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086⚫️誰がために & 087⚫️祈りとともに

086⚫️誰がために


酸性度が強い。

視界は赤い濁りで見えん。ソナーも雑音だらけだ。

戦闘艇の塗膜では、長くはもたん。

まだ特定できん!

いや、焦りは禁物だ。

刺し違えても、この’転送弾’を当ててやる。

このボビーが、命にかえて。

人類のために

生きとし生けるものたちのために

いや、そんな高尚なもんじゃないな。

艦長・・・

マチルダ・・・

あなたのために・・・。



087⚫️祈りとともに


「行けた!ここだ、ボビー!」

「やった・・・いや、まだこれからだな。照準を合わせる。座標をくれ!」

「もちろんだあ!どうだ、これで!」

「受け取った!間違いないぞ、トーマス!ロックオン!くう、外殻が溶ける音がたまらん!」

「お前、いつもマチルダにとろけっぱなし、じゃないか!」

「そういうお前だって、バーバラにずっとメロメロだっただろ!」

「じゃあ、ふたり仲良く、この海で溶けるかあ!撃つぞ、ボビー!」

「いっけえ、トーマス!」


祈りの一弾が放たれた。

だが、同時に戦闘艇は限界をむかえ、海中で形を無くしていった。



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