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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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第37話


 三者面談の次の日、昼休みはいつもの様に蛍と空き教室でお弁当を食べようとしていたら


 「……失礼します」


 一年生の草下部と市井が入ってきて


 「先輩方、お昼ご一緒してよろしいですか?」


 草下部がそんなことを聞いてくるので珍しいなと思いつつ


 「……俺は構わないが、蛍は?」


 「……大丈夫です」


 なんか蛍は少し緊張した表情で答えた。


 「それじゃ、失礼します」


 向かい合って座っていた俺と蛍の隣に二人並んで机を寄せる。


 「あれ?先輩達のお弁当お揃いだ……それは鳴海先輩が作ってくれるんですか?」


 草下部が聞いてくるので「そうだよ」と答えたら


 「……やっぱりお二人はお付き合いされてるんですか?」と聞いてくるので


 「……いや、違うぞ」と正直に答える。


 「……蛍が優しいから一人暮らしの俺の分まで作ってくれるんだ」


 本当のことを言ったのだが二人は関係を疑っているようだ。


 「それじゃ、私達のお弁当も見てくださいよ」


 そう言って広げる草下部と市井のお弁当もお揃いだった。


 「……二人のお弁当もお揃いじゃないか?草下部が作ったのか?」


 意外な一面もあるんだなと草下部を見れば「いや、まぁ……えへへ」とか照れている。


 「……先輩、良ければ味見してくださいよ」


 と俺の方にお弁当を差し出してくるのでおかずを一つ貰う。


 「……うん、美味いぞ」


 そう言ったら草下部と市井は嬉しそうに笑って「もっと食べてください」と更に勧めてくる。


 食事が終わり草下部と市井が教室を出ていった後


 「……先輩、私のお弁当と市井さん達のお弁当……どっちが美味しかったですか?」


 蛍が聞いてくる、なんだろう鬼気迫る感じだ。


 「あー、うん……やっぱり蛍の方が俺好みの味付けかな……」


 お世辞抜きに正直に言ったら俺の顔をじっと見詰めた後


 「……私、もっと頑張りますから」


 と蛍が言う。なんだろう……将来、料理人にでも成りたいのかな?

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