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ページ24

揺れていた馬車が停止して、馭者のおっちゃんにお金を支払った。「良い学園生活を」と笑ってくれた。


リリネルさんと共に馬車を下る。学園は堅牢な壁に囲まれていた。王都に壁は無いのに、将来を担う子供は厳重に守っている。


「「リリネルさん、ありがとうございました」」


俺とアルナはここまで案内してくれたリリネルさんへお礼した。


「ふっふっふ~ まだまだ案内はこれからなのだよっ 生徒諸君!」


諸君と言われても俺とアルナしかいないんだがな。ドヤ顔でそんなこと言われても・・・美人がドヤ顔するのって様になるな・・・いやちがうちがう! この人は何を言ってるんだ?


「何言ってんだ?って顔をしてるね~ レッド君!」


「はい」


「・・・」


アルナに関してはなんだコイツって冷たい目線になっている。


「何を隠そう、この私、リリネル・アークハイドは新年度からここ王都学園専門部戦闘学科の新任教師になったのだーーー! ということで5年間よろしくねっ」


「あ、よろしくお願いします」


「よろしくです」


もっとリアクションしてよー!とか騒いでいるリリネル先生は置いといて、さっそく学園へ入る手続きをしよう。

学園エリアには東西南北に外へとつながる大きな門がある。それぞれ名前が付いてるらしいが・・・忘れた。兎にも角にも、俺たちが今いるのは西門で門の上に、大きな白い虎の魔物の像があった。かっこいいけどキングほどじゃないな。


リリネルさんはすでに登録し終えているので、先に門の向こうで待っている。

俺たちは、門の脇にある入学管理所で、リリネル先生のような騎士甲冑を着込んだ用務員に中に入る申請を済ます。用務員は見るからにやる気の無さそうな態度だ。新入生?とだけ聞かれて頷くと、用紙を持ってきてペンを渡してくる。


「名前と年齢、その他——


「あの、これを渡せばいいって」


オグマからの推薦状を用務員に渡すのを忘れていた。すると先ほどまでの態度が一変した。


「こ これは! 大変申し訳ございませんでしたっ ご推薦の生徒様とはつゆ知らず。 しょ 少々お待ちください」


しばらくすると、既に学生証は作られていたようだ。銀色のピカピカした学生証だ。普通のものとは違うのかもしうれない。まあどうでもいい。


「こちらがレッド様。 こちらがアルナお嬢様(・・・・・・)の学生証にございます。 お二人の学生証はシルバーパスですので、図書館、訓練場、等の施設のご利用はフリーパスとなっております。 また学園エリア内であれば、どんなものであっても30%割引でございます。 学園を入出する際に提示していただければ、馬車のご用意をいたしますので、その時はご利用ください。 また学生証は無くされましても、無料で再発行いたしますので、ご安心ください」


学生証にもランクがあったとは、あとでリリネル先生に聞いてみよう。

最後に、俺とアルナがそれぞれ入る、男子寮と女子寮の場所を聞いた。ペコペコと頭を下げる用務員と別れて門をくぐり、やっと学園の中へと一歩を踏み入れた。


「やあやあ遅かったね~」


「別にリリネル先生が待っている必要は無かったんですけど・・・」


「これから私たちは、寮に行くんで。 先生さようならです」


何故待っていたのかは知らないが、リリネル先生をスルーして各々の寮へと向かう。

とは言っても、男子寮も女子寮も隣接している。場所は南門の近くだと言うので、そこまでの施設の説明をしてもらうことにした。


現在地の西の学園エリアは、初等部(3~5歳)、中等部(5~7歳)、高等部(7~10歳)の子供たちの校舎やグラウンド、体育館の地球でもお馴染みの施設だ。歩いている子供たちが小さい子達が多い。俺たちが珍しいのか、こっちを見ている子がかなりいて視線を感じる。制服も決まっているので、俺たちの服が、私服というか冒険者っぽい服だし目立つのだろう。あと若干一名に関しては騎士甲冑だしな。だが、よくよく視線を追うと、その先は俺の頭の上で寛いでるキングへと向けられていた。


テリアみたいなイヌミミの小学校低学年ぐらいの女の子が、トテトテと俺のところにやってきた。


「こんにちは とりさんにこれどうぞ!」


「ありがとう」 


少し緊張していた様子だったけど、。小さい手の平には一粒の飴玉が握られていた。その飴玉を受け取って、俺はつい女の子の頭をナデナデしてしまった。女の子も嬉しそうに、尻尾をフリフリする。犬みたいだ・・・

キングに飴玉をやると、ピーピーとお礼をしていた。女の子は笑顔で手を振って友達がいるところへと戻っていった。


「「・・・」」


「なんだよ」


気が付くとアルナは嫉妬のオーラをたれ流し。

リリネル先生は、なにか疑わしい視線を向けてくる。


「レッドは私以外の女に優しすぎるとおもうの もっと私にも優しくするべき」


「ちがうと思うけど~ ロリコンじゃないよね~?」


この馬鹿共は当分かまってやらないことにしよう。特にリリネル先生。








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