がむしゃらの国
それは、あまりにも突然のことでした。
ぽん「お姉ちゃんが行ってきなさいだって」
それは、ぽんちゃんの元へと届いた一通のメール。
もこ「トライバカロン?」
それは、気持ち過酷な競技への参加を余儀なくする命令のような通達でありました。
ぴょん「トライバカロンてなんだ?」セタップ
それは、着いてのお楽しみ。
ぽん「お?」
ビルがタテタテヨコヨコクネクネチョンと伸び続くあの大都会は、がむしゃらの国。
がむしゃらに生きて大成功した人々が集い暮らす国です。
ぽん「ふーん」
あの中心に見える広い公園が会場ですよ。
ぽん「着陸」
その程度か?今何かしたか?おっと気がつかなかった。
ぽん「うわー!マッチョさんがいっぱいだー!」うきうき
もこ「それでトライバカロンてなんよ」
トライネリモンと同じく、三つの競技を他者と健全に競う行事です。
もこ「トライネリモンてなんよ」
弾力と薫りと味を競う、練り物の総合競技のことです。
もこ「よーわからん」
ぴょん「オレは審査員をやったことがあるが、なかなか楽しいものだったぞ」
もこ「へえ」
ぽん「ねえ、ナレーションさん」
なんでしょう。
ぽん「僕らは何を競うの?」
もらったバカのしおりをご覧ください。
ぽん「どれどれ」ぺら
ぴょん「三人一組で競技をがんばれ、とだけ書いてあるな」
もこ「詳しいこと、どこにも書いてなっちや」
ぽん「あ!見て!」
もこ「?」
ぽん「優勝したらお宝が貰えるって!」
ぴょん「お宝か……」
もこ「ろくでもない気がする」
そろそろ競技が始まりますよ。
ぽん「え!もう!?」
もこ「はやっ!」
ぴょん「ぽん太」
ぽん「ぽんちゃんです」
ぴょん「ケガをしたら困るから、もこちに空想科学服を貸してあげられないか」
ぽん「んー、あったかな」
と、スワンボートに戻ってみるも。
ぽん「ないなー」
ぴょん「そうか……」
ぽん「お?」
ぴょん「あったか」
ぽん「うん。タンスの奥にあった」ほら
もこ「それパジャマやん」
ぽん「ないよりマシでしょう」
もこ「いやいや、パジャマやっち」
ぽん「ナレーションさん、お姉ちゃんとリンクして」
鮮明な立体映像でどうぞ。
ぼん「きゃ!着替えてるとこなんですけど!」やんやん
ぽん「はいはい。あのね、これなんだけど」
ぼん「緊急時の為のパジャマじゃない」
ぽん「これって、空想科学服みたいな機能ある?」
ぼん「あるよ。首元の鈴が空想増々装置になってるから」
ぽん「ふーん。てことで」
もこ「えー」
ぽん「ケガしたら困るでしょう。痛いの嫌でしょう」
もこ「むぅ……仕方なっちや」ぬぎぬぎ
ぼん「それは、未来からやって来た少し不思議なネコ型ロボットに親しんだデザインで」
ぽん「それってドラえも」
ぼん「んん!こほん!とにかく、他の人から見てパジャマには見えないから安心なさい」
もこ「まーまーかな」
ぽん「かわいいじゃない」
ぼん「うんうんうんうん!」
ぴょん「もこち、フードを被ってみてくれ」
もこ「ん」ぽふん
ぽん「アイドルってずるいね」
ぴょん「ああ」
もこ「どういう意味やよ!」
ぼん「もこちゃん。お腹のポケットに何か入ってない?」
もこ「!?」
ぽん「どうしたの?」くびかしげ
もこ「なんか変!うわ!中ヤバい!」
ぼん「局地的空想空間だよ。安全だから落ち着いて、手元に何かを引き寄せるように考えてみて」
もこ「わわ!なんか手に!やだやだ!」
ぽん「もう!じれたったい!」すぽ
ぼん「さあ、何が出るかな?」
ぽん「無くしたと思ってたスモールペンライトだ」てけぽん
ぼん「他にはある?」
ぽん「これは?」てけぽん
ぼん「それはヘリトンボだね。頭に着けてスイッチ押したら空を自由に飛べるよ。ただし、電池には気を付けてね」
ぽん「最後に」てけぽん
もこ「どら焼」
ぼん「こだわりです」
ぽん「食べられる?」
ぼん「二百年は大丈夫」
ぽん「じゃ、もこちゃんにあげる。お腹すいた時に食べてね」
もこ「ほんとに大丈夫?」じとー
ぼん「大丈夫です!それじゃ、みんなで力を合わせて頑張ってね!」
ぽん「お姉ちゃんもバスケの準決勝、がんばってね!」
ぼん「うん!ぽんちゃんらぶゆー!」
ぽん「らぶゆー!」
こうして準備バッチグーの三人は、いよいよトライバカロンへ臨むことになりました。
やくみ「みなさんこんにちは!ナレーションの国からやって来ました私はマイマイクマの、自称、はし・やくみです!今日はよろしくお願いいたします!」
もこ「マイマイクマってなんかきもい……」
ぽんちゃんのせいです。
もこ「おまたんは世界を滅茶苦茶にして回ってるんやね」
ぽん「あの人の背中おとこらしなー」でれでれ
ぴょん「マッチョさんにお熱だ」やれやれ
もこ「はあ……やる気ない」
ぴょん「一緒にがんばろう」
もこ「そもそもなんでこんなこと」ぶーぶー
やくみ「では、ここからは競技の説明をいたします!」
ぴょん「しっかりメモしておこう」
もこ「お願いね」
やくみ「第一競技はガンバレース!罠だらけのこの公園を散歩しながら、制限時間内までに頑張って出口を目指してくださいね!」
ぽん「出口どこだろう」
ぴょん「たしか、さっきのしおりに地図がのっていたはずだ」
もこ「出口書いてなっちや」
やくみ「スタート!」
もこ「はあ!?」
ぽん「あ、待ってマッチョさん!」たたっ
ぴょん「こら」ぐい
ぽん「何するの!」
ぴょん「これは三人一組で頑張る競技だから、単独行動は禁止だ」
ぽん「それで何をどうするの?」
ぴょん「出口を探して出る。それだけだ」
ぽん「出口どこ?」
もこ「やから書いてない」
ぽん「じゃあ、もこちゃんの出番だね」ぺた
ぴょん「それはヘリトンボ。そうか!」
もこ「待っち!待っち!」
ぽん「れりごー!」ぽち
もこ「まあああっちぃぃぃ!!」ひゅー
ぽん「あれまあ」
ぴょん「飛んで見えなくなったぞ……」
ぽん「ま、大丈夫でしょう」
ぴょん「ぽん太。この競技はチームワークが大事なんだ」
ぽん「ちくわ?」きょとん
ぴょん「チームワーク!」髪ぴーん!
ぽん「わかりました。ごめんなさい」ぺこ
ぴょん「お宝が欲しいんだろう」
ぽん「そうでした!」しゃきーん!
ぴょん「いいか、もうひとつ注意しておく」すたすた
ぽん「あ、さっきのマッチョさんだ」とたとた
ぴょん「この公園には罠がたくさんあるらしいから気を付けるんだ」
ぽんちゃん落ちましたよ。
ぴょん「落ちた!?」たたっ!
ぽん「ぱたんきゅー」
ぴょん「大丈夫か!」
ぽん「うん。びっくりしただけ」よじよじ
ぴょん「次に勝手な行動をしたら、本当に怒るから」髪しゃきーん!
ぽん「わかりました。ごめんなさい」ぺろ
ぴょん「じゃあ、もこちを探しながら散歩しよう」手を繋いでね
ぽん「はーい!」
ぺちょ。
ぽん「はっ!これは粘液!」ぞぞっ
ガムです。
ぽん「誰だー!公園でガムをぺっ!てした悪い人ー!」
ぴょん「ガムがたくさん落ちている……これは罠だ!」
ぽん「うえーとれない」じゃりじゃり
ぴょん「慎重に行こう」
二人は慎重にガムを避けてアスレチック広場へとやって来ました。
ぽん「これも罠だね!」よいせこいせ
ぴょん「それはただのアスレチックだ」
ぽん「はっ!」
ぴょん「?」
ぽん「ペンキ塗りたてでした……」みて
ぴょん「罠だったのか。はーん」
ぽん「ベトベトだよぅ……」
カラフルになったぽんちゃんは、ペンキを洗い落とすために水遊び広場へとやって来ました。
ぽん「これも罠かな」きゃっきゃっ
ぴょん「ただの水遊び場だ」
ぽん「はっ!」
ぴょん「…………」
ぽん「ペンキちゃんと落ちたよ。ガムも」
ぴょん「良かったね」
綺麗になったぽんちゃんは、イベント広場へとやって来ました。
ぽん「ここなら、もこちゃんいそう」
ぴょん「あそこに人が集まっているな。行ってみよう」
マジシャン仮面「さーて、マジックを手伝ってくれるノリノリなノリの人はいるかな?」
ぴょん「なんだ、マジックショーか」
ぽん「はいはーい!」
マジシャン仮面「じゃあ、そこのチームもこみんと、と書かれたタスキを掛けた女の子!」
ぽん「え!だれだれ!?」きょろりん
マジシャン仮面「君だよ、君なんだよ」
ぽん「僕かあ」えっへへ
マジシャン仮面「さ、おいでおいで」
ぽん「きちゃいました」ちょこん
マジシャン仮面「それでは、この箱の中へどうぞ」
ぽん「はーい」
ぴょん「もしかして……あれも」
マジシャン仮面「みなさんご注目。一、二の、三を飛ばして四!」ぱか!
ぴょん「いない!」びっくり!
マジシャン仮面「あれ?あの子はどこへ行ったのかな?」
ぴょん「やられた!」
ぽん「ここにいるよ」
ぴょん「後ろ!?」びくっ
マジシャン仮面「じゃじゃーん!女の子はあちらです!」
ということで、ただのマジックでした。
ぽん「急にワープしたからびっくりでした」
ぴょん「それはマジックと呼んでいいのか」
マジシャン仮面「種も仕掛けもないけれど、ノリのあるマジックでしたー!」
ぴょん「納得できない」
そんなモヤモヤした気持ちを連れて散歩を再開した二人は、ふれあい広場へとやって来ました。
ぽん「あれ?何もいないよ」
ぴょん「かわいい生き物と触れあえると、しおりには書いてあるんだがな」
ターキー「ごめんね。フェニックス、朝からどこかへ行っちゃった」
ぽん「フェニックスって、火の鳥さんのこと?」
ターキー「そうだよ。フェニックスは僕のお嫁さんでね。彼女とは去年、まだ僕が七面鳥の頃、浜辺でがむしゃらにぶつかりあって愛を深めた仲なんだ」
ぽん「ふーん」
ターキー「でも昨日、僕がそのぶつかり愛一周年記念を忘れちゃってー」
ぽん「それで怒って飛んで行っちゃったの」
ターキー「きっとね……」
ずどがしゃあ!!
ぴょん「落ちてきたぞ!」
ターキー「フェニックス!平気かい!」
フェニックス「ええ。不死身だから」
ターキー「良かった」ほっ
ぽん「何があったの?」
フェニックス「私は競技委員さんに頼まれて、空から灼熱の糞を落とす罠係をしていたの」
ターキー「なんだ……怒っていなくなったわけじゃなかったのかー……」ぼそっ
フェニックス「激おこよ!」燃!
ぴょん「あちっ!」
フェニックス「あ、ごめんなさい」
ぽん「それで、何があったの?」
フェニックス「かわいい女の子がどこからか飛んできて、がむしゃらに何度も体当たりしてきたの」
ぽん「それって……」ちら
ぴょん「もこち……」
フェニックス「知り合い?あの子ひつこかったんだから。いくら不死身とはいえダメージは蓄積するから、私くたくたになって」
ターキー「それで落ちてきたんだね」
フェニックス「いいえ。その後、トドメと言わんばかりにビルに叩きつけられて、叩きつけられて、叩きつけられて、叩きつけられて!あーもう!なんとか逃げたけど追って来て最後に後ろからどーん!!」
ぽん「もこちゃんひどー」
ぴょん「すみません。きっとわざとじゃないんです」
フェニックス「わざとじゃなくても……あーもう許しちゃう!」
ぽん「フェニックスさん優しいね」
ターキー「うん。好き」
ぴょん「あの、もこちはどこへ?」
フェニックス「まだ飛んでるはず、えーと地図ある?あーここ。出口のとこ」
ぽん「そこが出口なんだ」
フェニックス「やだっ、言っちゃった。内緒にしてね」
ぽん「うん。ありがとうございました」
フェニックス「それと、あの子に気を付けてね」
ぽん「はーい」
と、まあ色々とありましたが、二人はやっとこさ出口へとやって来ました。
ぽん「あ!いた!」ゆびさし
ぴょん「もこちー!」
もこち「降ろしてー!」びゅーん
ぽん「無理ー!」
もこち「はあ!?」きーん
ぽん「頑張ってコントロールしてー!」
ずどがしゃあ!!
ぽん「ありゃ、電池切れかな」
ぴょん「死んだんじゃ……」ぷるぷる
もこ「生きてます!」がばっ
ぽん「空想科学服のおかげだね」
もこ「こわかったあ!!」号泣
ぴょん「もう大丈夫」ぎゅ
それから、なんとか第一競技をクリアした三人。
次に挑む競技は、清潔な工場内での作って食べて楽しい料理対決です。
やくみ「勝利した四十七チーム揃いましたね。それじゃ運んでー」
ぽん「お肉かな。食べるのは僕に任せて」
ベルトコンベアに乗せて運ばれてきましたは山盛りの食材。
とってもフレッシュなお野菜です。
ぽん「チームワークで頑張ろうね!」
もこ「ふんっ」べしっ
ぽん「なんでたたくの!」おこ
もこ「おまたんのせいで、おちはさっき死にかけたんよ!なにがチームワークやよ!」
ぽん「ちゃんと謝ったでしょう!」
ぴょん「喧嘩しないで」まあまあ
ぽん「わかりました!僕は食べません!」
もこ「はあ?」
ぽん「これ、料理しろってことでしょう」
やくみ「そだよー」
ぽん「もこちゃんの為に一人で料理するから、いっぱい食べてね!」
もこ「好きしい」ぷい
ぽん「ぴょんちゃんも食べるの手伝ってあげてね」
ぴょん「わかった」
それでは。
ぽんちゃんによる、がむしゃらなクッキングスタート!
ぽん「おまち!」
一品目は焼き野菜です。
ぽん「おまち!」
二品目は茹で野菜です。
ぽん「おまち!」
三品目は揚げ野菜です。
ぽん「おまち!」
四品目は漬け野菜です。
ぽん「おまち!」
五品目は鍋野菜です。
ぽん「おまち!」
六品目は生野菜です。
ぽん「おまち!」
七品目は野菜菓子です。
ぽん「おまち!」
ここで野菜スムージーです。
もこ「おまち!」
ぽん「なに?」
もこ「ごめんやさい。許すから許して」
ぽん「そういわれても」
ぴょん「ほとんど自然由来の味だからキツい」
ぽん「カレーとかオムライスとかリゾットとかチャーハンとかなら作れるんだけど、野菜しかないし」
もこ「それよ!味つけて!ちゃんと!」
ぽん「んー、薄味だったかな」
もこ「残りはカレーにして!」
ぽん「わかった!ボルシチにする!」
もこ「ありがとう!」
そんなこんなで、きちんと残さずごちそうさま。
ぴょん「子供用とは言え、すごい量だったな……」
もこ「ピーマンとかナスビとかゴーヤとか特にね……」
ぽん「どれも美味しかったよ」ぺろり
もこ「最初から食べさせれば良かった」
ぽん「だから言ったのに」
やくみ「はーい結果発表です!料理下手くそ揃いのなか、たくさん作って食べた、こちらの上位四チームが勝利となりました!パネルは向こうだよー」
ぴょん「よし、勝った!今度こそ、最後の競技はチームワークで乗り越えよう!」
ぽん「えい!」
もこ「えい!」
三人で「おー!」
最後の競技。
それは、とあるビルの屋上に造られたプールに丸い舞台を用意して、その上で相手チームの一人が背負う籠にペタンクガゼをよりたくさん投げ入れるという可愛らしいもの。
ぽん「マッチョさんばっかりだ!」
もこ「女の人しかおらんけどね」
やくみ「それでは、スタートと言ったから始めてください!」
ぽん「は?」きょとん
マッチョガール「隙ありのウニ!」ひゅっ!
ぴょん「危ない!」
もこ「えーい!」ぺちっ!
マッチョガール「ウニを手で……いや袖で弾いた!?」
やくみ「空想科学服のおかげです!子供だから認めましょう!というか籠じゃなく体を狙うなんて、あんたたち容赦ないですね!」
ぽん「ありがとう。やるじゃん」つんつん
もこ「ひひっ、くすぐったいやよ」けらけら
マッチョガール「隙ありの」
ぴょん「うにぴょん!」ぽい!
マッチョガール「あーんいたーい!」どぼーん
やくみ「水に落ちたら失格ですよー!」
マッチョレディ「リーダー!」
ぽん「ぴょんちゃんも容赦ないね」
ぴょん「このままチームワークでいくぞ!」
マッチョフィーメール「こんのー!」ひゅっ!
もこ「えい!」ぺち!
マッチョレディ「ウニを恐れない見事なディフェンス……!」
ぽん「へたっぴさん」くすくす
マッチョレディ「ちょっと籠係りの子!大人をからかうのはよくないことよ!」
ぴょん「うにぴょん!うにぴょん!」ぽぽい!
マッチョレディ「いやーんもー!」どぼーん
ぴょん「うにうにぴょんぴょん!」ぽぽぽい!
マッチョフィーメイル「やめてよーん!」どぼーん
やくみ「おお、子供たち強いぞー!マッチョな淑女達をチームワークで次々と沈めてゆくー!いけいけー!」
マッチョな明美「あの青い子が防御。黒い子がうにぽい」
マッチョの清美「実に子供らしい単純な戦法ね」
マッチョで朋美「ならまずは、あの青い子を三人で落とすまでよ」
ぽん「やばっ!もこちゃん囲まれちゃった!」
もこ「こないで!こないで!」おててぱたぱた
ぴょん「今助け、そこをどけっ!」
マッスル今津「あのチームを助けて、まずは厄介なあなた達を排除する」
マッスル鳴尾「大人はね。とても賢いのよ」
マッスル御蒲「悪く思わないでちょうだいねん」
ぽん「逃げてー!」
もこ「どうしよ!どうしよ!」おててぱたぱた!
その時、不思議なことが起こった。
もこ「ポケットからなんか勝手に出てきた!」
ぽん「それを使って!」
もこ「やー!」ぴかー
彼女が手にしたペンライトから発せられた光が、マッチョな美女達と罪のないウニ達を次々と縮めてゆく。
ぴょん「おお!」
ぽん「やった!」
もこ「ちっちゃくなっちゃった」つまみ
マッチョの清美「はなちなちゃーい!」ぱたぱた
もこ「やだっち」ぽい
やくみ「もこちゃん!勢いそのままに、たった一人で相手をやっつけましたー!」
ぽん「わーい優勝だー!」
やくみ「それにしても子供達だけでの優勝なんて、これはとんでもない快挙です!おめでとー!」
ぽん「お宝は!」きらきら
やくみ「それは」
ぽん「それは?」
やくみ「絆です」にこっ
ぽん「そういうのいいから」
やくみ「え、いやでも」
ぽん「お宝は?」あしぱたた
やくみ「だから絆……」
ぽん「ないの?」
やくみ「ごめんね……そうだ!ウニあげる!」
ぽん「ぷちありがた迷惑です!」
もこ「やっぱりろくでもなかった」
ぴょん「そんなことはないさ」
もこ「帰る」すたすた
ぴょん「ぽん太。チョコ姉はオレ達を思って」
ぽん「がるる……!」きっ!
もこ「そう怒らんで。どら焼わけてあげっち」ほら
ぽん「いりません!」
もこ「おいしいのに」もむもむ
ぽん「ぷっちんきたー!」がおー!
その怒りは遠きクライシスの国へと届く。
ぼん「この一球で決まる……」とくんとくん
元族長「キャプテン」
ぼん「任せて。あなたさん達を必ず決勝戦に連れていく」
元不良「勘弁してくれや。そこは、一緒に行こうぜって言ってくれ」
元強盗「そうだよ。俺達は今日まで一緒に頑張ってきたチームメイトじゃないか」
ぼん「みんな……!」
元族長「キャプテン」
ぼん「安心して任せなさいな!」
元族長「あのね。手元を見てください」
ぼん「なんかチクチクするなーと思ったら、これでっかいウニじゃない」
何か飛来したぞー!ペタンクガゼのレギオンだー!助けてえー!
ぼん「この特大サイズの新鮮なウニ……ぽんちゃんの仕業だな!」
その頃。
ぽん「あと百発撃っとこ」ぽち




