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おっさん聖女の異世界救済計画 〜ジャマなやつらは結界で潰す〜  作者: あらたまのみこと


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第5話:聖女の治療ビジネスと、湧き出る害虫

教皇との不毛な話し合いは無駄に終わった。 だが、司教のカランベルンが俺に忠誠を誓ったのは悪くない結果だ。


正直、俺はこの世界のことを何も知らない。だからといって、魔物とやらを出会い頭に力任せに殲滅していってもキリがない。俺は残りの人生をボランティアの魔物退治だけで終わらせる気などサラサラないのだ。

目指すべきは、魔物を組織的に、かつ効率的に排除するための組織と情報整備である。


教皇は俺の扱いに完全に困ったのだろう、あの会談以降、一切接触してこなくなった。

腫れ物扱いだ。だが、教会のサポートなしに物事は進まないし、教会側としても聖女を完全に無視するわけにはいかない。 結果、教皇は現実的な妥協案として、カランベルンを俺の専属サポート役に任命した。

トップが日和って現場に実務権限を丸投げしてくれたのだから、俺にとっては好都合だ。邪魔をしてくるなら、その時はまた力で潰せばいい。


とにかく、さっさと魔物を人類の生存圏から駆逐して、この煩わしい案件を片付けたい。

しかし、教会が保有している魔物のデータは現実を反映しておらず、おとぎ話のような過去の逸話ばかりという体たらくだった。


では、王国の力を頼るべきか?

だが、カランベルン曰く、王国も全くアテにならないらしい。 魔物の被害報告は各領地から上がっているものの、王都までは被害が及ばないため、中央の主要貴族たちの危機意識は皆無。おまけに国の騎士団とやらは貴族の三男坊以下の吹き溜まりで、まともに魔物と戦える実戦戦力はごく僅かだという。

組織として完全に機能不全を起こしている。


そこで白羽の矢を立てたのが、民間組織である『魔物ハンター協会』だ。 国家権力の枠外にある、魔物を狩った素材で利益を出す暴力組織。世界各国にネットワークを持ち、魔物の生態に関する最前線の情報が集まる場所だ。


神から押し付けられた仕様(使命)は「汚れた大地を浄化し、魔物の脅威から人類を救う」である。ならば、全ての魔物を絶滅させる必要はない。「汚れた大地の浄化」、つまり魔物を人類の生存圏から物理的に排除することをゴールとするのが現実的な着地点だろう。


俺はカランベルンを動かし、汚れた大地の範囲と魔物の勢力図に関する情報収集をハンター協会に依頼した。同時に、教会内にそのデータを精査する専用の部署の立ち上げを進める。


――当然、何をするにも資金が必要だ。 教会はカランベルンを通じて協力してくれるが、予算は全面的ではない。

そこで、運営資金を稼ぐため、俺は『病気治療』を始めることにした。

だが、わざわざ病人一人ひとりを訪問するような非効率な真似はしない。

王族だろうが貴族だろうが平民だろうが貧民だろうが関係ない。大聖堂の広大なホールに、収容できるだけの病人を詰め込ませる。そして週に一回、ホール全体に範囲を指定して、浄化魔法と治癒魔法をまとめてかけるだけだ。

俺の規格外の魔力を使えば、重篤な病からかすり傷まで、5分でまとめて完治する。 代金の回収はカランベルンに一任した。


「取れるところ(富裕層)からは大金を毟り取り、取れないところ(貧民)からは気持ち程度の小麦を受け取っている」らしい。

まあ、資金が回るなら好きにすればいい。

しかし、こうして資金と情報が集まりだすと、やはりハエのように柄の悪い連中が湧いて出てくる。


「聖女様の素晴らしい御力は、王国の利益のために必要なものですぞ」

「我が国との結びつきを強めるため、高位貴族と縁を結ばれるべきだ。なんなら儂が仲介の労をとってもよい」

「それならば、我が公爵家の養女として迎え入れようではないか」

一斉治療が終わった大聖堂の応接室。

さっさと帰ればいいものを、紛れ込んでいた王国の貴族どもが、こちらの許可なくごちゃごちゃと余計なことを並べ立ててくる。

普段はカランベルンたちスタッフが水際で防いでいるのだが、今はカランベルンが席を外しており、相手が高位貴族だったために俺の目の前まで侵入を許してしまったらしい。


「はぁ……」

俺は深いおため息をついた。

幸い、ここ最近は余りストレスを感じることなく過ごせていたため、堪忍袋の許容量には多少の余裕があった。だからこそ、仕方ないので大人しく聞いてやっていたのだが……。


「その気はないので、お引き取りください」

俺にしては珍しく丁寧な言葉遣いだったが、ソファーに深く身をを沈め、片手で虫でも払うような仕草で言ってやった。


「な、なぜです!? 我が家の養女ともなれば、いずれ王族との縁組も視野に入るのですぞ!」

アホか。王子との婚姻なんて、考えるだけで寒気がする。気持ち悪いから一刻も早く視界から消えてくれ。


「ノーサンキューだ。とっとと失せろ。おい、神殿騎士! お客様のお帰りだ」

そうして、身の程知らずの貴族どもを叩き出した。


評価・レビュー等は受け付けておりますが、返信できない場合が多いので、ご承知おきくださいmm


本作はAI(Gemini)を利用し、校正を行っています。

基本お話は完全に手作りですが、描写等のもサポートしてもらっています。

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