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天理外道教団の拠点に潜入することになった

 翌朝、俺は手配しておいた馬車の御者席(ぎょしゃせき)に乗り込んだ。

 マホロとリージアを連れて帰るため、馬車で行くことにしたのだ。

 あまり大きな荷物は動く邪魔になると考え、簡単な荷物と身軽な服装で来ている。


 馬を走らせながら、俺はマホロとリージアが無事かどうかを考えていた。

 そして、すぐに思考を切り替え、現地についた後のことをシミュレートする。


 ……とは言ったものの、作戦のようなものは、正直ない。

 一晩考えた程度で良いアイディアが浮かぶのなら、今まで苦労などしてこない。

 一つだけ考えがあるとすれば、下手に様子をうかがわずに屋敷へと潜入してしまうといったくらいか。

 

 なぜかと言えば、理由は単純に、室内のほうがまだ勝ち目があるからだ。

 もし、天理外道教団(アウトファクト)の構成員と戦闘に発展した時、当然だが相手は魔法で攻撃してくるだろう。つまり、相手だけ飛び道具を持っているような状態になるわけだ。そのような状況では、遮蔽物が多いほうが圧倒的に戦いやすい。


 屋外で遠くから気づかれた場合、相手は一方的に魔法でこちらを攻撃できる。この状況になったら、まず間違いなく生きて帰れないだろう。

 だからこそ、あえて敵地である屋敷の中へと早々に乗り込む。万が一見つかっても、零距離で出会うのなら魔法より早く武術を叩き込める。


 ……正直言ってしまえば、無謀だろう。しかし、俺がこの無謀なことを実行できるのは、マホロとリージアが俺に自信をくれたからだ。

 勘違いとはいえ、ずっと俺の強さを信じていたマホロ。

 相性の問題とはいえ、師匠と呼んでくれたリージア。

 つまり、二人から受け取ったものの対価を今支払っているにすぎない。


 絶対に二人を助けると心に固く誓い、俺は馬を急がせた。


*


 昼頃、天理外道教団(アウトファクト)の拠点である屋敷に到着した。

 馬車は少し離れた位置に停めてある。


 郊外に建っているだけあって、かなり大きい屋敷のようだ。周りには何もない。

 ただ、それ以外は一見するとただの屋敷で、エメスからの情報がなければ、ここが天理外道教団(アウトファクト)の拠点などとは思わないだろう。


 屋敷の周囲をざっと見てみるが、人の気配はない。

 それなら、と、俺は裏口から屋敷への侵入を試みたが、残念ながらドアには鍵がかかっているようだ。

 開いている窓がないかも見渡してみるが、特になさそうだ。


 仕方なく、俺は正面の扉を開けることにした。

 リスキーではあるが、屋敷は大きい。静かに開ければ気づかれないかもしれない。


 俺は正面の大きな扉の取手に手をかけ、ゆっくりと引いていく。


 ギギギ……


 ドアが軋む音がしてしまい、思わず背筋が伸び、冷や汗が吹き出る。

 バレてはいないだろうか。

 なんとか一人が通れるくらいにドアを開けられたので、中を覗いてみる。

 すると、人の気配はなく、気づかれてもいなさそうだった。

 そのままドアの隙間から中に入り、ドアをゆっくりと閉めていく。


 ギギギ……


 開けるときと同じ角度でまたドアが軋み、心臓が早鐘のように打ち始める。


 ――大丈夫だ。今のところはバレていない。


 俺は忍び足で屋敷の中へと踏み出すと、まずは1階を調べることに決めた。

 地下が拠点として改造されていると聞いているので1階を探しても収穫は少ないだろうが、どちらにしても、地下への入り口を見つけなくてはならない。


 俺は、入り口の大広間をゆっくりと歩き、廊下へ向かった。

作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。

当然、【評価ptの数だけ戦闘力が上がる】チート能力を保持しています。

というわけで、広告の下にある☆☆☆☆☆より評価をしておいてください。

約束ですよ。

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