていたが、ただほど怖いものはなく、後が怖いのは間違いないが、彼女が手に入るのであれば、使えるものは、全部使ってやると思ったのは本当で、正直、彼女の父親の説得に限界を感じていた事もあり、殿下の申し出をありがたく受ける事にしたのだった。


そして、しばらくすると、「カメリアが望むのならば」という条件付きながら、彼女の父親から許可がようやく下りたのだった。






準備は整った。


さあ、行こう!

恋しい人の元へ、思いを伝えに!



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