タコの登場
第50話まで来ることができました!
ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
ついに50話です。自分でもここまで続けてこられたことが嬉しいです。
それでは、第50話をどうぞ!
ジェフリーとイサクは公園のベンチに座っていた、灰色の空の下では子供たちの笑い声が辺り一帯に響き渡っており、ジェフリーは砂で遊んでいる太った少年をじっと見つめながら、その姿を観察していた、彼が少年を凝視するにつれて、その光景は徐々に近づいていき、それと同時に鋭い笛の音も次第にはっきりと聞こえてきた。
「おい!」
近くから聞こえてきた叫び声によって、彼の意識はそちらへ向けられた、それはハリーの声であり、彼はフィールドとシャギーの二人を連れてそこにいた、イサクとジェフリーの顔には困惑が浮かんでいたものの、二人ともわざわざベンチから立ち上がろうとはせず、ただ三人組を見つめていた、とりわけシャギーは、カメラをまるで勲章のように身につけ、どこからどう見ても写真家のような姿をしていた。
「俺は……暴食だ……お前たち二人に聞きたいことがある」
唯一奇妙だったのは、その名前だった、二人とも、それが本当に名前なのかどうかさえ確信できなかったが、それでも目の前の状況が単純なものであり、普通の質問に過ぎないことだけは理解していた、ジェフリーは再び太った少年と砂へ視線を戻し、じっと見つめながら答えた。
「どうぞ」
イサクがその言葉を聞くと、ハリーはためらうことなく答えた。
「ザック・レスター」
ジェフリーは再び彼へ視線を向け、イサクは左眉を上げた。
「え?」
しかし、二人が何かを理解するよりも先に、再び声が響いた。
「おい!」
五人全員が同時に振り返った、そこには背の高い男が立っており、全身を濃くてくせのある髪が覆い、両手を完全に隠してしまうほど長い袖のシャツを着ていた、その外見からは内向的で、健康上の問題を抱えている人物のような印象を受けたが、それ以上に、彼の無言で恐ろしい眼差しがその場の緊張をさらに強めていた、彼は全員が自分へ注意を向けたことを確認すると、そのまま続けて言った。
「この中で、誰がイサクだ?」
イサクとジェフリーの目が同時に大きく見開かれ、二人は一瞬だけ視線を交わした後、イサクが立ち上がりながら手を上げた。
「俺だ」
その手足の動かし方には明らかなためらいがあった、普段の彼には見られないものだったが、何の前触れもなく、自分のことを直接尋ねてくる奇妙な男を目の前にすれば、そうなっても不思議ではなかった、あるいは、これこそがいわゆるボディランゲージによる反応だったのかもしれない。
「分かった……私はボリトス・エドゥリス……タコだ」
その言葉を聞いた瞬間、その場にいた全員の顔に驚きが浮かんだ、とりわけハリーは、この人物が何者なのかについて以前から知っていたため、強い反応を示した。
「ありえない……こいつが……タコだ……俺はこいつを知ってる」
誰もハリー、とりわけ彼の話に反論しようとはしなかった、全員がただ目の前で起きていることを見守っていた、ボリトスは自分の肩を指差してからイサクを指差し、そして両手を握り合わせた。
「え?」
誰にもその意味は分からなかったが、それが何らかの意思表示であることだけは察することができた、ボリトスは同じ動きを二度、三度と繰り返した。
「お前と戦うつもりらしい」
ジェフリーのその言葉を聞いたことで、イサクは、それが戦いを求めている、あるいはそれに近い意味なのだと確信した、彼もまた自分の肩を指差してからボリトスを指差し、両腕でXの形を作って拒否の意思を示した、しかし、タコの反応は誰も予想していなかったものだった、誰一人としてその動きを目で追うことさえできないほどの速さでボリトスはイサクの目の前まで到達し、強烈な拳を放とうとし、実際に拳を繰り出したものの、それは狙っていた標的には当たらず、イサクを守ろうとして前へ出たジェフリーの腹へまともに入った。
その一撃を受けた瞬間、ジェフリーは大量に吐き、口から大量の唾液を吐き出した直後、激しく咳き込み続けた、その一撃によってジェフリーの目は大きく見開かれ、彼は意識を保つことさえ難しい状態になり、ボリトスは彼を拳で持ち上げたまま、その顔には淡々とした表情を浮かべていた。
「お前、ひどい臭いがするな……酒みたいな臭いだ」
その光景は、気味が悪いというよりも悲しいものだった、少なくともイサクから見ればそうだったが、三人組の反応はまったく違っており、シャギーは笑い、ハリーはいまだに衝撃を受けたままで、フィールドだけがこの場から逃げようとしていた。
「行くぞ……ここにいたらまずいことになる」
フィールドは二人の仲間の手を掴み、二人がそれぞれ違う理由から抵抗しているにもかかわらず、その場から強引に引き離していった。
イサクは素早い蹴りを放ったが、ボリトスはそれを難なくかわし、イサクは続けて素早い蹴りを次々と繰り出した、しかし問題は彼の速度でも攻撃の正確さでもなく、相手であるボリトスそのものだった、彼はあまりにも速く、今度はただ避けるだけではなく、一発目、二発目、そして三発目と拳を繰り出し、イサクはそのたびに後退させられ、やがて全力で走り出した、自分では彼についていけないと悟ったからだった、ジェフリーを抱えていたにもかかわらず、ボリトスは驚くほどの速度でイサクに追いつき、それだけではなく、数歩先へ回り込むことさえできた、そして、あの恐ろしい眼差しでイサクを見つめた。
「えっ!?」
イサクは何が起きたのか理解することさえできなかった、ボリトスは走っているイサクの前へ足を出して彼を転倒させ、イサクが倒れる直前、両手が無意識に地面へつこうとしたところで、ボリトスはイサクの左手を掴んだ、イサクはそのまま地面へ倒れ、ボリトスは彼とジェフリーを一緒に地面の上で引きずるように動かし続けた。
やがてボリトスは二人を動かすのをやめた、ジェフリーは完全に動かなくなっていた、ボリトスは二人を手にしたまま歩き続け、まるで重いゴミ袋を引きずるかのように二人を連れて、そこにいたフィールド、ハリー、シャギーの三人のもとへ向かった。
「お前たちはこいつらと仲間か?」
三人はすぐに答えた。
「違う!」
「そいつらのことなんて知らない」
「俺たちは今まで一度も会ったことがない」
ボリトスの表情がわずかに変化し、それから続けた。
「そうか……なら、ここから早く立ち去った方がいい……パーティーが始まろうとしている」
三人はすぐさま逃げ出し、どこへ向かうのかも分からないまま、その場から遠ざかっていった。
「くそ……どうすればいいんだ、男よ……」
ザックはロスラを利用して自分に利益をもたらす方法を考えていた、その一方でロスラは緑茶を用意しており、短い時間ではあったものの、それはザックが決断を下すには十分な時間だった。
「よし……すまない……フレデリックさん……仕方がない……これしか方法がないんだ……どうか後悔しませんように」
どうやら彼はついに決断したらしかった、もっとも、その判断が本当に正しいのかについては、まだ完全な確信を持てていなかった。
やがてロスラが戻ってきた、彼女の手にはチェリーケーキが添えられた盆と、二杯の紅茶が載っていた。
「どうぞ、レスターさん……このケーキは手作りなの、夫のお気に入りだったから、作るのに慣れているのよ」
ザックはためらうことなく立ち上がった。
「ロスラさん……僕は……僕は……」
彼の言葉を聞いたロスラの顔には困惑と驚きが浮かんだが、ザックはそのまま続けた。
「ザック・レスター……フレデリック氏殺害事件を担当している刑事です」
そう言った時、彼は目を閉じていた、そして言い終えても目を開けず、そのまましばらく待ってから、ようやく目を開いた、ロスラは彼をじっと見つめていた。
彼女はザックへ少し近づくと、手を上げて彼の頬を平手で打った、ザックの顔は横へ向き、その一撃は非常に強く、左頬が赤くなったため、彼は反射的に両手を上げて頬を押さえた。
「出ていって」
その叫び声は、まるで雷鳴のようにザックの耳へ響いた。
「え?」
ロスラはまるで正気を失ったかのように彼を力いっぱい押しながら、扉へ向かわせた。
「私の家から出ていって……ここは私有地よ、警察に連絡するわ」
ザックはまだ何が起きているのか完全には理解できなかったが、それでも何かをしなければならないことだけは分かった、彼は乱暴に自分を押している彼女の手を掴み、その動きを止めた、短い沈黙がその場を支配し、二人の顔は近い距離で向かい合った。
「出て……」
彼女が最後まで言い終える前に、ザックが遮った。
「あなたが知っていることを全部話してくれなければ……僕はあなたのことを皆に話します」
「え? 何を脅しているの……出ていって」
「フレデリックについて、そして彼の秘密についてあなたが知っていることを全部話してくれなければ……僕はフレデリック氏の本当の妻に、あなたと彼の関係を話します」
その瞬間、ロスラの表情が変化し、さらに複雑なものになった、しかしザックにはそれを説明することも、分析することも難しかった、ロスラは手を上げ、再び彼の頬を平手で打った、今度の一撃は先ほどよりもさらに強かった。
「ああっ……やめてくれ!」
痛みは明らかに彼の表情へ現れていたが、ロスラは気にする様子もなく、そのままソファーへ向かって座った、ザックも彼女の後を追って腰を下ろし、彼女が話し始めるのを待った。
ボリトスはイサクとジェフリーを自分から離れた地面へ放り出すと、彼が有名な構えを取った、両手を拳にして、それによって顔の半分を覆うような構えであり、その姿勢は、イサクがいつも使っていた剣の構えにもある程度似ていたが、唯一の違いは左手の動きだった。
ジェフリーは意識を失っていた、おそらく先ほど受けた強烈な一撃の影響によるものであり、その一撃によって彼は激しく体調を崩していた、しかしイサクはまだ意識を保っており、立ち上がることもできた、決して良い状態とは言えなかったものの、ボリトスに地面の上で動かされたことで身体には無数の擦り傷ができており、それでも彼は立ち上がり、亡くなった師匠ジェイソンから教わった剣の構えを取った、左手を上げて顔の下半分を覆い、右手は拳を作っていた。
剣のスタイルは、自由な戦闘において最も優れた戦闘方法の一つだった、なぜなら使い手は片方の手で防御しながら、もう片方の手で攻撃することができるからであり、しかし、その使い手は少なく、その技術を完全に習得した最後の人物はジェイソンだった、もちろん、イサクの技術もかなり高いものではあるが、彼が習得しているのはそのスタイルのわずか40%ほどに過ぎず、当然ながら、その程度の割合では古代忍者のスタイルを完全に習得している相手を脅かすことなどできなかった。
「くそ……こいつ、忍者を使える!」
ボリトスの構えは、彼が古代忍者の使い手であることを明確に示していた、それこそが、イサクがこの手強い相手を前にして震えている最大の理由だった、そして彼には戦いを拒むもう一つの理由もあった、それは二人の実力が大きくかけ離れていることだけではなく、そもそも、この男と戦う理由そのものを彼が知らないということだった、イサクは彼のことをまったく知らず、これまで一度もその名前を聞いたことも、姿を見たこともなかった。
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