↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
規格外の『*.*SSS(アスタリスクエス)』なのに平民以下扱い!? TS転生した貧乏令嬢、領地改革で気づけば溺愛されていました  作者: ろんどんべると


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/47

第3話 訓練と計画実行

二人の師匠のおかげで、作ることのできた温泉施設は、領民に好評だった。入浴料100ゼニーと割と高いにも関わらず、みんな入りにくる。それは、この建設に携わった領民の懐が潤ったからだ。なにせ500万ゼニーを注ぎ込んだのだから、そこまでは良しとしよう。それと同時に、スラム街の貧民たちには糞尿の回収をさせ、ボタ山で堆肥を作り始めた。


⭐︎⭐︎⭐︎


広大な5つの山を金貨たったの1枚で手に入れた私は、すぐさま領地の商業ギルドへと向かった。契約の事後承諾と、売買契約の完了登録を行うためだ。

ギルドの窓口で応対してくれたのは、どこか退屈そうに欠伸(あくび)を噛み殺している、いかにも仕事のできそうな20代半ばの女性職員で、名をユーグリットという。


「……はあ? あのバルトロ商会から、ボタ山を含めた5つの廃山を金貨1枚で買い取った……?」  


「ええ、そうですわ。手続きをお願いします」


書類をチェックする彼女の目は確かで、手際も異常なほど素早い。王都の泥臭い政治に嫌気がさして流れてきた元・高級文官らしいのだが、こんな片田舎のギルドで燻っているにはもったいないほどの切れ者だ。 


(ふむ……こんな優秀な人材が退屈そうにしているなんてね。うちの『ハータン商会』にスカウトしたら、凄くいい仕事をしてくれそう……)


私は将来の引き抜きを心に誓いつつ、無事に山々の所有権登録を完了させたのだった。

手続きを終えた私は、そのまま師匠であるエルダー爺とマー婆さんを引き連れて、手に入れた山々の現地視察へと向かった。

もちろん表向きは「魔法と剣の修行」という体(てい)だ。

ボタ山の麓に到着すると、噂通り低級の魔物(ゴブリンやワイルドボア)が数体、蠢いているのが見えた。


「ハーマイン、魔物じゃ。実戦の訓練とするか?」


「ええ、お任せください!」


私は、アスタリスクSSS(規格外)の魔力を駆使してワイルドボアを駆逐し、手にした小剣でゴブリンの首を一閃してチリにした。


ドォォォンッ!!


倒したワイルドボアや魔物の高品質な素材は手際よく解体・回収し、冒険者ギルドへ持ち込んでしっかり換金。

さらにボアの新鮮な肉は、温泉保養施設(温泉旅館)の名物料理として活用することにした。


(このボア肉は燻製にして自家製ベーコンやソーセージに加工・販売しましょう。温泉上がりに冷たい飲み物と一緒に味わう極上のジビエ……絶対に流行るわ!)


「……相変わらず、エグい威力じゃな」


「本当に5歳の女の子の動きじゃないわねぇ……」


呆れる師匠二人を余所に、私はボタ山とその周辺の地質・植生をじっくりと観察する。

「いい場所じゃ……最高の素材ばかりじゃない……!」

魔法測量と地質調査を進めていくと、驚くべき事実が次々と判明した。

1つ目の山:石炭(ボタ山)

2つ目の山:鉄鉱石(紅山)

3つ目の山:天然硝石(ションベン山)

そして残り2つの山は、なんと石灰の山(セメントの原料)と陶石の山(耐火煉瓦だけでなく高品質な磁器の原料)だと分かったのだ!


⭐︎⭐︎⭐︎


5歳の後半の秋から冬のこの時期、できた堆肥を農家に無償で配布した。これで春の麦収穫が楽しみだ。


この時から師匠が私に空中浮遊の技を教え始めた。そのことがきっかけで、森の奥の方にオイルシードの木を見つけた。さらに、ポーションの原材料になる薬草を見つけた。


⭐︎⭐︎⭐︎


ちょうどその頃、ハータン商会にユーグリットがやって来た。彼女の息のかかった数名を引き連れて。

「ユーグリット・サザンプトン以下五名は、本日からハータン商会で働かせていただきます」

そして、私はまず石鹸をつくり、ユーグリットに王都での販売ルートを探すよう指示を出して、王都へ向かわせた。


⭐︎⭐︎⭐︎


「はあ」

ゲオルグは、大きなため息をついた。長男に伯爵家への婿養子の話が来たのだ。18歳になった長男にとっては願ってもない話だ。

もともと、伯爵令嬢には婚約者がいたのだが、そのお方が亡くなった。同じ18歳ということで、学園でもトップクラスの成績だったものの婚約者がいなかった息子に白羽の矢が当たったということだ。

しかし、次男がこの間、伯爵夫人の婿養子として入籍したばかり。二人の娘もすでに貴族と婚約済みとは……まさか、末娘のハーマインに家督を譲るしかないのか。

「リズ、今夜……」


「何を言っていますの?」


「いいじゃないか」 


「もう……」


こうして頑張ってみても、お互い50歳。もう無理かなと思いつつも、今晩も妻を抱く。

そう言えばこの間、エルダー爺さんとマー婆さんにハーマインの成長を聞いたら、ボタ山で訓練しているが全くダメだとか。二人が狩った魔物を換金しているとか、ついて行った騎士からも同様の報告があった。そして、奇妙な温泉施設。あれは、ほとんど小遣いの月一枚の金貨で賄っているとか。ただ、読み書きと計算はできるらしい。

あと、なんで糞集めを始めたんだ? いくら慈善事業とは言え酷すぎるだろう。

やっぱり、アスタリスクFなんだと実感する。

最後までお読みいただきありがとうございました!


次回、「第4話」は【本日の19時】に更新予定です!


「ハーマイン頑張れ!」「この勘違い(オチ)はひどい(褒め言葉)」など、少しでもクスッとしていただけましたら、ページ下部の【ポイント評価(★★★★★)】や【ブックマーク】で応援していただけると大変励みになります!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。