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グルキャラの国

ぴょん「お宝レーダーに反応あり」セタップ


もこ「なんよその無駄な機能」


ぽん「場所は?」


ぴょん「グルキャラの国です」


ぽん「全速前進!」


して星を三周ほど巡ったところで見えてきましたはグルキャラの国。

カラフルな風船で飾られたファンシーな町並みは乙女心をくすぐります。


もこ「すてき……!」


ぽん「着陸!」


風船があー!屋根より高くー!飛んでいっちゃったよー!


ぽん「到着!」


もこ「謝って」


ぽん「ごめんちゃい」ぺろ


ぴょん「もしかしてグルキャラの国には、名前の通りグルキャラ達が暮らしているのか」


ゲロッピー「こんにちは!ゲロゲロゲロッピーだげろろろろろー!」どしゃあ!


もこ「ぎゃあ!」びくっ!


ぽん「げろろろろろー!」びしゃあ!


もこ「うえ!」ひっ!


ゲロッピー「ごめん……ゲロッピーは人見知りゲロ」


ぽん「気を付けてよね!」


ぴょん「オレは戻ってる」にげっ!


もこ「あー!おちも!」


ぽん「だめ!せっかくのお祭りだよ!」


もこ「お祭り?」


ゲロッピー「今日は一年に一回の大漁祝の日ゲロ!」


大漁祝の日とは。

仲間とグルになって、子供達に夢と希望と風船とロリポップキャンディーを与え終えたグルキャラ達を祝福する日です。


もこ「へえ」


ぽん「参加できるのは子供だけで、参加したら世界のパンケーキが食べ放題だよ。オススメはカボチャパンケーキだって」


もこ「それならしょうがなっちや」


ぽん「目指すは最優秀で賞だよ!それに選ばれたら今年の大漁旗のミニバージョンがもらえるから!」


もこ「いらーーーん」


ゲロッピー「そう言わないで、なんと今年の大漁旗のデザインの主役は僕ゲロ!」


ぽん「どーでもよい」


ゲロッピー「え?」


ぽん「パンケーキ食べたら帰ろう」


もこ「うん」


ゲロッピー「ちょ待ってよ!せめてお祭りは楽しんでゲロ!」


ぽん「そういえば、何するの?」


追い剥ぎ漁といって、グルキャラ達の化けの皮を剥がすのです。


ぽん「よくわかんない」


ゲロッピー「始まればわかるゲロ。さ、会場へ行くゲロ」


Mちゃん「あ!ゲロゲロゲロッピーだ!」とたとた


ゲロッピー「こんげにちげげろー!」どしゃあ!


Mちゃん「うおえええええ!」びしゃあ!


ぽん「げ……出ないや」


もこ「きたなっち置いて行こう」ひそ


ぽん「そだね」


二人は色んなグルキャラ達と愉快に触れあいながら、それは大きな大きな噴水のある広場へとやってきました。


ぽん「お好み焼きうま」もむもむ


もこ「かぼちゃうま」もむもむ


はむちぃ「みんなー!はむちぃだよー!」


ぽん「はむちぃだー!」きらきら!


もこ「かーわーいーいー!」やんやん!


はむちぃ「みんな元気かなー!」


みんな「元気ー!」


はむちぃ「よかったー!じゃあ、お祭りをさっそく始めようか!」


みんな「さっさとはじめろー!」


はむちぃ「グルキャラフレンズ集合ー!」


その呼び声に、広場へとグルキャラの群れがイワシのように集まりました。


ぽん「おー!」わくわく


もこ「あ!懐かしいグルキャラみっけ!」


はむちぃ「グルキャラのみんな!準備はいいかな?」


グルキャラ達「いいよー!」おててふりふり


はむちぃ「それじゃ」


Sくん「おりゃあ!」ぶちぃ!


はむちぃ「きゃ!」


せっかちな一人の子供によって、はむちぃの化けの皮が剥がされました。

間もなく、鐘が鳴るが先か後か、暴れ牛よろしく子供達がいっぺんに駆け出しました。


りぼんちゃん「まったく元気なんだから」ぷんだ!


もこ「はむちぃの中に美人さんが……」


ぽん「僕たちもいくよ!」


もこ「え、でも」


もたもたしている間にも、子供達は狂暴さを増して次々とグルキャラ達に襲いかかります。


もこ「こわいよぅ……」うるうる


ぽん「何も怖いことないじゃない」


ゲロッピー「そうゲロ。さ、僕の皮を剥いで元気と勇気を出してゲロ」


もこ「でもぉ……」しくしく


ゲロッピー「僕は、君に祝福してほしいな」


もこ「わかった」ぐすっ


もこちゃんはゲロッピーの汚れていない頬をつまむと、思いきって顔の皮を剥ぎました。


ゲロッピー「ありがとう」


グルキャラの皮は脆く、スポンジのように柔らかで、とても簡単に剥がすことができました。

残る皮はポップでカラフルな花や星となって、お空へとふわふわ舞い上がりました。


ゲロリオン「あなたのおかげで、ゲロッピーは幸せなまま現世の生涯を終えられました」


中から現れた、保護者の方々が頬を染めるほどのイケメンが爽やかに言います。


ゲロリオン「グルキャラ達は、子供に手厚く葬られることで楽園へと行けるのです。なのでゲロッピーは今、笑顔で楽園へと向かっておられます」


もこ「そう。元気でねゲロッピー」


ゲロリオン「君も元気で、また会おうね。ゲロッピーから僕に届いたあなたへの遺言です」


もこ「うん!またねー!」ばいばーい!


もこちゃんは、御空の果てにある楽園を目指すゲロッピーへと、大きく元気な声を送りました。


ぽん「へっへっへっ」


その一方。

ぽんちゃんは、第六感を駆使してマッチョさんの潜むグルキャラを狩っていました。


ぽん「大漁大漁!」しゅばっ!


もこ「なんでわかるんよ……」


ぽん「楽しいー!」しゅばっ!


もこ「うわあ……」ひくわー


ぽん「ほら、もこちゃんも!」


コナモン「でんがなまんがなー」くねくね


もこ「おちはもういいよ」


ぽん「えーなんでー」


コナモン「わてはタコでっせ祝福してくれでんがな」くねくね


なのり「なのり」むちみちぃ!


コナモン「亀は千年、ありがとまんねん!」


ぽん「ほら、みんな笑顔になるんだよ!」


もこ「んー、そもそもおちは楽しくなっち」


ベーグル犬「わん!」ひょこっ


ぽん「おいしそうなわんわんだ!」


ベーグル犬「君は楽しんでないわふ?」


もこ「みんなやばっち」


ベーグル犬「確かに、子供達が猛獣みたいに暴れて、一見ヤバそうに見えるけれど、それでもほら」


もこ「……」ちら


ベーグル犬「みんな喜んで楽しんでるわん」


もこ「んー」


ベーグル犬「僕の耳を食べて元気だして」


ぽん「うま。チーズ味だ」


ベーグル犬「さあ!君も僕の耳を食」


もこ「えい」ぶちい!


ベーグル犬「それで……いいんだよ」


ぽん「美少女さんだ。ハズレだね」


もこ「はあ?」


ぽん「マッチョさんなら当たりだったのに」


もこ「そう」あむ


シナボン「やあ!」


ぽん「シナボンだー!」むぎゅー!


シナボン「こんにちは!」なでなで


もこ「祝福してほしい?」


シナボン「うん!僕と一緒に幸せになろう!」


もこ「わかりました」はぎぃ!


シナボン「しなもおおおん!」かっ!


ぽん「うわ!爆発した!」


もこ「ふふ、ちょっち楽しくなってきたかも」びりぃ!


ぽん「良かったね」ばりぃ!


もこ「こっから、どんどん剥ぐよ!」ぼりぃ!


ぴょん「待て」


もこ「あら、ぴょんち」むしり!


ぴょん「様子を見にきてみたら何だこの有り様は」


もこ「なにって、お祭りやよ」ぐちぃ!


ぴょん「たくさんの子供達が妄想にとりつかれているじゃないか」


ぽん「そうなの」


ぴょん「いくらなんでも、これは気が狂っているだろう」


ぽん「そうかな」


シナモス「そんなことねえよ」


ぽん「シナボンの中の人?」


シナモス「ああ。それでお前」


ぴょん「なんだ」


シナモス「これが本当に狂っているようにみえっか?」


ぴょん「見える」


シナモス「わかっちゃねえな。これは無我夢中ってやつだよ」


ぴょん「まさか」


シナモス「みんな好きなことを満足してやってんだ。それだけのこって」


ぴょん「…………」


シナモス「素直に楽しみな。もったいないぜ」


もこ「まてまてー!」とたとた


ぽん「皮を剥いじゃうぞー!」とてとて


シナモス「ほら、友達のほうは心が自由だぜ」


ぴょん「心が……自由」


シナモス「子供ってのはそうでなくっちゃな」


ぴょん「そうか」


シナモス「そうさ。今日くらい好きにしな、俺たち大人が楽しめるように頑張っからよ」


ぴょん「うん、ありがとう」


シナモス「夢と希望を与えるのが俺達の仕事だったからな。これくらいあたぼうよ」


もこ「ぴょんちー!みてー!」もぎもぎ!


ぴょん「それは、ゴメンなサイの角じゃないか」


もこ「じょうずにとれたでしょう!」


ぴょん「ああ」


ぽん「僕なんかヒゲナガエビのエビチョイのヒゲを取ったよ!」


ぴょん「オレも、負けてられないな!」ばきぃ!


トロリン「ジュンサイをよろしくね!」


ぴょん「うわ……ぬるっとしてる」ぽい


ぽん「ひひっ、それもハズレだ」


ぴょん「まだまだ!」


ぴょんちゃんは台風となって会場を荒らし、数えきれないほどのグルキャラへ、めでたく祝福を与えました。


ぴょん「!」


そこへビッグイベント。

巨大なラッコウクジラのグルキャラ、コジラの襲来です。


もこ「みんなー!かかれー!」


コジラ「ぎゃあーお!」どしんどしん!


子供達は四方八方から心のままに、のびのびとコジラを襲撃します。

ある子は指を、ある子は腹を、ある子はシッポを、ある子は喉を、ある子は舌を、ある子は目玉を剥ぎます。


もこ「これでどうだー!」


と、もこちゃんが背中に生えたトゲを一気に剥ぎ落としたことで、コジラはにこやかに葬られました。


もこ「終わった……?」


ぽん「みたいだね」


盛大な拍手と歓声のなか、陽気なお祭りは終わりを迎えます。


ダルさん「私はビーチサンダルのグルキャラ、ダルさんです。おっと、はむちぃみたいに剥がないでね」


子供達は疼く手を押さえて、ジッと彼の話に耳を傾けます。

ダルさんから、くだらない挨拶と謝辞が述べられてやっと、最優秀で賞の発表です。


ダルさん「最優秀で賞に選ばれたのは、アイドルもこちゃん」


ぽん「え!」


もこ「おちが……最優秀?」あらやだ


ダルさん「おめでとう。おいで」


もこちゃんは拍手喝采の道を照れながら進み、噴水の傍らにある舞台の上に立ちました。


ダルさん「お祭りはどうでした?」


もこ「さいこー!」


ダルさん「グルキャラは好き?」


もこ「だいすきー!」


ダルさん「また来年もきてくれるかな?」


もこ「いいともとは言えないです」真顔


ダルさん「そうか。それは残念」


もこ「でも、アイドルして。グルキャラさん達からもらった優しさはこれから繋いでいきます!」


ダルさん「センキュー!やっぱり君こそ最優秀でしょう!」


ぽんぴょん「おめでとー!」ぱちぱち!


もこ「えへへ」てれ


ダルさん「もこちゃん」


もこ「はい?」


ダルさん「一曲、歌ってもらえないかな?」


もこ「それは……いいともー!」


もこちゃんの歌う祝福の唄。


それは夢いっぱいの風船と共に、楽園のグルキャラ達の心へと舞い上がり、彼らに安心を与えました。

希望のロリポップキャンディーと共に、世界のグルキャラ達の心へと溶けて、彼らに活力を与えました。


もこ「もらった気持ち、ずっとずっと繋いでいくからね。また会う日までお元気で」

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