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セフィロトの書〜賢者は賢者と知らない  作者: 華音 楓
幼少期編
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第7話 賢者は森で修行する 二日目①

サバイバル二日目


「おはよう兄さん。」

「おはようレイアス。よく眠れたかい?」


 二人は朝の挨拶を交わした。レイアスは瞼をしばしばさせながらいまだに眠そうにしていた。


「そうだね…正直あまり眠れなかったかな?」

「だよね、ぼくもそうだってよ。」


 やはりジョシュアも初めてのサバイバルであったためか、気丈にふるまうもどこか疲れが見え隠れする。

 ジョシュアはこのまま残り六日間無事に過ごせるのか、不安がよぎっているのであった。


「まずは食事にしようか?」


 不安を振り払うかのように頭を横に数度振り、レイアスに朝食を促した。


「うん、そうしよう。って言っても、また干し肉なんだよね…」

「そうだね…。これは本格手に食糧確保しないと完全に積みだね。」


 二人は朝食の準備をしながら、二日目の日程について相談を始めた。


「今日の予定はまずは食料の確保。次に水の確保ってところかな?」


 レイアスは干し肉ではない食料が、早急に必要だと感じていた。自分精神衛生上の為に。


「そうしよう。確か、師匠達はイノシシと兎が取れるって言っていたしね。」


 ジョシュアはレイアスに、師匠からのヒントを元に返答をした。


「あとは、野草とかかな?さすがに肉だけじゃまずいよね?」

「レイアスからそんな話出るとは思わなかったよ。」


 レイアスから意外な言葉を聞いたジョシュアは、レイアスをからかいながら自分の中にある不安を振り払うのだった。


「ひどいよ兄さん。」

「ははは、ごめんごめん。さ、干し肉も煮あがったし食べようか。」


 レイアスは、ジョシュアの言葉が冗談であるのがわかりながら拗ねるふりをした。レイアスもまた不安だったからである。


「うん…、いただきます。」

「いただきます。」


 二人は、干し肉をお湯で戻し食べ始めた。二人の表情はかなり暗くなっていた。


「「ごちそうさまでした…」」

「って、やっぱりおいしくはなかったけどね。」

「兄さん…」


 朝食の後片付けをした二人は、探索の準備を始めた。自身の武具の点検。鞄の中の確認を念入りに行っていた。

 無意識下ではあるが、二人の不安は〈疑心暗鬼〉や〈恐怖〉に成長を始めていた。これも又、師匠達の試練の一つだとは二人はまだ知らかなった。 


「準備完了。いつでもいけるよ、兄さん。」

「僕も準備完了だ。」


 二人は準備が終わり、洞窟の外へと向かって歩き始めた。

 外に出る少し前ジョシュアはふいにレイアスに声をかけた。


「そうだ、レイアス。魔法についてなんだけど、今日は火属性魔法を使わないようにしよう。」

「なんで?」


 レイアスは自身の魔法の中で一番の火力を誇る火魔法を中心に戦闘を組み立てていた。

 しかし、ジョシュアには一つの懸念があった。


「さすがに山火事はまずいでしょ?」

「確かに…。火がだめだとすると、土か水か風…。でも、土だと肉を汚しちゃうから、水か風かな?」


ジョシュアの指摘にレイアスは納得し、どの魔法を使うか思案した。


「そうだね、一点突破で言ったら水がいいんじゃない?」

「確かにそうだね。じゃあ、今日は水を中心でやってみるよ。」


ジョシュアはレイアスからの提案に一番ベストと思える選択をした。

レイアスもまた同じ答えにたどり着き、今日の魔法戦闘の構成を考えていった。


「レイアスお願い。それと、僕は投げナイフとかも使いながら戦ってみるよ。」

「さすがに、昨日みたいになりたくないものね。」

「レイアス…。」


レイアスも、さっきのお返しとばかりにジョシュアに冗談を言った。ジョシュアもまた苦笑いしながら答えたのであった。


「行こっか、兄さん。」

「行こう。」


二人は顔を見合わせ、いま一度気合を入れなおした。

二人のサバイバル二日目が始まったのである。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


二人の試練の二日目の開始です。この先どんな試練が待ち受けているのか…


誤字脱字等ございましたら教えていただけると幸いです


では、次回をお楽しみください。

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