2話
目が覚めると見知らぬ天井が視界に入った。
ここは何処だ?確か昨日は早めに帰って家にいたと思うんだけど。そういえば風呂から上がって飲み物を飲みに行ったときにフラッとして・・・・・・それからどうなったんだっけ?
そんなことを考えていると部屋に母さんと瑞希姉さんと咲希が入ってきた。
「悠くん、目が覚めたのね。良かった。私たちのことわかる?」
「「悠(お兄ちゃん)大丈夫?」」
「うん、大丈夫だと思う。母さんにも瑞希姉さんにも咲希にも心配かけちゃったみたいだな。」
母さんの名前は一ノ瀬珠希。もうそこそこな年齢だが見た目は20代くらいの美人で髪はセミロング。身長は160cmくらいで俺の方が10cmくらい高い。
瑞希姉さんは三橋大学に通う2年生で母さんに似て美人だ。髪はロングで背中くらいまで伸びている。身長は165cmくらい。
咲希は桜ヶ丘中学に通う2年生で母さんに似ているけど美人というよりは可愛い美少女だ。髪はショートで身長は150cmくらい。
ここにはいないけど父さんの名前は一ノ瀬悠一。仕事の都合で単身赴任をしていて日本中を転々としている。
「えっと、俺って何で病院にいるの?」
あれ、何かいつもと声が違う気がするな。
「悠くんお母さんと話した後に急に倒れたのよ。一週間も目覚めなかったから凄い心配したんだから。」
「一週間!?俺、そんなに眠っていたのか。」
「そうだよ、お兄ちゃんが全然目覚めないから心配だったんだから。」
「悠が無事目が覚めてくれて良かったわ。まあ無事って言っていいのかわからないけど。」
「ん?どういうこと?」
「それは自分で確かめてみなさい、はい。」
と瑞希姉さんから手鏡が差し出される。
受け取ろうと手を出すと自分の手が見えた。
「あれ?俺ってこんな手小さかったっけ?」
「良いから鏡受け取って自分の顔を見なさい。」
「わかったよ。」
手鏡を受け取って自分の顔を見てみると見知らぬ女の子の顔が映る。
どことなく咲希と似ている気がする。咲希より少し幼い感じで可愛い気がする。
「え!?これ、誰?俺!?」
「悠くん倒れたとき凄い熱出してたから救急車呼んだんだけど、入院してる間に女の子になっちゃったのよねえ。」
「お兄ちゃん身体的には私と同じくらいの年齢になっちゃったんだって。」
「は?どういうこと?」
目が覚めたら女の子になってて妹と同じくらいの年頃になってるてどういうことだよ。アニメや小説じゃあるまし。
「原因は分からないけど入院している間にそうなっちゃったのよ。身体に問題はないみたいだから良いじゃない。それで、悠くんはこれからどうする?」
「どうするって?」
「その身体で一ノ瀬悠斗として生きていくのか女の子として生きていくのかね。お母さんとしては悠斗として生きていくのはあまりおすすめしないけど。」
「どうして?」
「絶対周りに騒がれるもの。男の子が女の子に完全に変わるなんてあり得ないじゃない。マスコミとかに付きまとわれて大変なことになると思うわ。どちらにしても定期的に病院で検査することにはなるわね。」
「そっか。」
確かに悠斗として生きていくのは大変そうだ。周りに騒がれたりするのは鬱陶しそうだし。
「騒がれるのも嫌だし女の子として生きていこうかな。でも、戸籍とか悠斗のこととかどうするの?」
「戸籍はお母さんの知り合いとかに頼ってこっちで何とかするわ。設定上はお父さんが単身赴任先で火遊びしてできた子供で母親が亡くなって私たちが引き取ったってところかしら。悠斗は高熱で倒れて病気で亡くなったことにするわ。」
「わかった。父さんは俺の事知ってるの?」
「悠くんが倒れたこと連絡してあるから知ってるわ。」
「父さんは何か言ってた?」
「悠斗がしたいようにすればいいって言ってたわ。」
「じゃあ女の子として生きていくよ。」
「じゃあ悠くんは今日から優ちゃんね。」
「悠ちゃん?そういや俺の名前はどうするの?」
「俺じゃなくてワ・タ・シ。名前はもう決めてあるわ。優しいに希で優希。」
「わかったよ。優希だから優ちゃんか。」
「そうよ。優ちゃんにはこれから咲希ちゃんの妹として生きてもらいます。なので今は中学3年生という設定で今年高校受験をしてもらいます。できれば咲希ちゃんと同じとこを受けてね。」
「お兄ちゃん、これからは私のこと咲希お姉ちゃんって呼んでね!」
「えっ!?中3!?学校はどうするの?後、咲希をお姉ちゃんって呼ぶのは嫌かなあ。」
「嫌ってなによ!私の方が誕生日早いんだからお姉ちゃんって呼んで!」
「優ちゃん、咲希のためにお姉ちゃんって呼んであげなさい。中学は通わなくていいわよ。その間女として生きていくためのあれこれを私たちが教えるから覚悟しててね。後、受験勉強もね。」
「はあ、わかったよ。今度から先のことはお姉ちゃんって呼ぶよ。まあ優希として生きていくなら仕方ないか。」
「これから私の事頼ってもいいんだからね、優ちゃん。」
「はいはい。」
「それじゃあ優ちゃん、帰るために着替えましょうか。お母さん着替え用意してきたから?」
「着替え?」
母さんが用意した着替えを見るとワンピースと女の子の下着が入っていた。
「え、これを俺が着るの?」
「そうよ。大丈夫お母さんたちが着替えさせてあげるから。それと俺じゃなくて私。優ちゃんはもう女の子なんだから言葉遣いも気を付けないとね。」
「わ、わかったから。大丈夫だから。自分でやるから、脱がそうとしないで!」
俺は母さん達3人の手によって可愛いワンピースに着替えさせられるのだった。何かが凄く削られていった気がした。




