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セフィロトの書〜賢者は賢者と知らない  作者: 華音 楓
学院編
101/103

第15話 賢者は武術大会で無双できない②

 王立学院中等部では毎年中期になると『武術大会』が行われる。

 これは後期に行われる『国家間武術大会』の代表選抜を兼ねているのである。

 ルールは次の通りだ


①魔法・魔術およびそれらに付随されるものの禁止。

②武器は付与されていない通常武器を使用。

③魔方陣・魔術的要素での形態変化は禁止。

④魔法・魔術等による干渉を禁止。

⑤武術系のスキルの使用は可。


 このルールのかなで対戦が行われる。

 まず初めに学年での予選会が実施される。

 学年全体をシャッフルしA~Hまでの組み分けをする。その後その中でランダムで対戦相手が決定され、対戦を行い勝敗を決める。対戦成績は数値化され上位二名がその組の代表となる。

 8組上位2名が総当たり戦を行う。勝者に3ポイント、敗者に1ポイント、引き分けた場合両者に1ポイントが付与される。最終的に合計ポイントが多いものが優勝とする。また、勝敗調整等が発覚した場合、協議の元対応を決める。また、この規定を悪用した場合は失格とする。


 以上が担任から説明された内容だった。

 しかしレイアスは魔法・魔術が使えないので出場する気は全くなく、完全に聞き流してしまっていたのだった。

 そして、再来週に迫った『武術大会』に向けて、クラス全体が気合を入れて訓練に励んでいた。『武術大会』が近々に迫っているため、講義も武術オンリーとなっている。レイアスのテンションはダダ下がりであった。

 ジョシュアはクラスメートと順調に訓練を重ねていた。クラスの中でも飛びぬけて高い武術力を持つジョシュアだが、分け隔てなくクラスメートと訓練する姿にさらに親衛隊の数を増やすのに一役買っていた。

 レイアスはあまりやる気は出ないものの、それでも訓練には真面目に参加している。参加するからには全力がレイアスであるため、訓練相手はなんだかんだ言っていい訓練になっているようだ。


ーーーーーーーーーー


 そうこうしているうちに日にちがたち、『武術大会』当日となった。

 レイアスはなぜ魔法・魔術を使わせてくれないのかと最後までぼやいていた。

 レイアスは予選会に参加し、見事予選会を突破した…

 とはならず、予選敗退してしまった。同じ組にSクラスの上位者がいた為、剣のみでは勝つことができなかったのだ。その物はこの国の第二王子であるルドルフ・ディライト・フォン・メデス。そして隠されてはいるが第三王子ダニエルの腹違いの兄でもあった。


「残念だったなレイアス。」

「あれはひどいですよ、ジョシュアに引けを取らないレベルの剣技した。」

「それでもレイアスは粘ったほうだと思うよ?」

「そうだね、第二王子と5分以上打ち合ったんだか合格点じゃないの?」


 レイアスはまだ魔法・魔術を使えないことをぼやいていた。

 そんなレイアスを見て、そろって苦笑いを浮かべるのだった。


 ジョシュア、ダニエル、パトリックは順当に勝ち進み、決勝リーグへと駒を進めた。


 そして、ダニエルとルドルフの対戦となった。


「貴様…まだ醜態をさらしているのか?今更ここで活躍して何になる?ん?あぁすまなんだ、貴様とは面識がなかったな。すまんすまん。」


 ルドルフはダニエルを見るなり、嫌みを言い始めた。その目には侮蔑の色が見え、その言葉には嘲りを含んでいた。


「ルドルフ様お戯れを。ここは武術を競う場でございます。話はこの辺でよしましょう。」

「ふん、生意気な奴目。どれ、第二王子たるこの私が、直々に叩きのめしてやろう。覚悟しろ!!」


 ダニエルはそんなルドルフに対し、大して気に留めていないようであった。

 それを見たルドルフの表情は、醜く歪み喜色にあふれていた。これから起こるであろう事柄に思いをはせながら。


「………。」

「ダニエル…。」


 ダニエルは無言でルドルフを見据えた。そこには殺気や覇気は感じられず、ただ作業のためにそこにいるような感じだった。

 二人の関係を知っているレイアスは複雑な心境だった。そしてダニエルの心境を考えると心が痛かった。


「はじめ!!」


 無情にも告げられた対戦開始の合図。

 ダニエルは正眼に剣を構え、距離を測ってる。

 ルドルフは何か確信めいたものがあるのか、余裕の様子でダニエルに飛び掛かっていった。


「まずは小手調べだ。倒れてくれるなよ?」


 一合、二合、三合、四合…


 ガン!!ガン!!ガキン!!ゴガン!!


 二人の打ち合いは続いていく。


「ぐぅ!!」


 しかし、均衡は傷れた。ダニエルは6回目の打ち下ろしの攻撃を受けた際に、受け止めきれなかったのかダメージを負ってしまった。


「どうした?ん?この程度で終わりか?」

「なんの…これしき……!!」


 ルドルフは受け止められた自身の剣をさらに押し込んできた。

 ダニエルは、その重さに徐々に押し込まれていき、自身の首辺りまで来てしたっま。


「おぉ、やるではないか。ではこれでどうだ!!」

「ぐわ!!」


 ルドルフは剣を一度引き、その勢いのままダニエルに横蹴りを放ったのだ。

 ダニエルは体勢崩れており、その蹴りをもろに受けてしまった。大きく吹き飛ばされたダニエルはその場にうずくまる。


「ほれほれ、どうしたのだ?こんな姿を見たら貴様の母君は悲しむぞ?」

「こ…の…!!」


 ルドルフはさらに追撃を始めた。縦横斜めと剣戟は止まることを知らない。

 ダニエルも何とか防いではいるものの、一発、また一発と防御の隙間に剣を差し込まれていった。


「まだまだ、倒れてくれるなよ!!」

「ごはっ!!」


 最後の一撃はダニエルの胴をきれいにとらえた。

 ダニエルの体制がまだ不十分だったのもあり、完ぺきなクリーンヒットだった。


「これは失敗失敗。まさかこれほどまでに弱いとは…情けない。」

「くっ…」


 ルドルフはダニエルをあざ笑いながらとどめを刺すために大きく剣を振り上げた。


「そこまで!!」


 審判役の教師が、これ以上は危険と判断し割って入った。それほどまでに、与えようとしていた一撃が殺気を帯びていた。


「ザンネンだったなぁ、貴様はそのままはいつくばっているのがお似合いだ。実力主義を語る前に、自分の実力を示すんだな。」

「く…そ…」


 ルドルフはダニエルを見下すようにしてその場を後にした。

 ダニエルは立ち上がることもできず、そのまま意識を失ってしまったのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


ついに始まった【武術大会】。こういった物語の定番中の定番を書いてみましたが…

何ですかこのだらけ具合…

作者は自身の執筆能力を呪います…


誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。


感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。


では、次回をお楽しみください。


※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。

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