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俺は輝きに喰われた。〜憧れて上京した俺が、モデルの世界に足を踏み入れた話〜  作者: 黒井ツナギ
第二章

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#04 第三話 接客

当日を迎えた。


表参道に集合予定。


表参道なんて行ったことがなかった。電車に乗っている最中も何をしたらいいのかわからずに意味もなくスマホを開く。何度もマップを開く。何だか落ち着かない。でもなんか嫌じゃない、ソワソワする感覚。心臓がほんの少し早くなる感じ。


「次は表参道〜表参道〜The next station is …」


まだ電車のブレーキがかかり始めたくらいだったのに席を立ち上がってドアの方向に向かった。


電車のドアが開き、集合時間まではまだ余裕があるというのに、足が早く動いていた。改札を出て、いくつかの出口があるが一番近くの階段から上がった。


外に出ると、なんとも新鮮な感覚。


そして何と言っても見る方向全てが眩しい。


太陽が輝いているのは勿論だが、周りのビルがどれも完璧に手入れされている。オシャレで良い香りがする沢山の人々が歩いている。


俺も馴染もうと歩いているがなんか自分のところだけ色が抜けたような感覚だった。


とりあえず、コンビニ前に到着だったのだが集合時間まで20分程ある。少し早過ぎたので到着したということはまだ連絡せずにコンビニに入る。特にこれと言って買うものはなかったが、とりあえず、プラスチック容器のストローを刺すタイプのカフェオレを買った。


コンビニを出て目の前のベンチのような腰掛けられそうなところに座った。他の人も数人座っているが同調してますよと言う感じでカフェラテを飲んだ。意味もなくスマホを取り出して開いては時間を確認する。


10分ほどが経ち、そろそろ到着したと送っても大丈夫だろうと思いLINEを開き、送る。


すぐに「ごめん。5分くらい遅れる。」と連絡が来た。


俺はスタンプで返す。





やっと聞き覚えのある声がした。


「おはよー。遅れてごめんねー。服選ぶの迷って遅れちゃった〜」


「全然大丈夫だよ。今日もオシャレだね。」


「ありがとう。とりあえず、適当に服でも見にいく?」


「初めてで服とか店とか全然わからない」


「オッケーじゃあとりあえず、よく行く店案内するねー。今日って全身コーディネートして買う感じ?」


「それでお願いします!とりあえず全身欲しいけど、一回周って見ていいのがあれば戻って購入でもいいかなー?」


「全然それでいこう!服って高いし簡単にホイホイ買える値段じゃないから。」


湊くんは表参道などオシャレを知り尽くしている感じがした。


二人で表参道を歩いていると、なぜか先程一人でいた時時とは違い、少しだけ安心感というか鎧を一層追加したような感覚になった。


そして会話をしながら歩いているとあっという間に店に着いた。


「なんか雰囲気的にも真っ黒な服似合いそうだからこことかいいと思うんだけど。とりあえずここ行ってみよう。」


そう言われ、湊くんに続き店に入った。




店に入った瞬間、磁場がここだけおかしいのかというような身体が急に重くて動きが遅くなる感覚だった。一人では絶対に入れないし、すぐに逃げ出したくなるそんな雰囲気だった。


そして、店内の商品に触れていいのかというばかりに均等にハンガーラックに掛けられた商品やディスブレイ。恐る恐る触れる。


服の見た目だけでなく触れてみると今までの人生で着てきたモノとは違い、生地がとてもさらさらしていてずっと触れていたくなる感覚だった。


『絶対高い。』


それは感覚で分かった。


服の内側にあったタグを恐る恐る手繰り上げて見てみた。


これだけで一ヶ月は暮らせる。そんなことを思った。


「もしよかったら試着してみます?」


見た目には反して、優しそうな声で全身綺麗に服を着こなした人が話しかけてきた。


「ありがとうございます。試着してみたいです。」


「やっぱり服って着てみないと似合ってるかとかわからないですからね。ぜひ。試着室までご案内しますね。あともし良ければ、パンツとかも合わせたほうが雰囲気でると思うのですが、一回パンツも試着してみます?」


「お願いします。」


そういうと、試着室へと数点を持って案内してくれた。試着室まで徹底してこだわりが感じられ、よくあるボックスタイプのものとは全く異なっていた。


着てみると肌に纏う感じがとても心地よい。見た目もよくある既製服とは違う。


「着れましたか?どうですか?」


「はい。」


試着室からその服を着た状態で出た。


「お疲れ様です。いかがですか?とてもお似合いですよ。鏡こちらにあるのでもしよかったらこちらへどうぞ。」


湊くんも俺が出てくるのを待ってましたと言わんばかりの表情をしていた。


「めちゃ似合ってる!!すげぇかっこいいよ。」


そう言われ俺も今の全身がどうなっているのか見たくてたまらなかった。


鏡の前に立つと、そこには見たことのない自分がいた。


「わぁぉ」


思わず声を漏らした。


服によってこんなにも印象が変わるのかと服の偉大さを知ってしまった。


そしてこれを着て街を歩いたらと、様々な妄想が一瞬にして膨らんだ。と同時に値段がどうにも気になって汚さないように早く脱ぎたいとも思ってしまった。


試着室に戻り、今日来てきた服に着替えた。なぜかホッと安心したような気分になった。


そして試着室を出た。


「ちょっと一旦考えてもいいですか?」


店員さんにそう告げた。


「全然大丈夫です。もし良ければ、僕の名刺とここに今着た商品の番号が書いてあるのでこれ見せてもらえればすぐにご用意もできますので」


そんな接客を今まで受けたことがなかったので、今まで生きてきた人生で最高の接客だと思った。


「ありがとうございます。またちょっと考えます。」


そう言い残すと湊くんと共に店を出た。

黒井ツナギです。

読んでいただきありがとうございます。

みなさんは服はお好きですか。こういったお買い物経験はされたことありますか?

私が初めて高級な洋服を買った時の記憶を参考に書いてみました。

徐々に輝がファッションの沼にハマるのではないかと心配ですw

ぜひ応援の方今後もよろしくお願いします。

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