第27話 3/26 ニトナ
3/26(木)
昨日の夜のトドロキ君からのラインに驚きすぎた。
(ユーイチが私と婚約破棄した直後に、別の女性と結婚していたなんて……)
課長からご飯をおごってもらったけど、食べてる途中もぼんやりしてしまって、味も覚えていない。
まあ一応ぶつぶつぶつぶつ、課長にユーイチの話をしてみた。
とりあえず一人からの発言を鵜のみにしてもということで、一旦保留になった。一旦保留の展開が最近は多すぎる。
そうこうしてたら、大学の別の後輩のニトナ君からも連絡があって、ユーイチの結婚話は確定だった。しかも奥さんになった人は妊娠してるんだって。私と同時並行だったのはこれで確定。
ひとまず会社に来たけど、やはり頭が働かず、役に立てず。何も考えきれずにスーツ。
四月からはホテル住まいのハローワーク通いになる私だけど、本当に大丈夫だろうかと自分自身で思っちゃったり……。
色んなことで悩みがいっぱいになってしまった……。
どうも暗い表情をしていたのが分かったのが、帰り際に後輩のトウヤ君が私に声をかけてきた。
かいつまんで昨日のトドロキ君からのラインの内容をかいつまんで説明した。
「ええ?! それってマドカ先輩と付き合いながら浮気してないとありえない展開じゃないですか?! 慰謝料もっとぶんどってやりましょうよ!! って、もうもらっちゃっているんですっけ?」
トウヤ君の言う通り、普通よりも多くの額の慰謝料をユーイチからはもらっている。そのおかげなのか貯金ゼロ・無職になりそうな私でも、なんとか四月からホテルでかろうじて次の部屋を探したりできるようになるわけで……。
「元はと言えば、その婚約者がマドカ先輩を振ったから、先輩が家やら新しい仕事やらを探さなきゃいけなくなったんでしょう? なんかおかしいと思いますよ。ツイッターで炎上させましょう!!!」
「う~ん、お金もたくさん貰っちゃってるし。それに……」
正直……。
「こいつは婚約者だった男のことが相当好きだったから、相手の社会的地位を奪いたいとかそういうことはしたくないんじゃないか」
突然一緒に帰っていた私とトウヤ君の後ろに、課長が出現したのだった。
あら? 課長は私の心を読むエスパーなのかしら?
ずっと私はユーイチ一筋で生きてきていた。
婚約破棄直後は、あんなやつ不幸になってしまえ! なんて思ったこともある。
だけど私にも非があるところは多い。それでも目を瞑って、婚約までしてくれていたのだ。
それに、一度でも好きになった相手を貶めたいという気持ちは不思議となかった。
どうも課長はそんな私の気持ちが分かったようである。
「僕は納得いかないんですよ」
「本人が良い方が良いんじゃないか?」
ということで、話は一旦終結。
明日は週末なので、私の送別会を開いてもらえることになってるよ。
楽しみだね。




