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おっさん聖女の異世界救済計画 〜ジャマなやつらは結界で潰す〜  作者: せひろかつみ


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第10話:数千の魔物を一網打尽

辺境の城塞都市まであと一息という距離に迫ったところで、進軍を一度停止し、ベースキャンプを設営した。

ここから先は完全に敵の勢力圏、いわば現場だ。


休養を取りつつ、最終的な作戦会議を行う。

作戦の核になるのは、当然ながら俺の広域破壊魔法だ。最も魔物が密集しているポイントに俺が最大出力をぶっ放し、撃ち漏らした残党をハンターたちが掃討する。 そのため、会議の論点は「どこに魔法を叩き込むか」「その魔法を最大効率で放つために、俺をどこに配置すべきか」という実務的な内容に絞られた。


「一番手っ取り早いのは、城塞都市の内部に入り込んで、城壁の最も見晴らしがいい場所に陣取ることなんだがな」

俺が意見を口にすると、パウエル副本部長が即座に手元の資料(斥候の報告)を提示してきた。


「しかし斥候によると、すでに城塞都市の周囲は完全に魔物に包囲されています。接近するだけで大戦になるかと」

「俺の魔法の効果を最大化させるには、俺の視覚の内部に、できるだけ多くの魔物を収める必要がある。死角が多いと効率が悪い」

ハンターたちの代表として参加していた先ほどの男が、腕を組んで唸る。


「だとしたら、リスクを承知で城塞都市まで力技で突っ込むしかないか? 多少の犠牲は出るだろうが……」

いや、そんな脳筋な突撃作戦に付き合う気は毛頭ない。


「周辺の正確な地図はあるか?」

「はい、こちらに」

神殿騎士の一人が、素早く机の上に地図を広げてくれた。


「要するに、城塞都市の周囲が見渡せる広大な視界が確保できればいい。この地形の中で、都市全体を見下ろせるような都合のいい丘はないか?」 すると、ハンターの男が地図の一点に指を突き立てた。

「それならここだ。都市からはちと離れているが、かなり眺めがいい高台がある」

なるほど、と地図を覗き込む。その高台から城塞都市を見る方向は、切り立った崖になっており、敵の魔物軍勢が東側に回り込まないと辿り着けない地形だ。防衛陣地としては申し分ない。城塞都市の内部に籠るよりも、はるかに効率がいい。


「俺の射程距離(魔法の範囲)からすれば、理想的なポジションだ。都市の中に入るよりずっといい。ここを拠点にしよう」

俺は、その高台を本陣とする作戦案を提示した。

ハンター側から「距離が離れすぎているのでは」と多少の懸念は出されたが、俺の魔力出力の前にはそんな距離は何の問題にもならない。 味方の犠牲者をほぼゼロに抑えられる、極めて合理的な運用計画だ。


反対する者は誰もおらず、すぐに実行の手順が組まれた。 さあ、面倒な現場作業はさっさと片付けるに限る。


今日のサボりは明日の残業。計画的に、効率的に業務を遂行し、速やかに定時退社する。これこそが楽に生きるための基本ルーチンだ。

神の奇跡とやらを、組織的かつ盛大にかましてやろうじゃないか。



神殿騎士100名と俺は、予定通り城塞都市を一望できる高台の丘の上に陣を敷いた。

作戦プランはこうだ。俺たちがこの丘から魔物を殲滅しつつ敵の注意を引きつけている間に、ハンターたちの本隊が城塞都市の西側から、救援物資と共に安全に都市内へ入場する。こちら側が粗方魔物の数を間引いたら、都市内の戦力が出撃して、散った残党を狩り取る。


北側の、こちらの死角になる場所にいる魔物については、ハンターたちが対応できるならそのまま任せ、手に負えないようであれば、後から俺が都市に入って同じプロセスを繰り返すだけ。極めてシンプルな工程表だ。

やがて、城塞都市の西側の地平から、約束の煙が上がった。


「聖女様。合図の狼煙を確認しました」

「よし、始めるか。後方と、この丘へ登ってくるルートの警戒だけは密にしてくれ」

「承知いたしました!」

城塞都市を文字通り埋め尽くしている魔物の大群を、網羅するように視界内で範囲指定。

――魔法を行使。

一瞬で一帯の魔物が消滅する。 空いたスペースを埋めるように、周囲の魔物たちが慌てて再集結していく。


再び範囲を指定。魔法を行使。

今度は、こちら側から明確な攻撃が飛んできていることを認識させるため、意図的に出力を強め、敵の警戒度を上げる。


さらに範囲を指定。魔法を行使。

城塞都市を囲んでいた数千の集団が、ついに攻撃の発生源(この丘)を認知し、都市の包囲網が完全に瓦解した。


範囲をさらに拡大して指定。魔法を行使。

敵の魔物たちのヘイトが完全にこちらに向いた。脅威を排除するため、集団の大部分が津波のようになってこの丘へと進路を変え、押し寄せてくる。


標的を先頭の突撃集団に変更。魔法を行使。

圧倒的な火力で先頭集団が消滅する。その異常な光景への危機感からか、あるいは本能的な恐怖からか、魔物たちは完全に狂乱状態で丘を駆け上がってくる。


さらに範囲を最大まで拡大。――魔法を行使。

まとまってこちらに侵攻してきた魔物の主力軍勢を、これでほぼ完全に「消滅」させた。 生き残ったわずかな魔物たちは、自分たちが一方的に「狩られる側」になった事実にようやく気づいたのか、恐慌状態に陥り、クモの子を散らすように散り散りになって逃走を始めた。


「まだ生き残っている、脅威度の高い個体は確認できるか?」

「あ、あそこの巨人が……! あちらにいるのが竜種、そしてあそこにはアラクネの集団が確認できます!」

神殿騎士たちに指差しで位置をナビゲートしてもらいながら、高ランク個体をピンポイントで消滅させていく。


昼を過ぎたあたりで、城塞都市の城壁から「作戦完了」を告げる狼煙が上がった。 ハンター本隊も、問題なく都市への入場と物資搬入を遂行したらしい。

さて、俺たちも城塞都市へ向かうとしよう。 流石に汗をかいた。早く風呂に入って、まともなベッドで寝たい。


評価・レビュー等は受け付けておりますが、返信できない場合が多いので、ご承知おきくださいmm


本作はAI(Gemini)を利用し、校正を行っています。

基本お話は完全に手作りですが、描写等のもサポートしてもらっています。

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