表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
混血のバイト  作者: ルト
11/14

赤と海と過去と争い

『名称不明(仮称『赤い部屋の中で』)』

スマホを開き「赤い部屋は好きか?」と相手に聞くことで発動する赤家コウジの能力

スマホには【あなたは赤い部屋が好きですか?】という文言が浮かぶ、すぐに画面が変化し誰かの名前が数百と流れる画面に変わりスマホは壊れる。

スマホが壊れると同時に身体の一部が裂け深紅の液体が流れ出る特定の空間の床に落ちるとその空間を深紅の液体が内側を覆い赤黒く塗りつぶす。

深紅の壁や天井、床から大量の剣、槍、鎌、斧などの何かしらを切り裂ける深紅の武具が大量に射出され対象を襲う。

実に扱いづらく本人も能力を使うことは滅多にない。

過去グループのリーダーをしていた時は何らかの閉鎖空間を作れる仲間がいたという。


 万屋【閻魔】保管 『赤家コウジについて』より抜粋




これから綴られるは十数年前のとある抗争の一部

 【下水道での決戦】の話



歩くたびに静かな空間に水が鳴る。

それに合わせてかは知らないが歩く男は鼻歌を歌う。

男の手には1つのスマホが握られていた。

スマホから声が聞こえた


『コウジ様、出入口の封鎖完了しました』


「おう、ご苦労さん、じゃあ退避しとけ」


そう言うと男はスマホを切り、別のスマホを取り出して起動する。


「聞いてんだろ、瀬波トウカ」


そう呟くと男は続けて


「赤い部屋は好きか?」


紅く染められた下水道全域にて惨殺が始まった


最初の被害者は勇敢な男だった赤家コウジを見つけた瞬間、彼に襲いかかったのだ。


その男は溝越天狗の混血であった


「おぉ天狗か、でも」


成長途中の天狗の混血だったからかは知らない、彼が弱かったかどうかなど今となってはわからない。

ただわかるのは彼がその言葉を聞いたか否かという早さで壁から放たれた剣によって命を落としたのだ。


「うちのより弱いな」


そう吐き捨てるとコウジは歩く、歩いたあとには死体しかなかったと言われている。

被害者が100人を超えるかという時


「おせぇな、トウカ」


「うるせぇよ、コウジ」


瀬波トウカが現れたのだった

瀬波トウカと赤家コウジは同時に走り出した

コウジは地面から出てきた剣を引き抜き斬りかかる

トウカはそれに対して拳を構えて応える


「オラァッ!」


コウジは先ほどまでの者たちに対する一撃よりも遥かに力を込めてすさまじい早さで剣を振るう、その早さは他の者の目に映らないほどの早さであった。


「意味ねぇよ、学べバカ、原初の海プレモディアルオーシャン:身体水化」


そう吐き捨てると他のグループのリーダーであれば必死とはいかなくとも致命傷になりうる力を持った一撃はトウカの水の体を通り抜ける。


「俺に斬撃が当たると思ってんのか?」


その言葉と共に能力を拳のみ解除し何十、何百もの拳をコウジの体に叩き込む。


「いいねぇ、お前はこうでなくちゃ」


コウジは少ないとは言えない量の血を吐きながら叫ぶ。

その言葉に呼応するように射出される武具の速さ、量がさらに増す。

それら全てをトウカは難なく避ける、グループメンバーは避けきれず攻撃を食らい場合によっては命を落とす者もいた。

それらを気にせずトウカは走るコウジの奥にある血の海へ、部下だった者達の元へ。

コウジはそれに気づくと巨大なギロチンを床や壁、天井から出現させて道を塞ぎにかかる。

完全に塞がれる直前にトウカは体を滑り込ませ触れることができた、仲間であった者たちの血に。


原初の海プレモディアルオーシャン:紅い海」


すると紅い空間が上書きされトウカとコウジは夜、星々が煌々と瞬く深紅の海に落下した。


「ここでは俺のほうが有利だ」


「チッ」


意地の悪い笑みを浮かべるトウカと少し楽しそうな顔をして舌打ちをするコウジ。

コウジの手には深紅の斧と剣がそれぞれ握られていた。

コウジは走る、全力で、水の体であろうと関係なく切り裂くつもりで。

それを迎え撃つトウカは深紅の海を操り大質量での圧殺を目指す。

その時だったその時の2人は知る由もなかったが人妖町の中心の桜が4つの蕾を開花させたのだ。


コウジの紅い空間、トウカの原初の海の空間をも裂き現れたのは巨大な鬼と烏を合わせたような化け物。


「な!?」

「はぁ!?」


その化け物、ナニカは真っ先にトウカの体を鋭い爪で切り裂いた。

その時、トウカは何を思ったのか


「興が削がれた、貴様のせいだ」


と呟いたと言われている。


「剣を寄越せ、コウジ」


そう体を即座にもとに戻したトウカは言いコウジから剣を奪い取ると目にも止まらる速さでナニカの片腕を切り落とした。


その様子をポカンと眺めていたコウジも斧を握ると


「今回だけだ【紅い武器庫】」


その言葉に反応してコウジの右の掌が裂け左手にある斧を飲み込むと中から巨大な(まさかり)が出現しそれを両手で持ったコウジは大きく振った、ただそれだけでその先にあった山に亀裂が入っただとか一瞬人妖町の中心の桜に切れ込みが入っただとか言われる程に強力な一撃だったと言われている。

わかっているのはそれを受けたナニカはその衝撃で体を霧散させて生命の痕跡を残さずに消し去った、ということだけは確たる事実として残っている。


その後はコウジが飽きたのかコウジは下水道から逃げ出して過去にない犠牲者を出した【下水道の決戦】は幕を閉じた。

これと同時期に起こった【平山の戦い】、そして最終決戦により

十数年前に起きた4つのグループの争い【混血闘争】は幕を下ろした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ