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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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第38話


 今日は休日、蛍がうちに遊びに来るっていうのに……俺は寝過ごした。


 ピンポーンと呼び鈴が鳴るので扉を開けるとちょこんと蛍が立っていた。


 「……おはようございます」


 「おはよう、上がってくれ」


 「……お邪魔します」


 「あー、蛍。すまないが今起きたばかりなんだ……ちょっとシャワー浴びてくるから少しテレビでも観て待っててくれるか?」


 「……は、はい」


 シャワーを急いで浴びる。待たせてる蛍に悪いのでドライヤーを使わず濡れた髪を軽くタオルで拭き、櫛でオールバックにしてそのまま洗面所を出る。


 「お待たせ、すまんな蛍」


 風呂上がりの俺を見て蛍は顔を赤らめている。なんだ?


 「……先輩、オールバックも格好良いです……」


 「はは、ありがとうな」


 蛍もそんなお世辞を言うんだなと思いつつお礼を言ったのだが、蛍はずっと顔を赤らめて俯いている……どうしたんだ?風邪か?


 「……蛍、顔が赤いぞ?どうした?」


 そう聞いたら恥ずかしそうに更に俯く。


 「蛍、体調が悪いなら無理するな。送るから帰って寝な」


 「ち、違うんです…………せ、先輩がお風呂に入っていたから……」


 詳しく聞き出してみたらどうやら扉の向こうに全裸の俺がいると頭から離れず赤面していたらしい。


 「……蛍はむっつりだなぁ」


 「……ううっ、先輩のいじわるっ……」


 これ以上いじめると泣いちゃいそうだ。


 「……あー、蛍?年頃の男女はみんな異性の裸に興味津々だから気にするな……」


 「……先輩もですか?」


 「……ははは、俺は違うぞ。ほら、俺は紳士だから」


 蛍の眼が「嘘つき」と言っている、失敬だなぁ君は。


 「まぁ、機嫌直して……ゲームでもして遊ぼう、くに○くんの大運動会で対戦でもするか?」


 その日の蛍は矢鱈と俺の使用するキャラクターにアイテムを投げつけてきた。


 


 

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