第4話
またしても感想をもらってしまいました!
もう本当感動ですね!
今回も区切りの良いところで投稿です!
「落ち着いたか?」
「は、はい。」
あれからしばらくの間泣いてしまっていた。
その間、おじさんとおばさんは優しく撫でてくれたり、背中をさすってくれたりしていた。
落ち着いてから、大きな声で泣いていたことに恥ずかしくなってしまっていた。
そんな俺におじさんが声をかけてくれた。
「ありがとうございます。」
「礼なんてよせやい」
「フフフッ…」
少し照れてるおじさんを見て微笑んでるおばさん。
さっきまですこし暗い雰囲気だったが、今は俺がよく知る温かい雰囲気になっていた。
俺は少しの間その雰囲気を感じたあと、俺はおばさんが入れてくれたお茶を飲み、もう一つ言おうと思っていたことについて話し始めた。
「おじさん、おばさん。もう一つ2人に話そうと思ってることがあります。」
「…話してみろ。」
いきなりの発言に少し驚いていたが、俺の真剣な表情を見たおじさんは、おばさんと一度アイコンタクトを取ると2人とも真剣な表情になって聞こうとしてくれた。
「俺、冒険者になろうと思っています。…いや、俺は冒険者になります。」
「…それはまたどうしてだ?」
俺の格好を見て薄々気づいてたのだろう、それほど驚いた様子はなかった。
「俺は…メリアから婚約を破棄されたあと、実は死のうとしたんです…」
「……。」
死のうとしたと聞いた時、おばさんは驚いた表情になり、おじさんは険しい表情になった。しかし何も言わずに黙って聞いてくれた。
「それで、いざ死のうって時に昔のことを思い出したんです。父さんや母さんのことを、それから……」
そこから俺は昨日のことや今朝のことを2人に話した。
物置部屋から見つけた、両親からの手紙とプレゼントのこと。
その後、1人で今後どうしようか考えてみたこと。
そして、冒険者になり両親のようにいろんなものを見て見たいと言うこと。
そしてそれを両親に話してきたことを。
おじさんとおばさんは俺が話している間、ずっと静かに聞いてくれていた。
そして…
「2人に相談もせず、1人で勝手に決めて、しかもいきなりこんなことを言って、自分勝手だと自分でも思います。でも誰に言われても俺はやめるつもりも、諦めるつもりもありません!」
俺は決意していることを態度で示そうと2人のことを真剣に見つめる。
すると2人は少しの間をおき
「はっはっはっ!!」
「…フフッ…フフフッ」
なんと笑い始めた。
「えっ?」
「すまんすまん、別にお前をバカにしているわけじゃない、ただやっぱ親が親なら子も子だなと思ってな!はっはっはっ!」
「さすがあの2人の息子ね。ここまで似てるとは思わなかったわ。」
訳がわからず思考が止まってしまった。
「いやぁな、昔にお前の両親から今のエレンと似たようなことを言われたもんでよ。さすが親子だなと思ってな!」
「は、はぁ…」
「ひとまずだ、俺はお前が決めたなら止めはしない、むしろ応援させてもらおうと思う。だがひとつ聞いてもいいか?」
「あ、ありがとうございます。それで聞きたいことってなんですか?」
「なに、そんな緊張すんな。俺が聞きたいのは一つだけだ。お前はまたここに帰ってくるかどうかってことだ。」
またしてもさっきまで笑っていたおじさんの顔が真剣な表情に変わる。
本当におじさんの表情の切り替えの早さには驚かされる。
ただ真剣に聞かれたことは真剣に答える。
「もちろん帰ってきます。いつ帰るとかは今のところ決めていません。ただここは俺が生まれ育った場所、楽しいことや悲しいこと、幸せなことや辛いこと、俺が過ごしてきた大切なものがここにはたくさんあります。だからここは俺にとって帰るべき場所だと思っています。それに父さんと母さんもここに眠っていますからね。」
「そうか、わかった。ただしばらく会えなくなるってことか。」
「そういうことになりますね、本当いきなりですみません。」
「なに、気にするな。…話は変わるが今日はこの後どうするんだ?」
「えっと、冒険者ギルドに登録しに行こうと思ってます。その道中で旅に必要なものを買い揃えなようかなと。」
「…悪いが冒険者登録や買い物は明日にしてくれないか?」
おじさんからまさかの発言だった。
その発言に驚いたがそのまま俺はその理由を聞いてみる。
「!?それはなんでですか?」
「お前はしばらく旅に出るんだよな?」
「はい、その予定です。」
「そしたらしばらく俺たちとは会えなくなる」
「そうなってしまいますね、寂しいですが「そう!寂しくなってしまうんだ!!」うぉ!」
俺が寂しいと言った瞬間おじさんの顔がぐっと寄ってきた。
いきなりおじさんの顔がドアップになったら誰でもびっくりすると思う。
もちろん俺が驚いたのはいうまでもないだろう。
「だから今日はこの後、うちで晩飯食ってけ!それに冒険者になるってなら話したいこともあるしな!」
さらにおばさんからも
「私もしばらく会えなくなるのは寂しいし、もっとエレンと話したいけどダメかしら?」
2人から言われたら断れるわけもない。断るつもりもないが。
「わかりました。お言葉に甘えさせてもらいます!」
「ありがとう!旅に出るなら栄養つけてもらっていかないとね!腕によりをかけて作るわよ!」
そういっておばさんはものすごい勢いでキッチン向かっていった。
「今日はご馳走だな」
「本当にありがとうございます。」
「たいしたことはしてねぇさ、それよりもだ。お前に話したいことだ。」
「はい!」
その後おばさんの料理ができるまでの長い間、おじさんから色々な話を聞いた。
旅の時や冒険者になった時、気をつけるべきことやアドバイスなど。
それから父さんと母さんの冒険者時代の話だ。
この話を聞かせてもらって知ったのだが、父さんと母さん、それにおじさんとおばさんは一緒のパーティとして活動していたという。しかもかなりの上位ランクとして。
おじさんは剣術を教わってたしその時何回も手合わせしたことがあったためなんとなく強いんだろうなとは思っていたが、まさか上位ランカーとは…おまけに父さんと母さん、それにおばさんまでもが一緒だとは……
その後、おばさんが作ってくれた料理を食べながら他愛もない話をし、食後のデザートまでもらいそれを食べていると
「よし、今日はウチに泊まってけ。これ決定な?異論はなし!」
とおじさんに言われそのまま泊めてもらうことにした。
そして朝…
「おはようございます。2人とも早いですね。」
俺が起きてリビングに行くと2人はもう起きていた。
「おう、おはようさん」
「おはよう。もうすぐ朝ごはんできるから待っててちょうだい。」
「昨日から本当すみません。」
「気にしないで、私がしたいからしてるんだから!」
「ありがとうございます。」
そして2人と一緒に朝食を食べ、俺は刀、籠手、首飾りを身につけ、出発の準備をする。
準備を終えた後、2人のいるリビングへ行く。
「いくのか?」
「はい、昨日の話を聞いて揃えなきゃいけないものがたくさんあるとわかったんで買いに行かないと。」
2人は家の前まで見送るといって一緒に外へ出た。
家の前まで出て俺は2人へ向き直る。
すると
「エレン、これをお前にやる。俺とセリアからの冒険者祝いだと思って受け取ってくれ。」
そう言って手のひらに収まるくらいの小さな箱を渡された。
「これは一体?」
「そいつ一種の魔道具でな、中に刀の手入れに必要なもの一式が入ってる。箱を開けると一式出てきて閉じると全てその箱に収納されるっていう優れもんだ。」
「え、いいんですか!?」
「やると言っただろ、それはもうお前のだ!わかったか?」
「…ありがとうございます。大事につかわさせてもらいます」
「おう」
「あとこれ、お弁当ね!旅の間もちゃんと食べるのよ?」
「本当に何から何までありがとうございます。2人には昔から色々とお世話になりっぱなしで申し訳ないです。」
「子供がそんなこと考えなくていいんだよ、まったく。」
「私たちも好きでやってることだから気にする必要ないわ。」
そう言った後、おじさんとおばさんを交互に見つめ、2人はそれに答えるように見つめ返してくる。
「5歳の頃からたくさんお世話になりました。俺がこうしてられるのは昨日言ったとおり2人がいたからです。本当にありがとうございました。」
そう言って俺は頭を下げる。
「お、おう!」
おじさんは少し照れくさそうに言い
「フフフッ、どういたしまして!」
そんなおじさんを見て少し笑いながらおばさんも答えてくれる。
「それじゃあ、いってきます!!」
「おう!いってこい!!」
「気をつけていってくるのよ!」
俺は笑顔で挨拶をし、2人は笑顔で送り出してくれた。
2人には敵わないなぁと思いながら、俺は2人を背にし、冒険者になるためにギルドへ向かっていった……
次回、冒険者になります!
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