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社会の裏側  作者: トビー
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54/59

ザックの選択

第54話を読んでくださってありがとうございます!


最近、少しだけ創作への情熱が落ちてしまっていて、なかなか思うように書けない時があります。

それでも、この物語を最後まで書き続けたいという気持ちは変わっていません。

何があっても、最後まで続けていくつもりです!


もしよければ、作品への評価やお気に入り登録をしていただけると、とても励みになります。

もちろん無理にとは言いませんので、気が向いたらぜひお願いします!


それでは、第54話をお楽しみください!

フィールドとシャギーは病室の外にいて、椅子に座りながら携帯電話を眺めていた、そこへザックがやって来ると、フィールドが立ち上がって急いで彼のほうへ向かっていった。


「おい……お前、ザック・レスターか?」


ザックは間を置かずに答えた。


「はぁ? ああ、そうだよ、なあ……ザック・レスターだ、で……あの偽者のガキはどこだ?」


フィールドは左眉を少し上げた。


「はぁ……?」


そして聞き返す。


「偽者のガキ?」


ザックはすぐに視線を下へ落としたが、すぐに顔を上げて言った。


「へへへ……いや、気にするな……ほら、お前らのあのポテト好きの友達だよ」


フィールドの表情が変わり、それまで浮かんでいた疑問が消えた。


「中にいる、あの金髪の野郎には代償を払ってもらう……いきなりあいつをあんなふうに殴るなんて、どういうつもりなんだよ、目の周りが腫れ上がっちまったぞ」


ザックは返事を避けるようにして、そのまま病室の中へ入っていった。


ハリーはベッドに横になっており、右目は青く腫れ上がり、その周囲の腫れのせいで、今はもちろん、しばらくの間は開けることさえできそうになかった、ハリーは何も言わず、ただザックだけを見つめていて、片方の目しか使っていないにもかかわらず、その視線だけでザックをすぐに落ち着かなくさせるには十分だった、それとは対照的に、ザックは緊張し、どう話せばいいのか迷っているように顔を上げようとせず、ハリーの顔をまともに見ようとしなかった。


「うああ……まあ……そんな目で見るなよ、まるで俺のせいみたいじゃないか……あそこで起きたことに俺は関係ない、分かったか?……いや、どうせ分かってないだろ、だから説明する……あれは、お前が前にやったことの副作用みたいなもんだ、あいつがお前に何をすると思ってたんだ?……握手でもしてくれると思ったのか? それとも……ポ、ポテトでも食いに誘ってくれると思ったのか?……ああなったのは予想できたことだ、つまり……そんなに驚くなよ」


ハリーは一言も発さず、まるで石像のように、ザックだけを見つめ続けていた、するとザックはさらに言葉を続けた。


「よし……本題に入る……つまり……本……本題だ……そう、本題だよ!……お前の提案、俺は受ける、住む場所を用意してやる」


ザックがそう言うと、ハリーはザックが部屋へ入ってきてから初めて身体を動かし、ベッドの上で上体を起こしてから答えた。


「俺に同情してんのか、このクソ野郎?……じゃあ聞け、俺は今の提案を取り下げた」


ザックの表情がすぐに変わった。


「はぁ? 何言ってんだよ? おい、聞け……俺は別にお前に同情してるわけじゃないからな?……むしろ、その醜い顔になったのは自業自得だと思ってる、そうだ、お前がロジャーにやったことを考えれば、それくらい当然だ……ただ俺は、契約を結びたいんだ……なんて言えばいいんだっけ……契約……そう、契約を結ぶんだ、あの時と同じようにな……お前が俺に『プライド』の情報を渡す、その代わり俺がお前に住む場所を用意する、どうだ?」


ハリーは小さく息を吐いてから、ザックに答えた。


「つまり、お前は俺があのクソ金髪野郎に何かするのを確実に防ぎたいってわけだな……心配するな、俺は……俺は今のところあいつに構ってる暇なんてない、知ってるだろ、俺は今、住む場所を探してるんだ……俺と仲間たちの分をな」


「心配するなよ、なあ……住む場所、それがお前の望みなんだろ?……用意してやるよ、それも家賃なしだ、こんな好条件、断れるわけないだろ」


ハリーの顔に小さな笑みが浮かんだ。


「家賃なし?」


ザックは頷き続けながら繰り返した。


「家賃なし……無料だ、食べ物も飲み物も……全部無料、どうだ?」


「分かった……俺はそれでいい」


ハリーはザックに手を差し出した。


「これで正式な契約ってことだ」


ザックも手を差し出し、二人は握手を交わした、これが、ここまでで二人の間に結ばれた二度目の契約だった。


ザックは病室を出ると、そのまま隣の廊下へ向かい、別の病室へ入った、そこではアイザックとジェフがそれぞれのベッドに座っており、どうやらジェフはようやく意識を取り戻したらしい。


「よかった……目を覚ましたんだな、ジェフリー!」


ザックはジェフのところへ向かうと、そのまま抱きしめたが、それは短い抱擁に終わり、やがて近くの椅子に腰を下ろした。


「くそ……俺はこれからどうすればいいんだ……あの偽者のガキのために住む場所を借りるなんて無理だ、そんな金は俺にはない……どうする……くそ、どうすればいいんだよ」


ザックは二人の友人をしばらく見つめた、するとアイザックは、誰にも見られていないと思っているのか、鼻の穴に指を入れていた。


「二人をアイザックと一緒に住ませるってのはどうだ……あいつは一人暮らしだし……くそ……いや、ダメだ、これはいい考えじゃない、あいつらは明らかに騒がしい……それにアイザックは……」


アイザックは鼻から指を抜くと、指についた鼻くそをベッドになすりつけた。


「……あいつは……静かで……冷静だ……やっぱり、無理だな」


ザックは今度はジェフリーへ視線を向けた、ジェフリーは携帯電話を使っているところだった。


「これだ!……ジェフなら最高だ、うるさい奴じゃないし……まあ、そこそこ面白い奴でもある、こいつらとうまくやれるかは分からないけど……待て……ジェフは一人暮らしじゃない、親父さんがいる……許してくれる可能性はあるか?……うああ、難しいな……」


その瞬間、ザックの目が大きく見開かれた。


「待て!」


それは、強烈なひらめきの瞬間だった。


「くそ、俺は何をやってるんだ?……三人を俺と一緒に住ませればいいじゃないか、なんでわざわざ友達と一緒に住ませようとしてるんだ?……俺が一番適してるだろ、一人で暮らしてるし、あいつらくらいなら面倒を見られる……まさか……まさか俺は……自分勝手なのか?……くそ、くそ、くそ……まさか俺の自分勝手さが、ここまでひどいなんてな……そもそも、あいつらを俺のところに泊めるって考えすらしなかった……!」


ザックは頭を下げると、両手で頭の両側を掴みながら、不規則に身体を動かし始めた、その奇妙な動きは二人の注意を引くには十分だった。


「え?……ザック?」


アイザックより先にジェフが声をかけたが、ザックは答えなかった、今まさに自分の中で起きていることに夢中になっていたからだ。


「いや……あいつらを俺のところに泊めるわけにはいかない……これは俺が自分勝手だからってわけじゃない、俺はほとんど家にいないんだ、俺がいない間にあいつらが家で面倒を起こすかもしれない……それに、俺の私物を勝手に探すかもしれない……その点、ジェフはほとんど家にいる、あいつが外出するときに三人を連れていくこともできる……でも俺は違う……くそ……俺は本当に自分勝手だ!」


ザックは椅子から立ち上がった、ジェフはもともとザックのほうを見ていたため、呼びかける必要さえなかった。


「ジェフ……あの三人をお前の家に泊めてもらうことって、できるか?」


ザックは何もおかしなことなど言っていないかのように、表情を変えず、真剣な顔でそう尋ねた。


「はぁ?」


二人がそう反応するのも当然だった、特にジェフは迷うことなく問い返した。


「何言ってんだ?」


「分かった……そういうことだな、ジェフ?……ほんのしばらくの間だけだ、たぶん二か月……いや、三か月くらいかな……その間に金を貯めて、あいつらのためにアパートを借りるよ」


ジェフはザックが二人に事情を説明し始めてからずっと、ベッドから視線を上げることなく、その一点を見つめ続けていたが、やがて顔を上げると、間を置かずに問いかけた。


「なんで葬式に来なかったんだ?」


ジェフリーの返答はあまりにも唐突だったため、二人とも思わず困惑した。


「はぁ?」


ザックより先にアイザックが同じように声を漏らした。


「はぁ?」


するとジェフリーは、そのまま続けた。


「なんでジェイソンコーチの葬式に来なかったんだ?……あの人はお前のコーチでもあっただろ? 確かに、仕事の都合でしばらく来られなかったのは知ってる……でも、昔はあの人に鍛えてもらってたじゃないか、なのにどうして葬式にまで来なかったんだ?」


アイザックの顔には困惑が浮かんだが、ザックは落ち着いたまま答えた。


「まあ……仕事をしてたんだ……それに……ジェイソンは、その……残念だけど……犯罪者だったんだよ……」


「えっ!?」


二人の目が同時に大きく見開かれた。


「これがショックに聞こえるのは分かってる……でも、俺はあいつが犯罪者だって知ったんだ、なんていうか……あいつに対する気持ちの一部を失ったんだと思う……たぶん、あいつが汚いことに関わってたからだろうな……別に、これを言って俺が葬式に行かなかったことを正当化したいわけじゃない、俺が行かなかったのは捜査のためだったんだよ、なあ……俺はただ……お前らに知っておいてほしかっただけだ、俺の言ってることは書類でも証明されてる……まあ、とにかく……同意してくれてありがとな、ジェフ」


ザックはそれだけ言うと部屋を出ていき、アイザックとジェフリーを困惑したまま残した。

第54話を最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!


もし少しでも楽しんでいただけたなら、評価やレビュー、お気に入り登録をしていただけると嬉しいです!


そして、今回のザックの行動について、皆さんはどう思いましたか?

ザックは自分勝手だったと思いますか?

それとも、むしろ三人のことを考えていたからこその行動だったと思いますか?


ぜひ皆さんの意見を聞かせてください!

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