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セフィロトの書〜賢者は賢者と知らない  作者: 華音 楓
学院編
80/103

第11話 賢者は授業に落胆する①

 学院生活二日目は昨日に引き続き、問題が多発していた。


 レイアスとジョシュアが教室に入ると、カールが詰め寄ってきた。


「このクラスのナンバーワンの実力者は僕なんだな!!僕に教えを乞うために頭を下げるんだな!!」


 二人はこの頭の悪い男子はいつになったら理解するんだろうと本気で首をかしげてしまった。

 その態度を見たカールは青筋を立てながら「今日の講義でそれが証明されるんだな!!」と何やら宣言をして自分の席へと戻っていった。

 女子たちは腫物でも見るがごとくカールをにらみつけていた。

 それを見居ていた男子たちは若干顔が引きつっていた。女子怖い…


 講義が始まるとそれは始まった。

 各教科の先生が質問を振ると、すべてカールが答えてしまった。先生としては生徒たちがどれほど知識を持っているか確かめる段階のはずなのにそれができないのである。先生たちもだんだん苛立ってきているのがわかるほど、ピリピリとした空気が流れていた。

 カールはそれを一切気付いておらず、自分はできるアピールを続けていた。どうやら、初日でクラスを掌握するはずが醜態をさらしてしまったために挽回をはかろうとしているらしい。

 しかし、それによって講義に支障が出始めていた。

 ある生徒が休み時間に抗議の為職員室へ向かうと、先生たちから相手が子爵子息だから対応に苦慮していることを告げられる。その生徒も納得できなかったが、先生たちから頭を下げられてしまい、納得せざるを得なかった。


 そんなこんなで午前の講義は散々な状態だった。

 さらに、レイアス達にとって最悪だったのが内容だった。

 すでにセシリーによって習った範囲であり、かつ新しい発見が皆無だったのだ。

 二人は一応出席はしていた物の、別の参考書を使って自主勉強を進めていた。隣の生徒がレイアスの参考書を見たが、やはりわけがわからなかった。

 各教科の先生たちも、レイアス達の行為に少し憤りを感じ、当てるものの、すべて正解されるという事態に困惑していた。

 しかも、レイアスに至っては最近発見されたであろう術式すらも完ぺきに答えて見せたのである。

 それを見たカールがカンニングしているはずだと、またもや講義を妨げる始末。

 Aクラスは学院史上一番のカオスな状況へと進んでいったのだった。


 午前の講義が終わり、レイアス達は食堂へと移動していた。

 移動するそばから女子生徒が増えていくのだ…ジョシュアの周りに…

 レイアスの周りにはなぜが男子生徒が集まりだし、肩に手を当てると「ドンマイ…双子なのにな…」とつぶやいていくのだ。レイアスの足取りはどんどんと重いものになっていった。

 食堂に入るとかなりの人数が集まっており、何とか確保してあ席についたレイアスとジョシュアはそれぞれの食事を準備して食事を始めた。

 遠くの方で、またカールが取り巻きに準備させていた。

 ふと見ると、入試の時絡んできた準男爵子息も懸命に働いていた。どうやら、補欠入学を果たしたらいい。

 レイアス達に気が付いたのか、準男爵子息はものすごい勢いでにらんできた。

 二人は視線に気が付くも、面倒だという理由ですべて無視したのだった。

 すると、カールに何かを言ったらしくカールは食事をいったんやめて、レイアス達に近づいてきた。


「お前たち!!子爵子息たる僕の仲間を陥れるとはどういうことなんだな!!」


 またまた意味の分からないことを叫び始めたカールをその場にいる全員が白い目で見ていた。


「カール様。そいつらが入試の際不正をしたおかげで、僕は補欠入学になってしまったのです!!しかもあろうことが学院までだましたのです!!」

「本当なのか?!それは許されないことなんだな!!いくら温厚な僕でも黙ってはいられないんだな!!」


 エキサイトし始めた二人を、レイアス達は呆れた顔で見つめていた。


「お言葉ですがカール様。不正がないと認めたのは王国騎士団第一団団長マルス=シュナイダー様ですよ?つまりはマルス様をもお疑いになる。そうおっしゃるんですね?」


 ジョシュアの言葉にたじろいだカールは、準男爵子息に怒鳴りながら問いただした。


「おい、ポッテ!!どういうことなんだな?!僕をだましたんだな?!危うく僕の首が飛ぶとこだったんだな!!」

「そそ、そのようなことは、け、け、けして!!」


 カールは顔を青くさせながら問い詰めていった。ポッテと呼ばれた準男爵子息はカールの問い詰めに言葉を濁していた。

 カールは「今日はこのくらいで勘弁してやるんだな。」といって自分の席へ戻っていった。戻った先でもポッテを叱責しているのを見て、レイアス達は何とも言えない空気になった。


 食事を終えたレイアス達は、食堂でクラスメートたちと会話を楽しんでいた。

 勉強についてや武術・魔法・魔術についても質問が飛び交った。ただし、一番多かったのはジョシュアの女性のタイプ等々だったのは言うまでもない。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


ハーレム格差は突然に…

頑張れレイアス。負けるなレイアス。


誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。


感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。


では、次回をお楽しみください。


※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。

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