第五十六駆
『少年、もう少しで唐橋公園だけどどうする?』
「調子が良いのと周りにちらほらと人がまだいるので、もう少し先に進もうかなと思います。」
『了解、じゃあ堅田運動公園に行っとくよ。
昼食のタイミングはどうする?次で?それとも成蹊大学でにするかい?』
「堅田でいただきます。
出店とかたくさんあって人もたくさんいますね。」
『そうだね、応援の声とか聞こえてるかい?』
「はい、チラッとしたか見えなかったですけど骨髄バンクの宣伝チラシ持ってくれてる人とかたくさん見えました。まだまだ目立ててないのでやっぱりもう少し集団から抜けたいと思います。」
『鈴木さんが別行動で沿道の人達の反応を見てきてくれたんだけど話題になってるみたいだね。
どの出店にも必ずチラシが置かれてるから注目が集まってるみたいだね。
でも確かに少年を見て注目してるよりチラシ効果が高そうだね。配信で見てるけどまだ少年の周りに数人いるからね。だけどあまりは無理しないようにね。
注目を集める事に関してはチラシ効果で十分ありそうだから少年は本当にタイムトライアルに集中すれば良いよ。』
「承知しました。」
もうすでに周りは全員が完走を目指す人達のようでペースも早めの人がほとんどになってきている。
少しペースを速めているが体力的にはまだまだ余裕がある。ただ後半の峠道にむけて体力を残して置きながらしっかりとタイムにも気をつけないといけない。
そもそも完走できないと意味がない。
周りに流されないためにも一人で走る状態を作った方がいい。少し休憩を削る事で一人になれるようにしといた方がベストだと思う。
唐橋公園の入り口で周りから数人が離れていった。
まだ5人くらいはいるが僕よりペースの少し遅い人達なので先頭に僕がなった。
ペースメーカーがいなくなったと考えると僕がその役割になりそうだ。ここでペースを速めて周りの体力に負荷をかける方法等もありそうだけど僕は自転車レースに参加した事もないから自分のペース配分とかも難しいのと周りの人を知らないのでどのくらい体力があるとかの判断ができない。
調子にのってペースをあげすぎて僕がバテてしまったらどうしようもない。
自分のペースをしっかりと維持しながら確実に完走と自分なりのペース配分をしていくしかない。
周りを気にしない。
これは自分との戦いだと自分に言い聞かせた。
堅田まで進んで昼食をとったりしてエネルギー補給もとらないといけない。10時くらいになってきて少し気温も上がってきているようなので熱中症にも注意が必要になりそうだ。色々と気をつけていこうと思った。




