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ロリスの街に来て初めての春を迎えた。私、アリスと姉のアレンは街から多少…いや結構離れた森の中にするでいる。


理由は簡単で、宿代が勿体無いからである。まぁ理由はそれだけではないのだか…


前まではお金には困らない生活をしていたが、今は貧乏と言ってもいい。まぁ、好きで貧乏生活をしている訳ではない。冒険者として稼いでいるため普通の人よりかは収入は多い


しかし、ほぼ全て回復薬に費やしているため、貧乏なのである。何故、この様な生活をしているかと言うと


「ちんたら走ってんじゃねぇーぞ!」


「…ッ」


透き通るような水色の髪を高い位置でツインテールに決め、金色の瞳。タレ目で可愛い顔立ちだか喋ると残念なこの人はシエル・フローラ。私達の師匠である。


少し前に魔物襲われて死にかけてた私達を救ってくれたのがきっかけで。『弱すぎなんだよ!』と怒鳴られたのを覚えている。その成り行きで、師匠と弟子になったのだ。


その私達だか今現在、古代に絶滅したと言われている竜に追いかけられている。絶滅したんじゃないの!?と叫んでしまったのはしょうがないと思う。因みに師匠はその竜の背中に乗り両手剣を振り回している


師匠曰く、持久力を付ける修行らしい─…。


竜は獲物を狙う目しているし、その厳つい口からは唾液が…、いや見なかった事にしよう。私達は言葉すらままならず、ほとんど全力で長時間走り続けているため、呼吸すらまともに出来ない。しかも、2トンを超えているであろう竜が足を置くたびに振動で体勢を崩し、体力の消耗が激しい。


その鬼畜な修行が昼近くまで続き、私たちは地面に這いつくばっていた。


「はい、頑張って稼いでくるんだよ!」


花が咲きそうな笑顔を向け回復薬を渡される。その笑顔は悪魔の微笑みにしか見えません。と思いながら回復薬を飲み干す。


これから私達は、冒険者として稼ぎに行かなくてはいけないのだ。しかも大分離れた街まで走って、だ


これで、私達が回復薬を求める理由が分かったであろう…。


*****


「はぁ、はぁ─…」


ロリスの街についた瞬間、地面に倒れ込む。門の付近にいた衛兵らしき2人の鎧を着た人影が近づいてくる。その表情は”お疲れ様です”と語っていた


「ケリー、あの鬼畜を止めてくれ」


「すいません、俺にも無理っす死にます」


真顔で答えるコイツは、ケリー・フローラ。師匠の父親である。師匠と同じ水色の髪に金色の瞳。癒し系男子だ、この人から何故あんな鬼畜に育つのだ


こんな見た目だか、騎士団長を務めるヤバイ人だ。前に手合わせして貰ったが結構弱かったので手加減してくれてたのだろう。なんて優しい人なんだろうか…今度やる時は本気を見せてくれると嬉しいぞ


「じゃあ、クリス!お前婚約者だろ!止めて来いよ!」


「はぁ?てめぇは俺に死ねと言うのか!?泣くぞ!」


次にコイツは、師匠曰く、”婚約者候補”のクリス・モーラン。騎士団に所属の20歳なのに白髪が目立つ可哀想な人だ…ストレスがヤバイのだろう


「アリス、失礼な事考えただろう…」


ジッと見つめてくるクリス。なんだ、そんなに見つめられると照れるじゃねーか


あれよこれよ、と言うウチに、私達はロリスの街にある冒険者ギルドへと向かっている。


途中にある、露店ては美味しそうな物がズラリと並んでおり涎が垂れる。それを知っての事なのか狭い路上へと進む、本当はこの道が近道だからと言う理由なのだか


「ぐぺちっ!」


涎を拭いていると前から小さな子供が2人駆け寄ってきて私とぶつかり、奇妙な声がでる。


「た、助けてくださぃ!」


多少汚れた黒髪に左右違う色の瞳。ボロボロの服を着た少年に助けを求められる。その隣では同じ顔をした少年が来た方向を睨みつけていた


「…『助けてやるよ』」


少し考えたアレンがそう言いながら2人の頭に手を置くと姿が変わる。黒髪から金髪に、瞳は碧へと変わる、と同時に前から厳ついオッサンがやってくる


「てめぇら!子供を見なかったか!?」


「あぁ、それなら向こうに行きましたよ」


と、笑顔で私達の後ろを指差すアレン。その間ちびっ子はギュと私の手を握り締めてくる。なんて可愛いのだろうか




誤字脱字ありましたら教えてくれると嬉しいです

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