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Act2 静寂のティータイム
「ふふっ……龍輝は随分と言葉が軽くなったわね。以前のあの子だったら、研斗を見た瞬間に、言葉よりも先にすぐさま再起不能にしていたでしょうに」
薫は、ティーカップを傾けながら、航聖からの報告書を眺めていた。
『龍輝は研斗を完全無視あるいは、その存在を認めていない様子である』
『加納家からの誰からの連絡も、今のところ認められず』
『姫神 正雄も表立った動きは無し』
『樹家も今現在のところ、異常は認められない』
薫は、かつて加納家の闇の中で死んだような目をしていた龍輝が、樹家という『変な家族』に揉まれて、人間味を取り戻していく様子が嬉しかった。
彼女にとって、希、航聖、龍輝は支配する対象ではない。
彼らは薫が手に入れた「自由な身内」とでもいうべき存在であった。
薫は又、希の「誰の心にも土足で踏み込んで、温めてしまう力」を高く評価していた。
「希ちゃん、流石ね。あの航聖まで演算室から這い出させるなんてね……私でも出来なかったことを貴方はやってのけるんだもの」
薫は、自分が立ち入れない『庶民的で少しだけ騒がしい幸せ』を、希が龍輝たちに与えてくれていることに、深い感謝と少しの羨望を感じていた。
一旦止めて、次はオマケを置いておきます。




