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セフィロトの書〜賢者は賢者と知らない  作者: 華音 楓
幼少期編
41/103

第7話 賢者は森で修行する 二日目②


ガサガサ…ゴソ…

二人が去った後何かが動いた気配があった。

気配の先には何者かの視線…

二人はこの時まだ知る由もなかった…


「『ふむ。あやつは…何者だ?』」


洞窟の入り口付近で気配に気が付いた熊は、先ほどまで誰かがいたであろう茂みに視線を向けてつぶやいたのだった。


ーーーーーーーーーー


しばらく森を探索しながら食糧確保をしていた二人。無事に野草関連がおつまり出したころ、ジョシュアがまたもレイアスを止めた。


「レイアス止まって。」


少し警戒度を上げたジョシュアを見てレイアスもまた警戒度を引き上げて周りに集中する。


「何か居そう?」

「うん、獣の感じがする。」


ジョシュアの答えに、レイアスの口から本音が漏れた。


「兎かイノシシか…熊は無理だよね…。」

「熊なら即時撤退するよ。」


ジョシュアもまた、自分たちが刈れそうな獲物であることを心で祈っていた。


「イノシシだ…でも…魔獣化してるかも。」

「僕にはよく見えないや。」

「慎重に行こう。」


遠目からは判断付かなかったジョシュアは警戒度を引き上げ、徐々に地数いていった。


「魔獣のイノシシ…」

「フォレストボアに間違いないね。頭に角が見える。」


ジョシュアの予想は的中しており、魔獣化したイノシシがウサギを捕食していた。

大きさは普通のイノシシの2倍以上で、額には一本の鋭利な角が生えていた。

フォレストボアの特徴は何といってもその俊敏さ。数歩で、自身の最高速に達し、その速度のまま角で突進してくるのである。初心者はこの攻撃に対応できず命を落とすものもいるほどだ。しかし、その攻撃は直線的であり回避さえできれは特にこれといって難しい魔獣ではなかったりする。


「兄さん行けそう?」

「突進さえ躱せれば問題ないよ。」


ジョシュアは、レイアスの質問になんてことはないと肩をすくめながら返した。

レイアスもあまり心配はしていなかったようで、行動の確認を行った。


「初手は僕の魔法でいい?」

「うん。当たったら僕が飛び出してとどめに向かうよ。可能ならレイアスも援護射撃してもらえると助かるかな。」

「わかった。できる限り援護するよ。」


二人は相談を終えると行動に移した。初手はレイアスの魔法からだ。


≪我望むは水の力。矢を成して彼の者を射抜け≫


レイアスが、杖を手にし【詠唱】を開始した。次第に目の前には一本の水の矢が形成されていく。その矢は次第にぶよぶよした形から堅さを帯びていく。


「【ウォーターアロー】!!」


放たれた水の矢は一直線にフォレストボアの脇腹に向かって飛んでいく。


「ぷぎゃ~~~!!」


フォレストボアは異変に気が付き飛んでくる水の矢を交わそうと試みる。しかし、一瞬遅かったため、その矢はフォレストボアの後ろ脚に命中。悲鳴を上げるのだった。


「よし当たった!!」

「次は僕の番だ!!」


命中したことに喜ぶレイアスを尻目に、ジョシュアは行動を開始。


「【エリアル】!!」


ジョシュアはスキルを発動させると、空中へと躍り出た。フォレストボアはジョシュアにまだ気が付いておらず、その場で暴れまわっていた。


「【スピア】!!」


フォレストボアの一瞬のスキをついて空中からショートソードで脳天を突き刺した。

フォレストボアは一瞬の出来事でわけもわからずその命を終えたのだった。


「兄さん、今度は噴き出さなかったね?」

「そのための刺突技だからね。」


レイアスは昨日の失敗をからかいながらジョシュアのそばに駆け寄った。

ジョシュアはフォレストボアの脳天からショートソードを抜き出した…

フォレストボアの脳天からは真っ赤な血が噴き出し、辺り一面をその血で染め上げた。


「………。」

「兄さん…結局噴き出てるよ…。」


そばにいた二人もまた、例外なく真っ赤に染まったのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


二人の初戦闘…うまく描けていたらうれしいな…って思いながら書いていました…

伝わらないですよね( ;∀;)

そこはほら…皆さんの想像力にお任せします(他力本願)。


誤字脱字等ございましたら教えていただけると幸いです


では、次回をお楽しみください。


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