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混血のバイト  作者: ルト
10/14

海と少女と二輪の花 幕間

原初の海プレモディアルオーシャン

自身に触れた水などの液体を己の身体の一部のように操ることができるという、瀬波トウカの能力である。

つい先日に元々、自身の身体の一部であった液体、血などならば遠隔でも操れるという形で能力の解釈を拡張することに成功した。


 万屋【閻魔】保管 『瀬波トウカについて』より抜粋



万屋【閻魔】2階にある私の私室の1つである書斎の本棚に新しく加筆したトウカ君についての本をしまう。

椅子に腰掛けて私は昨夜のことを振り返る。


その時はいつも通りトウカ君を除いて私を含めた4人でのんびりと過ごしていた、それを4人のスマホから流れたアラートが打ち破った。


「あ、やっぱあの2つの蕾が開花したな」


「おや、サングィス家の御屋敷に1つ反応があるね、もう1体の反応が出ないのは不思議だけど、あの御屋敷、今夜はミアちゃんの誕生日会してるんでしょ?」


「そうですよ、トウカのやつが楽しみにしてたんですから」


「へぇ、なら私とソータ君で行くことにするよ、コウジ君はリトオ君とここで待機してもう1体が出てきた時には対応よろしく」


と言いながら立て掛けておいた剣を腰につけて外に出る。


「おいで、ソータ君」


「はーい」


外に出てきたソータ君を私のバイクのサイドカーに乗せると私はバイクに跨りバイクを走らせた。


文明の利器は積極的に使っていいんと思ってるんだけどなぁ、なんで他の子達は屋根を蹴ったり走ったりするのかな?

被害が酷かった時の修繕費なんてナニカを討伐した時の報酬の半分くらい持ってかれたこともあったし、まぁ誰も免許を取る気がないからしょうがないか。


なんて思いながらバイクを走らせて二、三十分後に御屋敷に着いた。

門番から状況を聞くとトウカ君がかなり危ない状況らしくバイクを門の前に置いてソータ君と走っていくと目に入ったのはトウカ君が明らかに弱そうなナニカに殺されかけているというところだった。

ソータ君はありえないという顔をして走り出したのと同時に私は剣を引き抜き、構えた。

息を吐くと同時に包丁を持っている方の腕を狙って突きを放つ、すると突きに呼応してナニカの腕は消し飛んだ。

続けて突きを数発繰り返す、今度も同じようにナニカの身体は消し飛びあとに残ったのは無傷な核1つだった。

剣をしまいトウカ君の所へ駆け寄りながら


「ソータ君、治療を」


「わかってるよ、全てを守り癒すもの(コマイヌ)


どんどんと治っていくトウカ君から目を離し

辺りを見渡す、周りには大量の血が広がっていた、ナニカは血を流さないことから全てトウカ君のものだということになる。

更に視線を広げる、すると


「おや、こんな所に」


割れた核が落ちていた


「ふむ…2対1だったのか、それとも、2つの核を持ったナニカだったのかな?」


ふと笑みが溢れる


「へぇ、そんな現象は始めてだな、興味深い」


「おや?コレは、血の塊…いや結晶か」


核から少し離れた所に暗がりでよく分からないが半透明の赤色だと思われる結晶が落ちていた、少し揺らすと中で液体が動いた音がした。


「へぇ、トウカ君の血かな?硬さも申し分ない」


指先で結晶を弾くと澄んだ音色を響かせた。

割れた核と血の結晶を回収して、完治した様子のトウカ君の所へ向かう。

そこでは


「トウカ…!トウカ…!!」


とトウカに抱きついて泣いているミアちゃんの頭を優しく撫でながら


「トウカ君は気を失ってるみたいだし、御屋敷で休ませてあげてもいいかな?」


ミアちゃんは嗚咽を漏らしながら首を縦に振った


「ありがとう、じゃあトウカ君を運ぼうか」


そしてトウカ君を客室のベッドに寝かせると


「じゃあ、すこしわかってる限りの事を教えてもらってもいいかな?」


そしてある程度ミアちゃんが落ち着いた時にぽつぽつと少しづつ話してもらった、とりあえずトウカ君は最初に舐めて負傷したということで私の中では決まった。

その最中に度々


「私が家族を逃がすだけじゃなくてトウカと一緒に戦ってれば」


とこぼしていたが、ソータ君の


「別にまだ代替わりしたってわけではないんでしょ?ならしょうがないよ、だってまだ君は子供なんだから」


となだめて事なきを得た。


結局その夜はミアちゃんはトウカのそばから離れずそのまま寝てしまった。

翌朝にトウカ君と話してやっぱり最初に舐めてかかったうえで負傷したのがよくわかった、それでも今回はキメラの核と男の子の核、そのうち男の子の核の方がはるかに弱かったからなんとかなったが、両方とも強かった場合はなんともならなかったかもしれない、そう思うと、口は勝手に動き


「そっか…これからは君たち4人は2人組で過ごしてもらうことにしようか」


と言っていた。

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