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セフィロトの書〜賢者は賢者と知らない  作者: 華音 楓
学院編
83/103

第11話 賢者は授業に落胆する④

 突然カールより指名されたジョシュアは戸惑ってしまった。一連の流れから、自分になぜ振られたのか全く理解ができなかったのだ。


「ジョシュアとか言ったな!!お前うざったいんだな!!いつもいつもちやほやされて!!そこは僕の居場所なんだな!!」


 理由はものすごく俗っぽかった。しかもただの嫉妬である。


「先生…。どうしたらいいんでしょう?」


 困ったジョシュアはマイクに助け舟を求めたが、渡されたのは救命胴衣ではなく木剣だった。


「んあ?いいんじゃねぇか?とりあえず受けてみろ。手加減は…一応殺さない程度にな。」


 すでに、呆れてやる気の出ないマイクはジョシュアに全部丸投げしたのである。


「………。はぁ~、わかりました。では先生、審判をお願いしますね。」


 諦めたジョシュアは勝負をすることにした。ただ、全力を出すと殺す恐れもあるので1割程度の抑えなければならないハンディキャップ付きである。


「今更謝っても許してやらないんだな。みんなの前で無様にはいつくばってればいいんだな。」


 戸惑った理由を、臆したからだと勘違いしているカールはすでに勝利を確信していた。カールからしたら、ジョシュアとレイアスは不正していることになっているからだ。


「カール様…。そろそろおいたが過ぎますよ?」

「むか~~~~~~!!ほえ面書かせてやるんだな!!」


 ジョシュアは今日一日のカールの行動を諫めるつもりでの発言だった。

 カールからしたらばかにされていると思いさらに怒りのボルテージを上げていくのだった。


「それでは両者互いに礼!!」


 マイクの合図で互いに向き合い礼を行う。

 カールはおざなりに礼を行った。

 ジョシュアの礼はとてもきれいで様になっていた。それを見た女子生徒はその仕草だけで見惚れてしまっていたのだ。


「はじめ!!」

「くらえなんだな!!」


 マイクの始まりの掛け声とともにカールは走りながら打ち込んできた。

 ジョシュアなら一足飛びで詰められる間合いを、どたばたと走ってきたのだ。


「え?」


 あまりの出来事に驚いて声を上げたジョシュアだが、動きが遅すぎるために遅れて反応してところで当たるはずがなかった。一応戦ってるアピールの為、自分の木剣で防ぎながらいなしていった。

 幾度となくいなしていると、カールはにやりと笑いだした。


「なかなかやるななんだな。これからが本番なんだな!!」

「えぇ~と…」


 カールはさらに速度を加速させていく。といってもジョシュアからしたら、どかどかという走りが、ばたばたという走りに変わった程度にしか感じられなかった。仕方ないので、受けつついなしていった。


「はぁ、はぁ、はぁ。ま、まだなんだな…。僕を本気にさせるとは…これでもくらえなんだな!!」


 幾度となく受けていたらカールがすでに息も絶え絶えになっていた。いくら攻撃をしても当たる気配が全くなかったのだ。

 業を煮やしたカールは自身の右手の腕輪に触れ、魔力を込めだした。次第にカールの前に水の投擲槍が形成されていった。

 カールの掛け声とともにジョシュアめがけて【ウォータージャベリン】が襲い掛かる。


「魔術って…今武術の訓練中だっていうの!!」


 ジョシュアは避けることなく、【ウォータージャベリン】へ向かっていった。

 それを見たマイクも一瞬焦って、介入しようと動き出した時だった。

 ジョシュアに放たれた【ウォータージャベリン】が縦に切り裂かれ、ばらばらになったと思うとそのまま空中に霧散したのである。


「「「「「「「えぇ~~~~~!!」」」」」」」


ここまでお読みいただきありがとうございます。


ジョシュア無双でした。

普通切るかね魔法を…

天才にもほどがあります。


誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。


感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。


では、次回をお楽しみください。


※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。

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