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マジメ杉の国

タタキ「俺はタタキ。すっー。うそつきの国生まれだけど」


誰より素直な正直者です。


タタキ「特に愛には」うぃんく!


そんな彼は。


タタキ「家族の居場所を作るために旅して、すっー。今はここ」


馬鹿真面目な人が集う、マジメ杉の国。


タタキ「で働いているんだぜ。マジメすぎっていい名前だよなーすっー」


ぽん「さっきから、すっーすっー、てしてるけど苦しいの?」


女の子の空気を堪能しています。


タタキ「友よそれはないぜ」やれやれ


ぽん「きっしょー!」


タタキ「だってよ!俺の部屋に可愛い女の子がすっー三人もすっー来るなんてよ!すっー」


ぽん「行こう」


もこ「まあまあ。彼氏には優しくしいよ」にやにや


ぽん「彼氏じゃありません」


タタキ「今は」


ぽん「は?」おこだよ


ぴょん「それで、相談とはなんだ」


タタキ「俺さ、騙されてる気がするんだよな」


ぴょん「騙されている?」


タタキ「そう。都会って恐いよなー」


もこ「騙されてるって、なんよ」


タタキ「あらよっと。ビーフシチューできあがり」こと


ぽん「激甘でしょ。前にやられてるからわかるよ」じとー


タタキ「食ってみろって」


ぽん「…………」きっ!


大丈夫ですよ。


ぽん「ナレーションさんが言うなら」あむ


もこ「お肉やわらかー!」ほろとろ


ぽん「うま」もむもむ


タタキ「だろ?俺は嘘つかねーよ、嘘は嫌いだからな」


ぽん「うそつき」もむもむ


もこ「それでそれで?」


タタキ「ああごめん。嘘つかれてるなーて思ったのは、約束と違ったからなんだよ」


もこ「約束破られたん?」


タタキ「それがさ。ネギを刻む仕事って聞いてたのに、工場に行ったら、タマネギを刻む仕事だったんだよ!」


ぽん「くっだらなー!」


タタキ「大事なことだぞ!」


ぴょん「ああ。どんなに小さなことでも約束と違う嘘はよくない。初めは小さくても、段々大きくなる可能性がある」


タタキ「それで手紙を書いたんだけど返事こなくて」


きちんと読まれていますよ。

たった今、工場へ、治安を守る騎馬締DAY隊が突入しました。


タタキ「キマジメデイタイが?じゃ解決だな、あーよかった。そうだみんな泊まってかない」


ぽん「は?」


もこ「お風呂もトイレも窓までありませんけど」


ぴょん「ここはマンションの三十二階だろう」


タタキ「うん」


ぴょん「なぜ窓がないんだ!」どん!


タタキ「知らねーよ」


ぽん「そもそもなんでこんなに狭いの?」


タタキ「確かに狭いかもなすっー」


ぽん「だってほとんど動けないもん」


もこ「それに天井低くない?」


タタキ「大人になったら頭ぶつけるかもなー」


ぴょん「ここ、元々は物置か何かだったんじゃ」


ご明察。


タタキ「オレは嘘つかれたのかー!あのオヤジちきしょー!」


ぽん「なんで分からなかったの?」


タタキ「人を信じてるからだよ」ふっ


ぽん「ふーん」


タタキ「まあいいや。困ることないし」ちょん


ぽん「僕の隣に座らないでください」


タタキ「別にいいじゃん」すす…


ぽん「かなりチャラくなったね」


タタキ「都会だからだろ」ぴた


ぽん「こっちこないで!」どん!


タタキ「いてっ!」


ぴょん「大丈夫か、壁に頭をぶつけたぞ」


タタキ「男だから大丈夫」


ぽん「ごちそうさまでした。行くね」すくっ


タタキ「はやくね?」


ぽん「うん。はやく帰りたいから」


タタキ「あのさ。お願いがあるんだ」


ぽん「なに?」


タタキ「明日休みだから、うそつきの国まで送ってくれないか」


ぽん「スワンボートに乗りたいだけでしょう」


タタキ「それもあるけど」


ぽん「あるんだ」じとー


タタキ「それよりも遠いからさ。はやく行けたらそれだけ家族と長く過ごせるだろ」


ぽん「家族のこと大事で大切?」


タタキ「悪いけど、ぽんちゃんよりもな」


ぽん「それはすごくいいことだよ。それなら送ったげる」


もこ「おちは残んよ」


ぽん「え?なんで?」


ぴょん「オレも残る。この部屋借りていいかな」


タタキ「いい!すごくいい!」でれでれ


ぽん「でれでれするな!」げしっ


タタキ「なんでだよー!」


ぽん「それよりも二人とも!いい加減にして!ふざけないで!」


もこ「ふざけてなっちや。ねえ」


ぴょん「ああ。オレ達はオレ達で調査する」


ぽん「なんとか隊が解決してくれるでしょう」


決定的な証拠を隠されたら難しいですね。

ということで。


ぽん「スパイ?」わくわく


わくわくですねー。


ぽん「いいなー」わくわく


タタキ「なあ、はやく行こうぜ」


ぽん「えー」


タタキ「約束しただろ!嘘つくのかよ!」


ぽん「うん。あの日の仕返し」


タタキ「なんだよー!」


もこ「意地悪せんでほら」


タタキ「れりごー!」


して、スワンボートはうそつきの国へと向かいます。


ぽん「はあ……」いらいら


タタキ「ぽんちゃんの部屋どこ?」


ぽん「だからキモいってば」むか


タタキ「友よ、教えてくれ」


私には、ぽんちゃんを裏切ることはできません。


ぽん「ナレーションさん大好き!」


タタキ「俺は?」


ぽん「大嫌い!」にこ!


タタキ「なんだよ!漫画では部屋でお喋りしたらドキドキになるのによ!俺の部屋では冷たいし、ぽんちゃんの部屋は教えてくれないし!なんでだよー!」


ぽん「なんの漫画みたらそうなるの」


タタキ「チャチャ」


ぽん「僕も読んでるけど、男の子がどうして読んでるの」


タタキ「妹がいるんだ。それで読んでた」


ぽん「妹さんいるんだ」


タタキ「七人いるぞ」


ぽん「すごっ、多いね」


タタキ「みんないい子で可愛いんだ」にこにこ


ぽん「そう」


タタキ「ただ、心配でな」


ぽん「何が?」


タタキ「妹たちが嘘つきになっていないかだよ。悪い子になってほしくないから、俺はマジメ杉の国で、家族みんなで暮らすことを考えてるんだ」


ぽん「そうだったの。優しいじゃない」


タタキ「だろ?ぽんちゃんと出会って、素直で正直になることが大事だって気付いたんだ。ありがとな」


ぽん「素直で正直なのはいいけど、気持ち悪いことするの直してね」


タタキ「でも漫画じゃ」


ぽん「なんでも影響受けるのはよくないことなんだよ。悪いことは影響受けちゃだめなの」


私がよく、ぽんちゃんに言っていることですね。


タタキ「なんだ。ぽんちゃんも一緒じゃん」


ぽん「ナレーションさん裏切ったな!」


裏切ってません。


ぽん「もう!とにかくダメなのはダメなの!」ぷんぷくー


タタキ「わかった。ぽんちゃんに嫌われたくないから直すよ」


ぽん「じゃあ、まずは離れて」


タタキ「隣に座るのもダメなのか」


ぽん「ダメです!」ばつです


ちょうきもちいいーーー!

もっと風をくれーーー!

ソニックブーム好っきやわーーー!


ぽん「到着」


タタキ「ここが俺ん家」


ぽん「ボロボロなんですけど。木が腐ってない?」


タタキ「嘘つかれてこーなった」


ぽん「ほんとひどい国」


タタキ「いい人だっているよ。そういう人達はな、あれなんだっけ友よ」


国家認定正公務員と呼ばれます。

彼らはルールを作ったり、悪い人を捕まえたり、病気の人を治したり、お手紙を配達したりと、国にとって大事な仕事を行います。


ぽん「ぴょんちゃんも前に言ってたね。いい人はいるって」


ええ。

どこへだって必ずいます。


あか「やっぱりお兄さんだ!」がらっ


タタキ「よ!ただいま!」


あお「みんな!お兄さんが帰ってきたぞ!」


ぽん「あの子たちが妹さん?」


タタキ「上のあかとあお。双子だよ」


あい「お兄さんだ!」とたとた


むらさき「すっごーく待ってたよ!」とたとた


タタキ「ごめんな。こいつらは真ん中のあいとむらさき。双子だよ」


ぽん「また双子ってすご」


タタキ「最後に下の」


ネーブル「お兄さーん!」しくしく


エウリカ「会いたかったー!」しくしく


ライム「さみしかったよー!」しくしく


タタキ「ネーブル、エウリカ、ライム。俺も会いたかったよ」ぎゅ


ぽん「もしかして三つ子さん?」


タタキ「おう」


ぽん「やばー」


タタキ「みんな可愛いだろ?」


ぽん「うん!」


あか「お兄さん、もしかして彼女さん連れてきたの?」


タタキ「ばっか、俺だってまだまだ子供だぞ」てれ


あお「だよな。あーびっくりしたー」


ぽん「妹さんには嘘つかないんだ」


タタキ「妹だけじゃない。家族みんなだよ」


ぽん「えらいえらい」ぱちぱち


タタキ「さ、みんな中へ入ろう」


中は綺麗ですね。


ぽん「ピカピカだ」


あい「あいたちがお掃除がんばったからだぞ!」


むらさき「毎日ピカピカだぞ!」


ぽん「えらいね」ほほえまC


むらさき「お兄さんみたいに立派になるんだ!」


あい「ねー!」


ぽん「立派かな……」へっ


あい「え?」


ぽん「とても立派です!」しゃき


あい「だよね!」


あか「お兄さんは、いつも私たちに勉強を教えてくれるんだ」


むらさき「辛い時はぎゅってしてくれるし」


ネーブル「泣いたらね」


エウリカ「いつもね」


ライム「なでなでしてくれるんだー!」


みんなにこにこ。

とても立派なお兄さんのようです。


ぽん「へえ」


タタキ「見直した?」


ぽん「それはない」


タタキ「あってくれ」


ぽん「ありません」


あか「ねえ、ぽんちゃん」


あお「私たちとお話ししよ」


ぽん「お兄さんとお話ししなくていいの?」


あか「いいの」


あお「女の子どうし、秘密を話し合おう」


タタキ「じゃあ俺はトレーニングすっかな」


ネーブル「あそぼー!」


エウリカ「あそぼあそぼ!」


ライム「あっそぼー!」


タタキ「うん遊んじゃおー!」


柑橘姉妹「やったー!」


あい「あいたちもお兄さんと遊ぶ!」


むらさき「そうする!」


ということで、ぽんちゃんは姉妹達のお部屋へ。


ぽん「らぶりーなお部屋だね」


あか「このぬいぐるみは、ぜーんぶ、お兄さんからの贈り物だよ」


あお「ぜんぶで二百三十七匹いるんだよ」


ぽん「多すぎ」


あお「まあそれよりもさ」ときとき


あか「二人のご関係気になります」ときとき


ぽん「ご関係って、僕たち会うのこれで二回目だよ」


あか「あら、そうなの」


あお「がっかりだなー」


ぽん「でもでも。お兄さんがいい人だってのは分かるよ」


あお「ほんと!」


ぽん「うん。前に僕にね、お花をプレゼントしてくれたんだ」


あか「まあ素敵!それで、お兄さんは嘘つかない真面目になったんだ!」


ぽん「やっぱり、今まで嘘ついてたの」


あか「うん。旅に出ちゃった一年くらい前までは」


あお「ひどかったよねー」


ぽん「ひどかったんだ」


あか「だってだって、誕生日にチャチャをプレゼントするって言ったのに」


あお「プレゼントはぬいぐるみだったんだよ」


ぽん「いいじゃない」


あか「ほんとはあんまり嬉しくないんだ」


あお「ちょっとあか、だめだよ」


あか「このお姉さんいい人だから嘘つけないの」


あお「そうだなー仕方ないか」


あか「ここのぬいぐるみ。実はぜーんぶ、女の子からのプレゼントなんだ」


ぽん「えーーー!」びっくりぽん


あお「お兄さん。可愛い女の子には嘘つかないんだ」


あか「だからチヤホヤされてデレデレするの」


ぽん「僕には嘘ついたよ」


あか「それは本当に好きだからかも」


ぽん「そう」


あお「お兄さんは変な嘘多いけど、大好きは嘘つかないぞ」


ぽん「勉強教えてくれる、のこと」


あか「それ!そういうところ好きなんだー」


あお「いつもの嘘も、それでつい許しちゃうんだよなー」


ぽん「ふーん」


あお「お姉さん。お兄さんのこと好きにならなくていいから」


あか「嫌いにはならないであげてね」


あお「ものすごーく嘘つきで」


あか「ものすごーく馬鹿だけど」


あお「優しいところあるし」


あか「フラれたらすぐ泣くから」


ぽん「あー……」あったなあ…


あか「チヤホヤする女の子、みんな嘘つきだから」


あお「けっきょくお兄さん泣いて帰ってくるんだよ」


あか「可哀想だよねー」


あお「なー」


ぽん「安心して。嫌いじゃないから」


あかあお「ほんとのほんとに!?」


ぽん「家族を大事に大切にしてるし、家族のために頑張ってるから。僕はそういう人が大好きだよ」


あか「大好きって」にやにや


あお「いいこと聞いちゃった」にやにや


ぽん「そういう意味じゃありませんから」


あお「そういうことにしとく!」


あか「三人の、あ、見えないあなたも入れて四人だけの秘密にしようね」


ぽん「家族のみんなには内緒だよ!」


あかあお「はーい!」


ぽん「ナレーションさんも。二人には」


言いませんよ、かわいい乙女心の秘密。


ぽん「馬鹿にしてる?」むっ


してません。


ぽん「あと恋じゃないから」


わかってます。


ぽん「お二人さんは?」


あかあお「わかってます!」


ぽん「よろしい」


ぽんちゃん。


ぽん「なんでしょう」


ご両親が揃って帰宅したようです。

ご挨拶に行きましょう。


あか「お父さんとお母さん帰ってきたの!」


あお「お兄さん見て驚くぞー!」


ぽん「れりごー!」


チラシの床に、長い段ボールの机が置かれた居間。


タタキ「ごめんな。ここはまだ工事前なんだ」ひそ


ぽん「これはこれで素敵だと思うよ」ひそ


父「よろしいかな。君は何者だ」


ぽん「はじめまして。ぽんぽん・チョコラティエです。お友達です」ぺこ


父「お友達?」


ぽん「ぷち」


父「そうか」


ぽん「そうです」


母「恐くないからね。遠慮せずにどうぞくつろいでくださいな」


ぽん「じゃお言葉に」


甘えてごろごろしないで。


ぽん「何かお手伝いさせてください!」しゃき!


たいへん結構。


あか「お母さん!ご飯つくろ!」


あお「お母さんと、あかあおと」


ぽん「ぽんちゃんで」


母「そうしましょう!」


タタキ「じゃあ、俺は風呂に入るよ。父さん母さん、話は後でいいかな」


父「嘘はないな」


タタキ「へへっ。もう嘘はつかねーよ」


あい「お兄さんとお風呂ー!」


むらさき「いこいこー!」


ネーブル「ネーブルは後でぽんちゃんと入る」


エウリカ「じゃあエウリカも」


ぽん「いいよ。ライムちゃんはどうする?」


ライム「んーと、んーと」


タタキ「今日はぽんちゃんと入れ。俺はまたすぐに会えるから」


ライム「すぐ会える?」


タタキ「もう少しで夢が一つ叶いそうだからな」


ライム「わかった。じゃあぽんちゃんと入る」


父「ネーブルエウリカライム。それまでお父さんと遊ぼう」


柑橘姉妹「やだ!」


ぽん「お父さんにも優しく」


タタキ「心配すんな」かたぽん


柑橘姉妹「嘘だよ!あそぼー!」とびつき!


父「…………」てれ


タタキ「な?」肩組


ぽん「離れて」あしぱたた


しばらくして、お日様とお星様が手を取り合って踊る時間になりました。


タタキ「飯できた?」ひょこ


ぽん「きゃ!」めかくし


母「タタキ。上、きちんと服着なさい」


タタキ「だって暑いからよー」


ぽん「どうしてそんなにマッスルなの?」ときとき


タタキ「そりゃ、家族を守るためだよ」


ぽん「いいじゃない」ちらっ


タタキ「よーく見ていいぞ」


ぽん「冗談やめてよね!」ちらっちらっ


タタキ「ほらっ!どうだっ!」むきっ


ぽん「やだ!もうはやく服着て!」じとー


タタキ「へーい」すたすた


母「ごめんねぽんちゃん」


ぽん「いえいえ、ありがとうございます」


母「ふふっ。ありがとうございますだなんて、おかしな子」


あか「お兄さん好き?」にやにや


ぽん「筋肉は好き」


あお「顔は?」にやにや


ぽん「嫌いじゃないけど……」


あか「嫌いじゃないけどー?」


あお「嫌いじゃないけどー?」


ぽん「嫌いじゃないけど生理的に無理」真顔


母「ふふふ!あの子によっぽどひどい嘘つかれたのね!」


ぽん「ひつこく気持ち悪いことするんです」ぷくー


母「それはごめんね。後でしっかり叱っておくわ」


ぽん「よろしくお願いします」


それから夜ご飯。


ぽん「いただきます」


美味しい焼き芋を召し上がれ。


タタキ「焼き芋しかねーのかよー!」


母「ごめんね。お母さんまた嘘つかれちゃった」


父「気にするな」


タタキ「気にしろよ!嘘つかれたんだぞ!」


父「ここはそういう国だ」


タタキ「だから出て行くんだ!俺が今その居場所を作ってるから、もう少しで出来るからな!」


父「そのためにお前は旅に出たのか」


タタキ「そうだよ」


父「よく頑張ったな」


タタキ「だろ。そこで嘘発見器を今よりもっと作ってさ、この国にめっちゃ送りまくってやろうぜ」


父「それは出来そうか」


タタキ「出来るよ。家も工場ももらう約束したから」


父「それは……嘘じゃないのか」


タタキ「…………」


父「どうなんだ」


タタキ「なんだよー!」


父「どうなんだ」 


タタキ「どうもこうもない!本当だ!」


父「そうか」


タタキ「な!ぽんちゃん!」


ぽん「うん」もむもむ


タタキ「もう工場で嘘発見器の嘘発見の嘘発見機の嘘発見の嘘発見機の嘘発見の嘘発見器なんか作らなくていいし、お母さんは嘘つかれないし、妹たちも真面目に暮らせるんだ!」


父「期待するぞ」


母「私も」


タタキ「おう!」


その翌朝。


タタキ「よ!」


タタキ君は今日も朝から元気です。


ぽん「うざっ」ねむねむ


母「こら!レディの寝起きを見ちゃいけません!」


タタキ「なんでだよー」


母「おいでなさい」


タタキ「わかったから待って」


ぽん「なに……?」ねむー


タタキ「出掛けようぜ!」


ライム「お兄さん公園行くの!」がばっ


エウリカ「やったー!」ぱたぱた


ネーブル「公園!公園!公園!」ぱたぱた


ぽん「痛いから暴れにゃぴぃ……」すや…


タタキ「起きろ!行くぞ!」ゆさゆさ


ぽん「はいはいわかりました」むっ


ということで、支度を済ませたらみんなでお出かけです。

空気が澄んでいて気持ちの良い朝ですね。


ぽん「よく見たら畑もないんですけど」


タタキ「広い原っぱだろう。何もないんだぜ」


ぽん「見てわかります」


あい「ぽんちゃん!これから楽しいとこ行くよ!」ぴょん


むらさき「可愛いもあるんだよ!」ぴょこ


ぽん「可愛い?」


あいむらさき「お楽しみに!」にこにこ


ぽん「ぷちうきうきかも」


一行は上機嫌にお歌を歌ったりしながら竹林へと入りました。

石畳の道を仲良くスキップしながら進むと、竹林の向こうに大きな川が現れました。


ぽん「おー」


あか「あの橋まで競争だよ!」


あお「それ行くぞー!」


柑橘姉妹「待ってお姉ちゃーん!」


タタキ「おーい!こけないようになー!」


ぽん「ふふっ、かわいなー」


タタキ「俺と結婚したら、あいつら、ぽんちゃんの妹になるぞ」


ぽん「いいかも」


ぽんちゃんチョロい。


ぽん「お」


橋を渡ると、美しい紫陽花が飾られた生垣の中に、煙突の生えた石造りの立派な家がありました。


ぽん「きれいなー」


タタキ「ここは俺の友の家だ」


ぽん「うそつき」


タタキ「なんでだよー!」


ぽん「ここ、ご飯食べるところ?」


タタキ「おう。俺はここで料理を勉強したんだぞ」


ぽん「うそつき」


タタキ「だからなんでだよー!」


あか「嘘じゃないよ」


あお「私たちもよく来るんだ」


ぽん「へえ」


あい「ここのご飯、すっごく美味しいの」


むらさき「おじさん昔は嘘つきだったけど、いい人だから好きだ」


ぽん「やっぱり嘘つきなんだ」


エウリカ「ねーねーはやくー!」


ネーブルライム「公園行こー!」


タタキ「ぽんちゃん、行こう」


ぽん「手を繋ごうとしないで」しっしっ


川沿いに上流へと歩いて、途中曲がって、緩やかな山道を少し登ると。

そこには何とも彩り鮮やかな自然が待っていました。


ぽん「いいじゃない」きらきら


タタキ「ブランコとかたくさんあるぞ」


姉妹達は、さっそく、各々好きな遊具へと駆けて行きました。


ぽん「ん?」


タタキ「どうした?」


ぽん「これ、草じゃない。なんだっけこれ」かさかさ


それはバランです。

お弁当に入っていたりするギザギザ緑の仕切りです。


ぽん「だよね。なんで?」


この自然公園は作り物だからです。


ぽん「え?」


すべて作り物です。


ぽん「え?」


え?


ぽん「うそつき!」


私に言われましても。


タタキ「俺に言われても困るぞ」


ぽん「この可愛いお花まで作り物なんだ」


よく出来ていますね。


ぽん「可愛いくて綺麗なのにもったいなー」


タタキ「作り物でも、可愛いくて綺麗だろ」


ぽん「そだけど」


タタキ「ここは元々ゴミ捨て場だったんだぞ。な、友よ」


その昔。

みんながここにゴミを捨て、それは山のように積もり、すっかり植物も育たない汚い土地となってしまいました。


タタキ「ここは人がめったに来ないんだ」


ぽん「だからって、ひどい話だね」


その言葉の通り。

あまりの酷さに国がお掃除をしました。


タタキ「でも汚いままだとあれだろ」


そこで、一人の男性が自主的にこの自然公園を作ったのです。

とても自然に近いクオリティで。


ぽん「そうだったんだ」


タタキ「だから悪くは思わないでくれ」


ぽん「うん!ここ好きになった!」


タタキ「それを聞いたら喜ぶだろうな」


ぽん「タタキくん!」


タタキ「!?」どきっ


ぽん「遊びましょう!」にこっ!


タタキ「はい」どきどき


二人は仲良くシーソーに乗りました。

まるで太陽と月のように交互に昇る笑顔を、妹達は温かく見守りました。


あか「ねえ」


あお「長いよ」


あい「シーソーに乗ってさ」


むらさき「もう三時間だぞ」


柑橘姉妹「お腹すいたー」く~


タタキ「俺は疲れたし尻が痛い……」ぐったり


ぽん「僕もお腹空いたからお昼にしよ」


あか「じゃ、あそこに行きましょう!」


あお「また競争だな!」


タタキ「下り坂は危ないからダメだ。みんな仲良く手を繋いで行こう、な」


ぽん「あいちゃん、むらさきちゃん」


タタキ「…………」


あか「お兄さん」


あお「元気だして」


タタキ「ありがとう、あかあお」ぐすっ


柑橘姉妹「私たちは三人で!」


タタキ「丸になってるぞ。それでどうやって歩くんだ」


柑橘姉妹「それー!」くるくる


タタキ「回ってないで行くぞ」


ジェイムズ「ジェイムズボンドです。ヘルシーなサンドリッチをお届けに来ました」


ぽん「あー!あの時の嘘つきおじさんだー!」


ジェイムズ「げすげすげえす!」げへへのへ


ぽん「わっるい笑い方だなー。また嘘でしょう」


タタキ「ジェイムズは友に嘘つかねーよ」


ぽん「友ってことはもしかして」


むらさき「おじさんだー!」ぎゅ


あい「サンドイッチくださいなー!」ぎゅ


ジェイムズ「まずはレジャーシートをひきましょうね」


エウリカ「エウリカがひくー!」ぐいー


ネーブル「ネーブルがひくのー!」ぐいー


ライム「仲良くしないといけないよ!」


ぽん「ねえ、あなたさん。あの下にあった家の人?」


ジェイムズ「はい。飯処のサワギヂャネイで魔法少女とメイドやってます」


ぽん「うそつき!」


ジェイムズ「げえすげえすげえす!」げへへのへっへっ


タタキ「ジェイムズ。ぽんちゃんが、この公園のこと好きだってさ」


ジェイムズ「友達になりましょう」握手


ぽん「なんかやだなあ」むすっ


あか「ジェイムズさんはいい人だよ」


あお「私たちのために、この公園を作ってくれたんだから」


ぽん「そうなの?」


ジェイムズ「はーい」


ぽん「…………」じとー


ジェイムズ「ジェイムズ。友達には嘘つきません」


ぽん「ほーん」


ジェイムズ「かわいい子供たちが遊べるように、ジェイムズは頑張りました」


ぽん「ふーん」


ジェイムズ「この近くに住んでいる子供達は彼らだけですので、ジェイムズはかわいそうに思ったのです」


ぽん「そう」


ジェイムズ「ジェイムズが頑張っていると、タタキくんがやって来ました。彼は汗を流して手伝ってくれました」


ぽん「へえ」


タタキ「それから俺とジェイムズは最高の友なんだ」


ジェイムズ「あの日はご迷惑をおかけしました」


ぽん「本当にね」


ジェイムズ「お詫びに、このサンドリッチを一緒にどうぞ」


むらさき「ぽんちゃん!どーぞ!」はい


あい「おいしいよー!」


ぽん「いただきます」あむ


ジェイムズ「どうですか」


ぽん「うんまあい……!」にへー


ジェイムズ「その笑顔は満点です。だから子供大好きです」


ぽん「このキノコサンドうますぎ」


ジェイムズ「それは松茸入りのキノコサンバです。味付けはほとんどしてません」


ライム「これなに?」


ジェイムズ「それはミルクモーモーのチーズです」


ライム「あまーい」


ジェイムズ「練乳のように甘いので、チーズが苦手な子供でも美味しく頂けます。栄養もええよ」


ぽん「は?」


ジェイムズ「げすげすげえす!」くすくす


ぽん「その笑い方嫌いだからやめて」


ジェイムズ「それはごめんなさい。お詫びにこちらのプリンサンデーをどうぞ」


ぽん「ありがとう」


タタキ「そうだジェイムズ。俺は家族を連れて、そろそろこの国から出ようと思うんだ」


ジェイムズ「旅から帰って来て突然、それは寂しいです」


タタキ「ごめん。でもさ、町に行けば嘘つきだらけなのがこの国だろ」


ジェイムズ「ボクもかなり嘘つきです。言いたいことはわかります」


タタキ「ごめんな」


ジェイムズ「ジェイムズは気にしません。お客様がいるから独りにはなりません。やっぱり寂しくもありません」


タタキ「嘘つき!」


ジェイムズ「え?」


タタキ「寂しいんだろ!俺だって、妹達だって、みんな寂しいんだよ!」


ジェイムズ「…………」


タタキ「友達には嘘つかないんだろ」


ジェイムズ「はい。本当は寂しいです」


タタキ「ジェイムズ!」ぎゅ


ジェイムズ「でも、みんなが笑って幸せになれるならジェイムズは嬉しいです」にこっ


タタキ「ジェイムズー!」号泣


ジェイムズ「げえすげへへすげすう!」号泣


あか「私たちまで悲しくなってきちゃった」ぐすっ


ネーブル「ネーブル。ここ離れたくない」


ライム「ライムも!」


あい「あいも!みんなだってそうだよね!」


ジェイムズ「みなさんありがとう。でもね、ボクはみんなに幸せになってほしいんです」


エウリカ「でも!でもだよ!」


ジェイムズ「もう会えないわけじゃありません」


エウリカ「また会える?」ぎゅ


ジェイムズ「必ず、ボクから会いに行きます」


むらさき「約束だよ」


ジェイムズ「約束です」にこっ


ぽん「タタキくん。どうしてもここを離れるの」


タタキ「将来の事を考えたらやっぱりな」


ぽん「将来の事か……。子供なのに偉いね」


タタキ「ジェイムズが教えてくれたんだ。背中を押してくれたんだ」


ジェイムズ「みんなの将来が嘘のない世界であってほしいのです」


ぽん「でも、この公園みたいに可愛いくて綺麗な嘘だってあるんじゃない」


ジェイムズ「そうですね。それでも、それよりも、この国にはよくない嘘が多いんです」


ぽん「嘘が多かったらダメなの?」


ジェイムズ「ぽんちゃんにも嘘はいけないことがわかるでしょう。嘘ばかりつけば、その先に良いことはありません」


ぽん「そだけども」


ジェイムズ「子供から大人になっても、素直で正直にいてほしいのです。ボクはいっぱい嘘ついてきたけど、初めて嘘つきたくない人ができて嬉しいんです。笑顔を守りたいのです」


ぽん「笑顔を守りたい……一緒だ」


ジェイムズ「一緒?」


ぽん「僕と一緒だよ!だからジェイムズさんは嘘つきじゃない!現在はとても素直な正直さんだよ!」


ジェイムズ「ありがとう。ボクはこれから、嘘つかないで、おいしい料理で、みんなに素直と正直を伝えていくよ」


ぽん「頑張ってね」


ジェイムズ「はい、頑張ります!」


ぽん「タタキくんも!」


タタキ「お、おう。俺頑張っからよ」もじもじ


ぽん「?」


タタキ「いつかしっかりしたら、その、結婚してくれね?」てれ


あいむらさき「きゃー!結婚だって!」


柑橘姉妹「お兄さん結婚するの?」


あかあお「大人になったらみんなするよ」


柑橘姉妹「そうなんだ」


ぽん「しません!」


タタキ「なんでだよー!」


ぽん「今決められるわけないでしょう。僕は女の子だから、これからたくさん恋したいの」


あか「そうだよねー」


むらさき「そっかー」


ライム「恋ってなに?」


ぽん「わかんない!」


エウリカ「わかんないんだ」


ぽん「だってまだまだ子供だし」


ネーブル「ネーブルもまだまだ子供だよ!」


ぽん「同じだね」なでなで


タタキ「ぢぎじょお……」号泣


ジェイムズ「男なら涙を拭いて、いつかしっかりした大人になると決めなさい」


タタキ「おで、じっがりじだおどなになるがら」ぐしぐし


ジェイムズ「料理が出来るようになったんです。これからどんどん成長して絶対になれますよ」


ぽん「よろたのーれ」


ほんのりと、色とりどりの紙吹雪を魔法で散らしたぽんちゃん。

申し訳程度の応援を込めて。


タタキ「これはあの時の……!」


妹達「きゃー!すてきー!」きゃっきゃっ


ぽん「ねえナレーションさん」


どうしました?


ぽん「ぴょんちゃん達どうしてる?」


ちょうど今から突入する模様です。


ぽん「工場に?」


はい。


タタキ「気になるな」


ぽん「ナレーションさん、見せて」


そこは工場内にある事務室。

中には、雰囲気作りに室内を薄暗くして悪巧みをする者が三人。


工場長「みんな妄想にとりつかれていい様でござんす」


下っ派「ひひひ。ここが妄想牧場と知らずに愚かな奴等よのう」


下っ腹「お二人さんも人が悪いでんなあ」


工場長「やい、そろそろ収穫といくでござんす」


下っ腹「はいな。私にお任せくださいまし」


下っ腹を揺らしながら事務室を出たオバハンを先頭に、悪い三人組は汚い廊下を歩いて作業場を一望できるところまでやってきました。


工場長「みなさん!作業を止めるでござんす!」


緊急停止の後、機械の駆動音の名残が収まるのを待って工場長は言います。


工場長「今までお疲れ様でした。約束は全部うっそだよーん!」


工場長のお調子に、作業場はさらに静まり返ります。


下っ派「今までの約束は嘘でのう。あなた方が抱く未来が叶うことはありませぬ」


下っ腹「さあ怒れ!絶望しなはれ!その想いを解き放つんや!」ぽち


しかし何も起こらなかった。


下っ腹「なんやの?リモコン故障した?こんな時に?」ぽちぽち


なのり「そこまでだ!」


下っ腹「誰ですのおまはん!」


下っ派「どこから忍び込んだ!この無礼者!」


なのり「お前たちこそよく聞くがいい。お前たちの悪巧みはすでに知れている。地下に用意された妄想拡散伝播装置、通称SNSは、騎馬締DAY隊が先ほど破壊した」


下っ腹「なんやて!?せやかておまはん」


なのり「我々は昨日より諜報活動を行っていた。その時に計画を知り、証拠を抑えて騎馬締DAY隊に直訴した」


下っ派「こうなっては逃げ」


工場長「待て」


下っ派「工場長?」


工場長「今、我々と言ったでござんすか」


なのり「ふっ。振り向いてみろ」


工場長「モルモットが二匹も紛れ込んでいたでござんすか」


下っ派「名乗れ新人!その憎い名を覚えておいてやろう!」


ぴょん「通りすがりの女の子だ。覚えなくていい」


もこ「昨日、面接したんおまたんよ」


下っ派「あ、あー!あー!あ、あ、あー!」


工場長「覚えていないでござんすか」


下っ派「はい」


下っ腹「あほ!みんなあほや!」


ぴょん「いったい妄想を育てて何をするつもりだった」


下っ腹「決まっとるやん。決まってへんかったわ」


もこ「はあ?」じとー


下っ腹「ただ、なんやの。おもろそうやったからや」


下っ派「確か、奴らは何かに変わるのではなかったか」


下っ腹「せやったっけ?」


下っ派「確か」


工場長「世界が妄獣で溢れたらさぞ面白いだろうと、世界的パニックエンターテインメントを巻き起こそうとしたんでござんすよ」


下っ派「そうだったのか……!」


下っ腹「あんた、なんもしらへんやないの」


下っ派「したっぱだからのう」てへ


下っ腹「あたしもいっしょ」えへへー


工場長「黙るでござんす。こうなっては用意しておいたこの改造拡声器で」


もこ「貸して」


工場長「どうぞ」


もこ「ぴょんち」はい


ぴょん「ぴょんぴょんくらっしゃー」ばきぃ!


工場長「…………」


なのり「騎馬締DAY隊の到着だ。悪人共、観念しろ」


下っ派「下で、馬がハチャメチャに暴れておる!」びくびく


工場長「よせでござんすー!」


ぴょん「さあ、お前たちの罪を数えろ」びしっとね


下っ腹「罪……つまみ食いのことか!」


はい。

以上をもって無事解決しました。


ぽん「なのりちゃんかっこよかった」


あれは私の台本です。


ぽん「あーそういうこと」


タタキ「いやでも、ぽんちゃんの友はかっけーよ」


ぽん「かっこいいでしょう!」ふふん


タタキ「ほれるぜ」でれでれ


ぽん「は?」いら


二人とも、花粉症総理大臣がお呼びです。


ぽん「誰さん?」


タタキ「マジメ杉の国で一番偉い人です」


ぽん「どうして呼ばれたの」


タタキくん、あなたは騎馬締DAY隊だけでなく、総理大臣にもお手紙を書きましたね。


タタキ「あー!書いた書いた!あれ届いたのかよ!」


そのようです。

明日の朝に総理の別荘までいらしてほしいそうです。


ぽん「別荘にいるんだ」


今の時期、首都は花粉が酷いようで。


ぽん「ふーん」


タタキ「マジかー。明日会うのかー」


あか「お兄さんさすがだ!」ぱちぱち


あお「立派立派!」ぱちぱち


この日。

タタキくんの頑張りを褒めて、飯処のサワギヂャネイで盛大なお祝いパーティーが開かれました。


ぽん「起きて」とんとん


そして翌朝。


タタキ「ぽんちゃんが俺を起こしに?え?え?」


ぽん「いいから起きろ!」ぺち


タタキ「はあい」でれでれ


ぽん「まったくだらしないんだから」やれやれ


二人はマジメ杉の国へ出立します。

家族を連れて。


父「まさか今朝いきなり、俺達までお呼ばれされるとは」


母「お父さん。ネクタイが後ろにありますよ」


タタキ「なにしてんだよー」


ぽん「タタキくん」


タタキ「なに?」


ぽん「これ、今日のお弁当」


タタキ「お弁当?」


ぽん「まさかみんなで行くとは思わなかったから仕方ないね」


タタキ「もしかして、ぽんちゃんが作ってくれたのか」


ぽん「そんなわけないでしょう」


タタキ「だよな!ごめんな!」


ぽん「もう……」ためいき


あか「お兄さんは女の子に嘘つかれてばっかり」くすくす


あお「だねー」くすくす


花粉がきたー!やめっちー!こほっけほー!


ぽん「はい到着」


父「すごい乗り物だ」


母「あっという間でしたね」


妹達「たのしかったー!」るんるん


もこ「ちょっち」かたぽん


ぽん「なんで汚れてるの?遊んでたの?」


もこ「おまたんが別荘を吹き飛ばしたっちこうなったんよ!」


ぽん「それはごめんちゃい」ぺろ


ぴょん「こちらが花粉症総理大臣だ」


粉症「けほっ、プライベートだか、ごほっえほっ、私服で許してよぉぉおえ」


ぽん「大丈夫ですか?」


もこ「おまたんのせいやよ」じとー


ぽん「空想薬品、ハゲズラSFあげる」はい


粉症「んくっんくっ」


ネーブル「お母さん。どうしてあの人、湖のお水飲んでるの」


お母さん「しっ!気にしない!」


エウリカライム「気になるなー」


粉症「治った。ありがとう」すっきり


あいむらさき「ぽんちゃんすごーい!」


ぽん「まあね」


粉症「お話するよ」


タタキ「なんですか」


粉症「君に、あの工場と、住居として一本杉のビルを約束通りあげよう」


父「マジで!?」


母「お父さん落ち着いて。ネクタイかまないで」よしよし


粉症「すべて聞いたよ。今まで真面目によく頑張りました」


タタキ「ありがとうございます。他の人たちは?」


粉症「彼らは大人だから心配しなくて大丈夫だよ。君の約束を叶えるように希望したのは、誰でもない彼らでね」


タタキ「え!あの人たちが!」


粉症「子供なのに大人より頑張って、誰もやらなかったことをやって、みんなを助けてくれた。君に感謝すると言っていたよ」


タタキ「へへっ」てれ


粉症「ということだから、みんなからの贈り物として受けとってよ」


タタキ「うん!やったー!」


妹達「やった!わーい!」


父「本当によくやった!」ぎゅ


母「あなたは私たちの誇りよ!」ぎゅ


ぽん「きちんと約束守ったね」


タタキ「言っただろ。俺は嘘つかねーよ」うぃんく!


こうして、タタキくんの素直で正直な頑張りは報われたのでした。

さて、あれから三日経ちました。


ぽん「メールしつこいんですけど」


もこ「オハヨウからオヤスミまで、一時間に一通やん」


ぴょん「いいじゃないか」


ぽん「毎日だよ」


もこ「まだ三日やよ、彼氏とメールして」


ぽん「拒否しよう」ぽちぽち


ぴょん「もこち」


もこ「おちは、素直に正直に、お似合いって思ってっちや」


ぴょん「いつもの仕返しのつもりか。それはいけないぞ」


もこ「本当にいいなって思ってんの」


ぽん「じゃあ連絡先教えてあげる」


もこ「いらん」


ぽん「ひどー」


もこ「タタキくんは、ぽんちゃんのフィアンセやっち」


ぽん「やめてよね!もう連絡先消してやる!」


もこ「ごめんごめんごめんごめん!それだけはやめてあげて!」


ぽん「本当にもう……!」ぷんぷくー


ぴょん「!?」


ぽん「え?」


スワンボートフィナレティの消失。


もこ「きゃー!」ひゅー


三人が落っこちた国はどこか。

そこで出会う驚きの人物とは誰か。


もこ「そんなこと言ってる場合やなーーーあーーーいーーー!」ひゅー


ぴーたん「きゃっち」飛翔


もこ「だれ……?」


ぴーたん「らんでぃんぐ」とん


ぽん「ぎゃあ!」ずどがしゃあ!!


ぴょん「きゃあ!」ずどばきゃあ!!


もこ「ひっ!」びくっ


ぴーたん「大丈夫?」


ぽん「うん。誰さん?」


ぴょん「それにここは……どこだ?」

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