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109幕間:RGF社の本気(ダン)

 

 私は今、グローリーホールの近くである依頼の遂行中だ。

 多くの冒険者たちは、ラビリンスの復興の依頼を受けているようだが、探索の依頼も依然と出ている。

 なので、探索に出ている冒険者というのもゼロではないのだ。


 まぁ、復興の依頼を受けてもよかったが、少し気になる噂があった。

 あのラビリンスをめちゃくちゃにしたやつを倒したタツヤと霞という冒険者、実は、少し前にグローリーホールに飛び込んだ人間ではないかと噂になっているのだ。


 何せ、この穴に飛び込んで、戻ってきた冒険者は誰もいない。

 もし、本当に戻ってきたならば、このラビリンスの歴史を塗り替える偉業になる。


 多くの冒険者たちはな、そんなまさかな、と言って、この噂を噂とか見てないようだった。

 だが、私は見ているのだ。あのグローリーホールに飛び込んだ冒険者をだ。


 非常事態宣言が出された際に、一緒の班に強制的に組まされたとき、間違いなく、あの二人は、このグローリーホールの帰還者に違いないのだ。

 ならば、このグローリーホールを攻略する仕掛けか何かが何かあるに違いないと、私はここに戻ってきたのだ。


 だが、しかし、だ。

 今は目の前で、また、凄いことが起きてしまった。


 RGF社の赤髪を知っているだろうか?

 あぁ、そうだ。あの社畜で有名なRGF社の兵士だ。その赤髪が、今、RGF社を辞めるといって揉めているのだ。

 RGF社というのは、一度入社したら最後、決して辞めることができない、というのは、冒険者の間でも、かなり前からの噂にはなっていた。だが、今、目の前で起きている争いを見る限り、どうやらその噂は真実だったようだ。


 辞めようとする社員に対して、法律がどうこうとか、損害賠償がどうとか、ブラック企業とは聞いていたが、いくらなんでもこれはブラックすぎるだろ。ブラック企業どころか、ブラック通り越して、ブラックホール企業になっている。

 そして、ついに、武力行使に出たのだ。

 たかが会社を辞めるのに、武力行使などとても信じられない。


 けども、あの赤髪を舐めてはいけない。

 言っておくが、あの赤髪はかわいい顔しているが、冒険者のAランク。そう滅多にいるようなレベルじゃない。


 RGF社といえど、下っ端の兵士で、あの赤髪をどうこうできるようなものではないんだ。


 ドッカン!


 ほら、見てくれ。あの赤髪の攻撃一つで、これだ。

 辺りはまばゆい閃光に、暴風と豪炎がRGF社の兵士に襲いかかってるようだ。これでは、RGF社の下っ端兵士では手出しはできないだろう。


 突如、あの赤髪がグローリーホールの大穴の方向へと走り出した。

 まさか、そのまま穴に突っ込むとでもいうのか?


 うん?


 今気づいたが、あの穴の淵にいる二人の冒険者がいる。ただの冒険者と思っていたのだが、あのタツヤと霞という冒険者じゃではないだろうか。

 赤髪は、淵にいると二人と合流すると、そのまま穴に向かって走り出す。


 え、ちょっと、待て。嘘だろ。


 おい、まさか、また穴に飛び降りるというのか?


 。。。


 おい、グローリーホールの大穴に飛び込んでしまったよ。


 あのタツヤと霞という冒険者と一緒にだ。


 今までも、極稀に、頭のねじが飛んでるような狂人的な冒険者がこのグローリーホールに飛び込むことはあった。

 けども、一体なんだ、これは。。。。


 RGFの兵士たちは、みなグローリーホールに淵に立ってポカンと立ったまま穴を見つめている。


 それより、一体これは何だというんだ。

 まさかのグローリーホールから帰還者が現れたかと思えば、今度は、別の人間を連れてグローリーホールにも飛び込んで行ってしまった。


 私たちの常識から考えれば、グローリーホールに飛び込むなんて、とんでもないことなのだ。


 それとも、そろそろ時代の転換点なのか。

 そう、長年生きていれば、わかる。時代が変われば、技術も変わるし、人々の考えも大きく変わるものだ。

 そうなれば、それまでの常識が非常識に、それまでの非常識が常識になったりすることもある。

 そうやって、この歴史は、何年も何年も繰り返してきた。


 そして、、、そうだな。確かに、人々がこの地下へと移り住んで、もう、相当な年月が経過する。

 つい、こないだは、突然現れた女に、ラビリンスがめちゃくちゃにされたのだ。

 時代の転換点、、、確かに、それは、近いのかもしれない。

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