第7話 賢者は森で修行する 三日目①
三日目
「おはよう兄さん。」
「うん、おはようレイアス。」
今日は火の番をしていたレイアスは、起きてきたジョシュアに挨拶をした。ジョシュアはレイアスと違い寝起きが良いためか、さほど辛そうにはしていなかった。レイアスは毎回、双子なのに何が違うんだ。と心で思っているのであった。
「とりあえず、ご飯と昨日の反省会だね?」
レイアスは、起きてきたジョシュアに、これからの行動を訪ねた。
「そうだね。ご飯は昨日のフォレストボアの肉と残ってる干し肉で煮れば食べれそうかな?」
「じゃあ、それで作るよ。」
ジョシュアは、まず朝食の準備をすることを提案した。
レイアスも、おなかがすいていたのか、食事の準備に取り掛かった。
「お願い。フォレストボアの肉は角切りでいい?」
「薄いほうが食べやすいかな。あと、野草類は僕のほうで処理するよ。」
ジョシュアは、解体用ナイフを片手に肉片を薄くスライスを始めた。剣技が得だからなのかその手さばきはかなりの腕前だった。
レイアスも野草・香草の下処理を開始した。
ほどなくして、フォレストボアの香草煮込みが完成した。辺りにはいい匂いが充満していた。いい匂いだけが…
「できた。」
「「…いただきます」」
二人は出来上がった料理を恐る恐る口にした。香りだけはいい匂いであった。
「うん、昨日よりましだね。」
「でもそう考えると岩塩とか塩も探さないとね。」
昨日とは違い、塩味が追加されたことにより幾分ましな料理にはなっていた。しかし、干し肉から出る塩気だけではさすがに物足りなさが浮き彫りとなった。
何とか間食した二人は今日の行動について相談を始めた。
「今日は、肉類の食糧と、香草とかの野草、岩塩。これを探す感じで動こう。」
「うん、そうしよう。」
やはり、塩の重要性を再認識した二人は、塩の探索も行動指針に加えるのだった。
あらかた行動指針が決まったところでレイアスが反省会を始めた。
「じゃあ、昨日の反省点からだね。」
「フォレストウルフは完全に不意打ちを受ける形になったからね。【気配察知】のスキルがほぼごまかされてた。」
ジョシュアは自身の【気配察知】を掻い潜られたことがよほどショックだったのか、かなり悔しそうにしていた。
「兄さんの【気配察知】を超えてる【気配遮断】ってこと?」
レイアスは、ジョシュアの【気配察知】をある程度把握はしていた。それを掻い潜ってきたことから、フォレストウルフのスキルについて考察をしてみた。
「そうなるね。警戒するなら、僕は採取とかほぼ手伝えなくなるかもしれない。」
「それでもやられるよりはましってことで割り切ろう。」
ジョシュアも同じ答えにたどり着いたようで、採取関連はレイアスに任せきりになることを告げた。
レイアスもまた、それには賛成をしたようで、今後はレイアスが採取。ジョシュアが周辺警戒という役割分担をすることに決めたのだった。
「あと、熊さんが来てくれなかったらかなりやばかったかもしれない。」
「それは僕も感じたよ。」
二人は熊の助太刀について、本当に感謝をしていた。救難信号を出したところで、すぐには助けが来ないと思っていたからである。
「魔法もあと、数発でポーション使う羽目になってた。できれば使わずにいたいからね。」
「そうだね。ポーション類は極力温存する方向でいいと思う。レイアスはどれくらいストックあるの?」
今回の戦闘についてあらかた反省会をし、次にアイテムの備蓄状況を確認した。二人はあと四日アイテムの補充が受けられないからだ。
「回復ポーションが3。魔法ポーションが3ってとこだね。」
レイアスは自分の鞄を確認し、残数を伝えた。品質は中級クラスではあるが、駆け出し冒険者からしたら贅沢品であることには変わりない。
「僕は回復4と解毒2ってかんじ。」
ジョシュアも自分の鞄を確認し、残数を伝えた。ジョシュアもまた、アイテムの残数に心もとなさを感じているのだった。
「ぎりぎりだね。無理はしないほうがいいね。」
レイアスはジョシュアのポーションの数を聞いて、ジョシュアに無理をさせるべきではないと感じていた。
二人は装備の点検をして洞窟の外へ出かけたのであった。
「よし、じゃあ、行動に移ろうか。」
「うん!!」
ここまでお読みいただきありがとうございます。
サバイバル三日目に突入です。二人がお風呂入ってないってのは気にしたら負けです。そこは魔法の力ってことで理解してください(ファンタジー万歳)。
いろいろスキルや魔法が増えてきましたので、修行回が終わるころにはまとめの文章が書けたらいいなと思っています(約束はしていない)。
誤字脱字等ございましたら教えていただけると幸いです
では、次回をお楽しみください。




