双子の罠
皆さん、こんにちは!
第43話へようこそ!今回も読みに来てくださって、本当にありがとうございます!
それでは、今回も最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです!
三人は、あの狭い路地裏にある汚れた壁へ身体を預けるようにして立っており、その周囲には犬の糞やさまざまな食べ物の残り、さらには地面へ無造作に散らばったゴミ袋までが放置されていたため、シャギーは家が焼けた際に自分のズボンまで失ってしまったことについて相変わらず不満を漏らし続け、今の自分を覆っているきつい下着についても盛大に文句を言っていたが、その一方でハリーはコカインの入ったビニール袋を身体の後ろ側に隠しており、フィールドはちょうどこの狭い路地がどこへ続いているのかを確かめるために先へ進み、そして戻ってきたところだった。
「くそ……この道、スラム街に直結してるぞ。」
その言葉を聞いた瞬間、ハリーとシャギーの顔には露骨な不快感が浮かび上がり、どうしてフィールドが治安も常識も存在しないような場所から何事もなく戻ってこられたのかと不思議に思うほどだったが、三人にはそんなことを考えている余裕さえなく、なぜなら、ちょうどその時に彼らが待っていた客が姿を現したからだった。
しかも、その客は彼らが予想していた人物とは違い、青い瞳と濡れた髪を持つ女であり、少し男らしい体つきをしていたものの、それでもシャギーの注意を完全に引きつけるには十分だった。
「品物は?」
女は挨拶すらせずにそう尋ねたため、単純に余計な関係を築くつもりがないのか、それとも何かを急いでいるのかは分からなかったが、ハリーは彼女に対して何の反応も示さず、それとは対照的にフィールドとシャギーはわずかに戸惑ったような表情を浮かべた。
「先に金だ!」
女はしばらくハリーを見つめたあと、静かに顔を縦へ動かし、それから小さな胸元から札束を取り出したが、それは五十の札でまとめられた束であり、その瞬間にはすでに取引が成立していた。
客と売り手は、ほとんど同時に、そして素早くそれぞれの物を受け取った。
「彼氏いるのか?」
シャギーはまったくためらうことなくそう尋ねたものの、女はそれに答えることさえせず、そのまま彼らの前から立ち去っていったため、シャギーはフィールドとハリーから飛んでくる冗談の矢面に立たされることになった。
「くそったれ……完全に無視されたじゃねえか、お前、そもそもプライドってものがあるのか?」
「はあ? ハリーだって同じことを考えてたに決まってる……俺が先に聞いただけだ。」
二人がそんな言い争いを続けている間にも、〈暴食〉は手にした札束の匂いを楽しむように眺めており、まるでその金そのものから本物の快感を得ているかのようだった。
「これで、たくさんポテトが食える……」
自分自身にしか聞こえないほど小さな声でそう呟いたあと、彼は少しだけ声を大きくして続けた。
「よし……とにかく今は金がある、ここから出ようぜ……臭いがひどすぎる。」
フィールドはすぐに頷き、顔に興奮を浮かべながら答えた。
「そうだな、相棒、俺たちの初めてのビジネス取引だ……」
しかし、その言葉を最後まで言い終えるよりも早く、先ほどの女が再び姿を現し、今度は全力でこちらへ向かって走ってきた。
「警察よ……来てる!」
その言葉を聞いた三人は一斉に走り出し、女の後を追うようにしてありったけの力でその場から逃げ始めたが、こんな状況になっているにもかかわらず、ハリーは札束をしっかりと握りしめたままであり、さらには走りながらそれを再び身体の後ろ側へ隠そうとしていたため、どうやら本人はそこを正式な隠し場所として決めてしまったらしかった。
女は速く、それでいて一定の足取りを崩すことなく走り続け、やがてスラム街にある粗末な家の一つへたどり着くと、すぐにドアを開けて中へ入り、三人もその後を追うようにして家の中へ飛び込んだ。
中は汚く不潔で、下着があちこちに散らばっており、部屋は一つしかなかったものの、それなりに広かったため、ハリーたちが自分たちがどこへ入ったのかを理解するよりも早く、一人の少女が彼らの前へ現れ、その手にはシャベルが握られていた。
その少女は先ほどの客の女によく似ていたものの、その体つきはより女性らしく見えたため、フィールドはすぐに両手を振りながら後ずさりし、シャギーは慌てて両手で自分の下着を隠し、そしてハリーも汗を流しながら両手を空へ上げた。
少女は何のためらいもなくシャベルを振り上げ、そして次の瞬間、それを振り下ろした。
シャギーはその一撃を受けて地面へ倒れ、ハリーはすぐに逃げようとしたものの、少女のほうが速く、続けて放たれたシャベルによる一撃によって彼もまた地面へ倒れ、その衝撃によって少し血を吐いた。
「何が起きてるんだよ!?……俺たちを放っておいてくれえええ!」
フィールドの顔には恐怖と不安がはっきりと浮かび上がっており、彼もまた決して手強い相手ではなかったため、友人たちと同じように一撃で倒されてしまった。
女は気を失ったフィールドの身体を調べ始め、その間、彼女に似た少女はシャベルへ身体を預けるようにして立っていた。
一方その頃、イサアクは高校の近くに立ちながら校門をじっと見つめており、そこからは生徒たちが混沌とした様子で次々と出てきていた。
「やっとか。」
やがて彼は、レンティノラと一緒にいるロジャーの姿を見つけると、迷うことなく二人のもとへ歩いていった。
「おお、イサアク……来てたのか、待て、なんで一人なんだ?」
しかしイサアクはその問いに答えず、ただ人混みの中へ視線を向けながら何かを探し続けていた。
レンティノラは、あの日のこと、つまりジェフが彼女へ近づいて話しかけてきた日のことを思い出しており、もちろん彼女自身はジェフのこともイサアクのことも知らなかったものの、その日にジェフが話題にしていた人物がロジャーだったことくらいは理解できるだけの成熟さを持っていたため、彼女は小さなノートを取り出してそこへ書き始めた。
「彼はあなたの友達?」
「はあ? ああ、そうだよ。」
ロジャーがそう答えると、それだけでレンティノラが抱いていた考えは確信へと変わり、彼女はさらにノートへ言葉を書き続けた。
「どこにいる?」
イサアクの冷たい声が二人の間にある沈黙を破ったものの、ロジャーが答えようとするより先に、その背後から別の声が飛んできた。
「おい、背の高い奴! 男なら学校の裏まで来いよ!」
イサアクはその言葉に何の反応も示さず、ただ一定の足取りを保ちながら、その少年の後を追って歩き始めた。
その間、ロジャーはレンティノラへ別れを告げた。
「じゃあ、また明日。」
しかし、レンティノラの表情は明らかに彼を行かせたがっておらず、彼女は急いでノートへ言葉を書き、それをロジャーへ見せた。
「彼らと揉め事を起こさないで……いい?」
その言葉はロジャーにとってまるで雷のような衝撃であり、顔は一瞬にして赤くなった。
(くそっ……俺のことを心配してる……これで確信した、俺のことが好きなんだ……まあいい……今はイサアクを支えなきゃならない……だから……お前へのアプローチは後回しだ、俺の恋人。)
「分かった、心配するな! じゃあな!」
レンティノラが去ったことを確認すると、ロジャーはすぐに学校の裏へ向かって走り出し、そこにはロジャーとレンティノラをいつもいじめていたあのグループが待ち構えていた。
「おい、背の高い奴!」
ブッシュはためらうことなく叫び、その視線をイサアクから一度も外さないまま続けた。
「勝負だ……俺がお前に勝ったら、カールとサノに謝って、二人の手にキスしろ、そして俺が負けたら……もうお前の陰キャな友達には近づかない。」
「俺が勝ったら、ロジャーとレンティノラに謝って、二人の手にキスしろ、そうすれば公平だ。」
そう言いながら、イサアクはシャツの袖をゆっくりとまくり上げたため、二人の周囲には次第に人だかりができ始め、やがてそこから大きな歓声が響き渡った。
「ブッシュ! ブッシュ! ブッシュ! ブッシュ!」
それと同時に、周囲からはもう一つの歓声も響き始めた。
「イサアク! イサアク! イサアク!」
ロジャーは喉を押さえながら声を張り上げた。
「よし……サノとカールは見た……あいつらの問題は、突っ込みすぎることだった、でも……」
ブッシュはよく鍛えられているらしかったが、その身体からはそれがあまり感じられず、それでも彼は彫像のようにその場へ立ち続けながらイサアクから目を離さず、イサアクもまた右手で拳を作り、左手を上げて顔を守るだけの構えを取った。
「あり得ない……あれは!……ソードスタイルだ!」
ブッシュの顔からは汗が流れ始めたものの、それでも彼は視線を外そうとはせず、しかし彼の身体は本人の意思に反してわずかによろめいた。
(くそ……これじゃ難しくなる、まあいい……サノもカールも、突っ込みすぎたせいで負けた、でも問題は、突っ込むこと自体じゃない……突っ込み方だ、あいつらは無茶に突っ込んだ……ソードスタイルを使う相手には、計算されていない一つの動きが敗北につながる。)
ブッシュは背筋を伸ばし、両拳を顔の下半分の前へ上げたまま、イサアクが一歩近づくと一歩下がり、さらにイサアクが近づくたびにまた後ろへ離れていったため、その動きだけでイサアクには十分な情報が伝わっていた。
ブッシュが自分を恐れている。
少なくとも、戦うことそのものを恐れているのだと。
「なるほど……臆病者か!」
イサアクはその瞬間、一気に距離を詰めると右拳をまっすぐ腹へ向けて放ち、ブッシュは素早く後ろへ跳んだことでその攻撃を避けることに成功したため、イサアクは一度だけ後ろへ下がり、再び構えへ戻った。
(よし……うまくやれてる、俺たちの距離を保っている限り、あいつは俺に触れられない。)
しかしイサアクが再び突っ込んできた時、その速度は先ほどよりもさらに速く、同じように腹へ向けて右拳を放ったため、ブッシュはまた後ろへ跳んだものの、今度はその拳が届いた。
「ぐっ……」
ブッシュは少し唾を吐きながら考えた。
(くそ……速い……このままあんなふうに攻め続けられたら、避けられない、でも、良い点もある……あの一撃は弱かった、後ろへ跳んで空中で体を引いたせいで、腹が縮んでいたからだ。)
今度、イサアクは構えを取らず、そのまま同じように攻撃へ移り、右拳を腹へ向けて放つと、ブッシュは再び後ろへ跳んだものの、やはりその拳は届いた。
「ぐああっ……」
ブッシュは先ほどよりも多くの唾を吐き出し、その粘ついた唾が口元から落ちるのを感じながら、怒りと苦痛を滲ませた声を漏らした。
「くそ……くそ……くそ……くそったれ、この野郎!」
その頃、ハリーはゆっくりと目を開け、そして自分の目の前に広がっている奇妙な光景を見たことで、頭の中には次々と疑問が浮かび上がっていた。
あの男らしい体つきをしていた女が、古くて巨大なCRTテレビの下に横たわっており、その手にはワイヤーカッターが握られ、彼女の近くの床にはいくつもの工具が置かれていたため、ハリーは次に右側へ視線を向けた。
そこではフィールドが苦しそうに、そして無秩序に身体を動かしており、特に両手は細い茶色のロープによって縛られていた。
一方、シャギーは抵抗することをすでに諦めたらしく、その女が何かをしている様子を眺めながら、ただ時間を潰していた。
「やっと起きたか?」
フィールドの声ははっきりとしていたものの、ハリーはそれに答えず、ただ左側へ顔を向けた。
そこには、あの少女、つまり先ほどの客の女に似た少女が立っており、彼女は部屋の隅で、彼らから奪ったコカインの作用に浸っていた。
ハリーは起き上がろうとしたが、身体は思うように動かなかったため、どうやら彼もほかの二人と同じようにロープで縛られているらしいことに気づいた。
「おい……俺たちを放してくれ……金もコカインも持っていけ、いいか!?……だから、俺たちを放っておいてくれ!」
ハリーは少女から目を離さないままそう叫び、しばらくすると向こうから返事が返ってきたものの、その反応は彼らが予想していたものとはまったく違っていた。
青い瞳から涙が流れ始めたのだ。
少女はとてもゆっくりと立ち上がると、三人を見つめながら静かに口を開いた。
「私たちは……双子なの……私たちと話す時は気をつけて……声を上げないで。」
そう言いながら彼女はハリーへさらに近づき、その顔には汗が浮かび、両目はまるで震えているかのように絶えず動いていた。
少女はハリーの太ももに手を置いた。
「私たちは、もうお金も品物も取った……残っているのは……あなたたちの体だけ……」
「うわあああああああああああああ!」
その言葉を聞いた瞬間、三人は同時に叫び声を上げ、正気を失ったようになっていたシャギーでさえ、その瞬間には再び活気を取り戻したかのように、そのすべてを叫び声へ使った。
しかし少女はハリーの口へ指を当てると、静かに言った。
「叫ぶなって言ったでしょ。」
そして彼女はさらにハリーへ近づき、その距離をほとんどなくしたあと、唇を重ねた。
それは短いキスだった。
だが、それだけで三人全員の叫び声は止まった。
少女はハリーから離れると、何事もなかったかのように再び部屋の隅へ戻り、残っていたコカインを使い続けた。
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