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さかたんの掟と土下座

さてさて、政宗たちが始業式にいますよ。


「ですから、桜の時期が近づいてきてる、いや、もう来てんのかな?まぁ、どちらにしろ3年生は受験、1、2年生も勉強をしっかりして…」


「おい、小十郎」


「なんですか?」


「あの白髪のおっさん、話なげーな。何様なんだ?」


「確か、コーチョーとかいう高校とやらで一番偉いやつですよ」


「まじか!?なら、殺せば俺がトップか?」


「そう、予想できますね。もちろん、助太刀します」


「そうと決まれば、殺すぞ」


と、喋ってるうちに気づいた。


ジャージやらスーツのおっさん、おばさんが俺らを囲んでいた。


「なんだ、てめぇら?殺すぞ」


「まぁ、待て。政宗に小十郎」


その声は…


「利家、なんだよ?お前もてつだえよ」


「さかたんに、与えられた掟を忘れたのか?」


「掟?なにそれ?」


時は遡り…


「秩序を守ってもらうために、掟を定めたでな。題して、さかたんの7条の掟や」


一、人を殺すべからず


一、刀で人を傷つけるべからず


一、一年に一度は手柄をあげるべし


一、部活か生徒会に所属するべし


一、他校に行った武将とも何かしらの交流をもつべし


一、人を泣かすべからず


一、これを一つでもおかすものは腹を切るべし


「なるほど、理解できないのと多いな。部活とか他校とか…」


「たしかに、分からんで候。あと、とりあえずべしとべからずつけた感すごいで候」


「幸村、よう気づいたのう。ほんまようできんな。ほんま、どっかの眼帯つけたアホよりよっぽどできんな」


なぜ、こんなに犬は俺をいじるのか理解できない。てことで、無視してみた。


「・・・」


そう、この無の状態がどれだけ辛いかこの犬には伝わってるはず。何と言っても、このやってしまった感。泣けるぜ…


「政宗、犬ないてんぞ」


は?え?嘘でしょ?ないないない。さっきから、俺をずっといじってんだよ。


誰も笑ってないのに…


「政宗様、犬を泣かすなんて…」


なにか、言いたげだな?小十郎。


「政宗殿、犬を泣かすとは男としてどうかと…」


なんだと、幸村。おれ、無視しただけだぞ?


「政宗、独眼竜の名が折れるぞ」


こんなんで、折れるならいらねーわ!


「政宗、まつの前では絶対やるなよ」


やったら、どうなんだよ?きれられんのか?泣かれんのか?はたまた、どっちもか?どちらにしろ、めんどくさ!


てか、なんで俺のが悪くなったみたいになってんの?犬のが悪いじゃん。くそっ!


「政宗、謝れ。早い段階で」


くそっ!なんなんだよ。


「…グスッ!…」


妙に心に刺さるもんがあんな。クソ野郎!


「犬よ、すまん。俺がわるかった」


「・・・」


え?嘘でしょ?あやまったよね?


と、思っていたらこの犬ちょこっと顔だしてなにやら利家に手招きしている。


「なんだよ?かわいいな。まつにも見せてあげたい」


犬が耳打ちしてる。今後、一切こんな状況見れないだろうな。たしかに、かわいい。


「ふむふむ、なるほど。じゃあ、それでいこうか」


ん?頼みごとされたんだろうとは思うけど、何されたんだ?


答えは単純だった。


「政宗、土下座しろ!」


な?単純だろ?


「するか、ぼけ!」


「政宗様、ここは男らしくするべきかと…クスッ」


「小十郎、笑ってんじゃねーよ」


「・・・」


「だれか、なんか言えよ!」


「・・・」


くそっ!なんなんだよ。俺がする場面か?


「分かったよ。するよ」


おううう!っと、言わんばかりのみんなのにやけ顏ちとイラつく。


「すいませんでした」


初めて、自分から地面に頭をつけた。一生の屈辱。


「クスクスっ…」


誰だ?笑ってんのは?殺すぞ!


と、思いちょっと顔を上げた。


幸村?いや、違う。小十郎でも利家でも慶次でもなかった。


てなると、1人しかないよな?


「犬やないかい!」


「・・・」


掟を思い出すつもりが、嫌なことまで思い出してしまった。


「ともかく、ここは丸く収めるべきだ。政宗」


あれ?嘘でしょ?この流れ、なんとなく分かるよ…


「ここは、謝るべきだ。政宗」


予想通りキターーーーーーー!


「政宗様、その方が大人かと…」


「いやいや、この場合小十郎お前もだぞ」


「政宗様のためなら、なんでもいたしましょう」


「よし、そうとなったらここは一発決めよう」


『すいませんした』


もちろん、土下座だ。


周りは唖然としていた。だが、何だろう?2回目ともなるとなんかプライドとかそういうのはもう気にせずいけた。不思議と抵抗はなかった。ただ、一つ気にくわないのがどっかしらにいるであろうあの犬っころに笑われた気がしたことである。

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