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118覗き見る者たち、再び(朱音)

 

「おい、虫よ、なんじゃ!このキュンキュンとなるようなやり取りは。そこまで、行けば、ギューして、ブチューまで行くじゃろうが。」

「おい、自称最高血種と言っている奴がはしたないのです。まったくバンパイヤというは、みんな好色好きなのです。それに、虫じゃないのです。妖精なのです。」

「なるほど、人間という劣等種は男と女に別れておるというが、これがその理由か。実に面白いぞ。そして、アースホールを利用して、あの女の過去を見ようと画策しているのじゃな。そして、女の正体が男の所望する女であったなら、晴れて、互いにギューしてブチューという展開になるのじゃな。実に面白い。」

「だから、はしたないのです。自称最高血種が。」

「ふん、あの転生者どもがこの世から消えて、別の世界へ転生していなくなるまで、しばし休息をとでも思っておったが、気が変わった。面白い余興ができたの。あの二人の事の顛末を見届けようぞ。」

「わいわい。。。」

「がやがや。。。」


 あたしは、のぞき見をしながら盛り上がっている下衆い二人を離れて見ています。

 うん、あたしもですね、あの二人はなんか怪しいとは思ってはいましたが、やはり的中でしたか。

 でも、これは、、、うん、、、のぞいちゃダメなやつですね。


 少し離れていたところから見れているけども、小っちゃいので、まるで二体のお人形さんが漫才しているように見えるのです。

 先まで険悪な二人であったのに、仲良く会話をしている二匹。

 ただですね、少しその二人の会話についていけないのです。


 二人の会話が下衆すぎるというのもあります。

 ですが、気になったのは、「アールホール」という言葉です。


 はて、アースホール?

 過去を見る?

 ??


 よくわかりません。どういうことなんでしょう?


 あたしは、恐る恐る聞いてみます。


「あ、あの、すいません。アールホールって何でしょうか?」

「あぁあ?今いいところなんじゃ。少し待つのじゃ。」


 あぁ、ダメだこいつ。


「な、何じゃと、この状況で何もせずに寝るじゃと??ありえんじゃろ。ちっ、仕方ないのう。」


 今、こいつ「ちっ」って舌打ちしましたよ。

 けど、こちらに振り向いてくれたようです。


「ふん、アースホールか。アールホールなら、この城の先にある大穴のことじゃ。この星の中心部にまで通じておる。」


 は?

 今、あたしは何かを聞き間違えたでしょうか?

 目の前にいる西洋人形みたいなそれは、穴が星の中心部にまで通じていると言ったのです。

 それまで、あたしはグローリーホールの大穴だけで驚き、攻略するために、多くの犠牲を払ってきたのです。あたしだけではありません。RGF社だって莫大な金額を投資していますし、多くの冒険者だって、あの穴を攻略することを夢見て地下へと潜っているのです。

 それが、えっ、つまり、この地球の中心部まで通じてる??


 アイギスは続けます。


「中心部に行けば、行く程、重力の影響を受けるのじゃ。中心部までに行けば、この強力な重力場によって時空間の歪みが生じ、過去の光が閉じ込められておる。その光を見れば過去を見ることができる。重力場の歪みを使えば、場所を移動することすら容易じゃ。」


 ちょっと待ってください。過去を見ることができる?場所を移動することができる?

 まるで簡単に言うのです。ですが、あたしにはその言葉は信じられなかったのです。


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